「深夜の個室プランを作ったら、二次会・宴会の予約がようやく入るようになった。売上も前年比でしっかり伸びた。なのに、なぜかお金が残らない――」
こんな経験をしたことはありませんか?
実は、このパターンで相談に来られるオーナーさんは少なくありません。集客の「入口」を整えることに成功したのに、いざ決算を見ると手元に残った現金が思ったより少ない。スタッフに還元しようにも余裕がない。売上の数字は上がっているのに、なぜ?という状態です。
今回は、深夜・個室設定で二次会・宴会需要を取り込み、Googleマップ経由の集客にも成功した飲食店オーナーの実例をもとに、「売上が伸びたあとに利益を作るために何をすべきか」を具体的に掘り下げます。
📋 この記事でわかること
- 売上が伸びても利益が残らない「構造的な原因」
- 二次会・宴会プランの価格と原価率を見直す具体的な手順
- 深夜・個室という設定を活かして客単価を底上げする方法
- 集客投資をROIで管理し、広告費が利益を食わないようにする考え方
こんな方におすすめ
- ✅ 深夜・個室・宴会プランを作って集客は増えたが、利益が出ていないと感じている飲食店オーナー
- ✅ 売上は前年比プラスなのに、手元に残るお金が増えていない方
- ✅ Googleマップ経由で二次会・宴会の問い合わせが入り始めた段階の方
- ✅ 広告費を増やして売上は伸ばせたが、スタッフへの還元ができていない方
- ✅ 「売上より利益」という軸で経営を組み直したいと考えているオーナー

売上+222%を達成した居酒屋が「利益が残らない」と気づいた瞬間
ある居酒屋のオーナーから相談を受けたのは、Googleビジネスプロフィール(Googleマップに表示される店舗情報のこと)を整備し始めてから約8ヶ月が経過したタイミングでした。深夜営業と個室プランを前面に打ち出し、売上は前年比222%という数字を叩き出した直後のことです。
「ジョイマンさん、正直に言うと、売上はすごく伸びたんです。でも通帳の残高を見ると、去年とほとんど変わっていなくて……」
話を聞いてみると、原因はいくつか重なっていました。
まず、二次会プランの価格設定が「安く見せること」を優先しすぎていた。「3,000円ぽっきり」という打ち出しで集客には成功したものの、お酒の提供量が読めず、原価率(売上に占める原材料費の割合のこと)が30%を超えるケースが頻発していました。次に、深夜まで店を開けることで光熱費と人件費が膨らんでいた。そして、集客のためにポータルサイトへの広告出稿を増やしたことで、月ごとの固定費が静かに増え続けていたのです。
売上の数字だけを見て「うまくいっている」と判断していた。そこが最大の落とし穴でした。
「売上は"頑張った証拠"ですが、利益は"経営の成績"です。この2つを混同したまま走ると、忙しいのにお金が残らないという最悪のパターンに入ります」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客コンサルタント)
「売上は伸びたのに、通帳の残高が変わらない」という感覚、この記事を読んでより鮮明になった方もいると思います。繁盛店ポータルでは、自店の業種・状況に合わせてAIに何度でも経営相談でき、まず何から手をつけるべきかを整理できます。無料・メールアドレスだけで登録でき、数分で使い始められます。
「入口の設定」と「利益の設計」は別の仕事
深夜・個室という設定でGoogleマップ上位に表示されるようにすること、そこから二次会・宴会の予約を取ること――これは「入口の設定」です。
一方で、その来店を利益に変えることは「利益の設計」であり、まったく別のフェーズの仕事です。多くのオーナーが集客に集中するあまり、この「設計」の部分を後回しにしてしまいます。
先ほどの居酒屋の場合、入口の設定は見事に機能していました。深夜・個室・人数という3つの設定でGoogleマップから宴会需要を取り込む方法については別の記事でも詳しく解説していますが、設定が効くからこそ、価格と原価の設計が余計に重要になります。
このオーナーが実際に取り組んだのは、次の3点です。
チェックポイント①:二次会プランの原価率を計算したことがあるか
「3,000円飲み放題」のようなプランは一見シンプルに見えますが、提供するお酒の種類と量によって原価率は大きく変わります。このオーナーは、よく注文されるビールと日本酒を中心に、1人あたりの実際の消費量を1週間分のオーダー記録から割り出しました。その結果、2時間飲み放題の実原価が1人あたり1,100円を超えていたことが判明しました。
✅ ポイント:飲み放題プランは「時間」ではなく「提供アイテム」で原価をコントロールする。粗利の高いソフトドリンクや自家製サワーを前面に出し、コスト高の酒類は選択肢に残しつつ後退させる。
チェックポイント②:深夜営業のコストを「時間あたり利益」で見ているか
深夜帯(23時以降)に入る二次会グループは、席の回転よりも「滞在時間の長さ」が特徴です。売上総額ではなく、1時間あたりにどれだけの粗利益が出ているかを計算すると、昼のランチタイムより低い数値が出るケースがあります。
✅ ポイント:深夜営業は「人件費の割増」が必ず発生する。深夜手当を加味したうえで、1グループあたりの客単価が採算ラインを超えているかを確認すること。採算が合わない曜日・時間帯は、思い切って縮小する判断も必要。
チェックポイント③:広告費をROIで管理しているか
ROIとは「投資対効果」のことで、1円の広告費を使ってどれだけの粗利益が返ってきたかを示します。このオーナーはポータルサイトに月4万円を払い続けていましたが、そこ経由で来た客の客単価と来店頻度を計算すると、粗利ベースでの回収が追いつかない状態でした。
✅ ポイント:集客コストは「使った金額」ではなく「回収できた粗利」で評価する。Googleビジネスプロフィールからの集客は広告費ゼロで成立するため、ポータルサイトとの費用対効果を比較することで、削れる固定費が見えてくる。
✓ ここまでのポイント
- 売上が伸びても利益が残らない原因は、原価率・固定費・広告費の3点が経営判断に組み込まれていないこと
- 二次会・宴会プランは「入口の設定」と「利益の設計」を分けて考える必要がある
- 深夜営業・ポータルサイト広告のコストは、ROI(投資対効果)で評価してはじめて削るべきかどうかが判断できる
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個室という「場の価値」で客単価を底上げしたケース
利益を残すためには、コストを削るだけでなく、客単価を上げることも同時に必要です。このオーナーが次に取り組んだのは、個室という設定を「価値として伝える」ことでした。
具体的には、個室の予約ページに「幹事さんの手間を省く3つのサービス」という打ち出しを加えました。席の確保・飲み物の先出し・会計の分割対応を明示し、「幹事特典」として無料でつけることにしたのです。
するとどうなったか。個室指名での予約が増え、その客層は「安く飲みたい」よりも「スムーズに楽しみたい」というニーズが強かったため、単品追加注文の頻度が上がりました。結果として、客単価が平均で800円ほど上昇しました。1人800円、10人のグループなら8,000円。週に3回こういったグループが入れば、月に10万円近い粗利の上乗せになります。
POPや席のメニューブックに「スタッフおすすめの〆の一品」を加えたことも、客単価底上げに効きました。お客様が自分で頼む前に「選択肢を提示しておく」こと。これは広告費ゼロでできる、店内アップセル(客単価を上げる取り組みのこと)の基本です。
「集客でお客様を呼ぶことと、来てくれたお客様に満足してもらいながら客単価を上げることは、車の両輪です。どちらか一方だけ回しても、真っ直ぐ走れません」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客コンサルタント)
また、商品欄を埋めて指名検索が増えたケースでも触れているように、Googleビジネスプロフィールのメニュー・商品欄に宴会プランや個室の情報を写真付きで掲載すると、「予約する前から何を頼むか決めて来る」お客様が増えます。これも客単価の安定につながります。
Googleマップ集客に切り替えて広告費を削ったら、利益が増えた
コストと客単価の見直しと並行して、このオーナーが取り組んだのが、ポータルサイト依存からGoogleマップ集客への移行です。
ポータルサイトの広告費は月額固定でかかり続けます。売上が上がれば「もう少し露出を増やせば」という誘惑が強くなり、気がつけば月の広告費が2倍、3倍になっているケースも珍しくありません。
一方、Googleビジネスプロフィールを正しく整備してマップ上位に表示されれば、掲載費は原則としてかかりません。口コミの返信、投稿の更新、メニューや写真の充実といった「手間」はかかりますが、それは固定費ではなく「投資した時間」です。
このオーナーは、ポータルサイト2媒体のうち1媒体を解約し、その分の広告費(月約3万円)をそのまま粗利に変えました。解約後3ヶ月は不安があったと言いますが、Googleマップからの問い合わせがその穴を十分に埋め、結果として月次の利益が改善しました。
私がこれまで支援してきた飲食店・美容室・治療院などのオーナーの中には、売上が月間187%〜629%UPしたケースを多数輩出しています。ただし強調したいのは、売上の数字そのものより、「その売上が利益に転換されているかどうか」です。売上の伸びが利益に繋がっていない状態は、どんな業種でも起こりえます。
数字の変化を細かく追いたい方には、グリッド計測でGoogleマップの商圏ごとの順位を把握する方法が参考になります。どのエリアで表示されていて、どこで圏外になっているかを「見える化」すると、広告費をかける場所と削れる場所の判断が精度よくできるようになります。
「コワーキングスペース(8ヶ月)売上+589%、居酒屋(8ヶ月)売上+222%など、数字だけを見ると華やかに見えますが、私が毎回確認するのは"その売上のうち利益はいくらか"という一点です」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客コンサルタント)
「ジョイマンさんのアドバイスで広告費を見直してから、手元に残るお金が変わりました。売上の数字を追いかけていた頃より、今のほうがずっと経営が楽になっています」
居酒屋オーナー(40代・男性)
まとめ:二次会・宴会で「入ってきた売上」を利益に変える3つの視点
深夜・個室設定で二次会・宴会需要を取り込み、Googleマップ経由の集客に成功した後に直面するのが「売上は伸びたのに利益が残らない」という問題です。
この記事で紹介したケースをひと言でまとめると、次の3点に尽きます。
ひとつ目は、プランの原価率を数字で把握すること。感覚ではなく、実際の消費量と仕入れ単価から計算することが出発点です。
ふたつ目は、個室・深夜という「場の価値」を客単価に転換すること。POP・メニューブック・Googleビジネスプロフィールの商品欄を使った店内アップセルは、広告費ゼロで実現できます。
みっつ目は、集客コストをROIで評価し、ポータルサイト依存から段階的に抜け出すこと。Googleマップ集客に軸を移すことで、固定費を削りながら新規来店を維持できます。
「楽しく繁盛する」という言葉を大切にしていますが、それはお客様だけでなく、オーナー自身とスタッフが笑顔でいられることを含みます。売上の数字に踊らされず、手元に残る利益を積み上げていくこと。それがこのサイトで一貫してお伝えしていることです。
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