実は、Googleマップで上位表示されている店舗の口コミ数を調べてみると、「口コミが少ないのに来店数が多い」店舗が、上位10店舗のうち平均3〜4店舗は存在することがわかっています。
「口コミさえ増やせば、もっとお客さんが来る」と信じて、半年間口コミ集めに全力を注いだ結果、来店数はほとんど変わらなかった——そんな経験をしたオーナーから、実は毎月のように相談が届きます。
一方で、まったく逆のアプローチをとった店舗が、静かに、しかし確実に集客を伸ばしているのも事実です。今回は、眼科クリニックと葬儀社という「口コミを集めにくい業種」での実例を軸に、口コミ数と来店率、どちらを先に攻めるべきかを具体的に解説していきます。
📋 この記事でわかること
- 「口コミ数で勝つ戦略」と「来店率で勝つ戦略」、それぞれの特徴と順序の違い
- 口コミが集まりにくい業種でも売上を大きく伸ばした実際の事例と数字
- 2026年のAI検索(AIモード)時代に「AIに紹介される店」になるための3つの共通点
- 今日から着手できる、先に取り組むべきアクションの優先順位
こんな方におすすめ
- ✅ 口コミ集めに力を入れているが、来店数に変化が出ていない方
- ✅ Googleマップの「表示回数」は多いのに「来店につながらない」と感じている方
- ✅ 眼科・歯科・葬儀社など口コミを依頼しにくい業種を経営している方
- ✅ 2026年のAI検索時代に向けて、今から正しい順番で手を打ちたい方
- ✅ 食べログやホットペッパー依存から抜け出し、自前集客を築きたい方

「口コミが多い店が勝つ」は、半分正解・半分誤解
相談に来られるオーナーの多くが、こんな前提を持っています。「口コミ数が増えれば、Googleマップの順位が上がって、お客さんが来る」と。
確かに、口コミ数はMEO対策(※MEO対策=Googleマップ上での検索順位を上げるための施策)において重要な要素の一つです。ただし、「口コミ数さえ増えれば来店数が増える」という構図は、実際にはかなり単純化されすぎています。
なぜかというと、Googleマップには大きく分けて2つの評価軸があるからです。
- ① 検索順位を上げるための評価(口コミ数・評価点・情報の充実度など)
- ② 検索結果から実際の来店・問い合わせを生む評価(写真・営業時間・投稿の頻度・ルート案内タップ数など)
この2つは連動していますが、イコールではありません。口コミが30件あっても、プロフィールの写真が3枚しかなく、最終更新が半年前の店と、口コミが15件でも写真が50枚あり、週1で最新情報を投稿している店では、後者のほうが来店率(クリックから実際の来店に至る割合)が高くなるケースが多いのです。
「口コミを増やすことと、来店を増やすことは別の話です。順番を間違えると、せっかくの労力が空振りに終わる。最初に来店率を上げる土台を作り、そこに口コミを乗せていく。これが正しい順序です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客大全)
来店率を先に高めることで、口コミが「自然に」集まった事例
ここで、実際にいただいた声をご紹介します。
「最初は口コミをどうやって増やすかばかり考えていました。でも、先生にGoogleビジネスプロフィールの写真と投稿を整えることから始めるよう指導していただいて。9ヶ月後、コンタクトレンズの販売数が2倍になり、問い合わせ数は+1,875%になりました。口コミは後からついてきた、という感覚です。」
眼科クリニック院長(50代・男性)
この眼科クリニックのケースは非常に示唆に富んでいます。眼科は、医療機関という性質上、患者さんから直接「口コミを書いてください」とお願いしにくい業種です。それでも問い合わせ+1,875%という数字を9ヶ月で実現できた理由は、「来店率を先に上げる」という順番にあります。
具体的に取り組んだのは次の3点です。
- 診療科目・対応コンタクトブランド・駐車場情報などの情報を徹底的に充実させる
- 院内の雰囲気が伝わる写真を30枚以上追加する
- 「コンタクト初めての方へ」「花粉症シーズンの目のケア」など患者さんの疑問に答える投稿を週1で更新する
口コミは積極的に依頼するのではなく、診察後のアンケートの流れで自然に誘導する設計にしました。来店率が先に上がっていたからこそ、口コミも少しずつ積み上がっていったのです。
同様のアプローチで驚くべき結果が出たのが、葬儀社のケースです。
「葬儀社は口コミが書きにくい業種だと思っていました。でも、Googleビジネスプロフィールを徹底的に整えて、施設の写真・式場の雰囲気・担当者の顔写真まで掲載したところ、10ヶ月で売上+297%、問い合わせ+300%になりました。口コミより先にやることがあったんだと実感しました。」
葬儀社オーナー(60代・男性)
葬儀社も、感情的に配慮が必要な業種のため、口コミを依頼するハードルが非常に高い。それでも売上+297%、問い合わせ+300%を10ヶ月で実現できました。「信頼を見える化すること」が来店率を上げ、結果的に問い合わせ数を大きく伸ばした好例です。
✓ ここまでのポイント
- 口コミ数と来店率は連動しているが、イコールではない。来店率を先に上げる設計が重要
- 医療・葬儀など口コミを依頼しにくい業種こそ、プロフィールの充実と情報発信が突破口になる
- 来店率が上がれば、口コミは「依頼しなくても自然に集まる」状態に近づく
2026年AI検索時代に「AIに紹介される店」になる3つの共通点
2026年、GoogleのAIモード(※AIモード=AIが検索結果をまとめて回答する機能。ユーザーが「清水区でおすすめの眼科は?」と聞くと、AIが複数の情報を統合して店舗を紹介する)が本格稼働すると、検索の景色はさらに大きく変わります。
今、店舗経営者の8割が「AI検索時代に何をすればいいかわからない」という不安を抱えています。ただ、実際にAI検索で上位に紹介されている店舗を分析すると、共通点は3つしかありません。
チェックポイント1:情報発信を競合より早く・深くしているか
AIは、Googleマップの投稿・口コミ・ウェブサイトの情報を統合して「この地域の◯◯ならこの店」と判断します。投稿頻度・情報の深さ・更新の新しさが、AIへの「露出量」を左右します。
✅ ポイント:週1回以上のGoogleビジネスプロフィール投稿を3ヶ月継続することを最初の目標に設定してください。競合が月1回しか投稿していない地域なら、それだけで相対的に優位に立てます。
チェックポイント2:第三者評価(口コミ)が戦略的に積み上がっているか
AIが「信頼できる店」と判断する大きな根拠の一つが口コミです。ただし、数だけでなく「内容の多様性」と「返信の有無」も見られています。「子連れでも入れる」「駐車場が広い」「初診でも丁寧に説明してくれた」など、具体的なシチュエーションが含まれた口コミが複数あると、AIが特定の検索クエリ(「子連れ 眼科 清水区」など)に対して紹介しやすくなります。
✅ ポイント:口コミへの返信があるかどうかは新規客の印象に大きく影響します。口コミをもらったら24時間以内に返信する習慣をつくることが、口コミの質を高める第一歩です。
チェックポイント3:NAP情報が複数媒体で一致しているか
NAP(※NAP=Name(店名)・Address(住所)・Phone(電話番号)の頭文字。この3情報が複数のウェブサイトで一致していることがローカルSEOの信頼性評価に直結する)が、Googleマップ・公式サイト・各種ポータルサイトで一致していることは、AIが「この情報は信頼できる」と判断する基盤になります。情報の不一致が多いと、AIに正しく紹介されない可能性があります。
✅ ポイント:まずGoogleビジネスプロフィールの店名・住所・電話番号と、公式サイトのフッターの情報が完全に一致しているか確認してください。ここにズレがある店舗は意外と多いです。
先に口コミを攻めると「途中で止まる」理由
なぜ口コミより来店率を先に高めるべきなのか、もう少し具体的に説明します。
❌ よくある失敗パターン:口コミ集めを最優先にする
- 口コミが増えても、プロフィールの情報が薄いままだと来店に結びつかない
- 「口コミを書いてください」と依頼し続けることにスタッフが疲弊し、3ヶ月で取り組みが止まる
- 口コミの返信や情報更新に月20〜30時間取られ、本来の店舗運営が圧迫される
✅ 推奨アプローチ:来店率を上げる土台を先に作る
- プロフィールの充実・写真追加・投稿更新で来店率が上がり、来店者が増える
- 来店者が増えると、口コミの「母数」が増えるため、依頼しなくても口コミが入りやすくなる
- AI下書きを整えるだけで口コミ返信が続く仕組みにすることで、作業時間を大幅に短縮できる
さらに踏み込んで言うと、割引クーポンで新規を集めるより、口コミ経由で新規を集めるほうが利益が残る構造があります。来店率が上がり、口コミが自然に増える仕組みができると、広告費を使わずに利益の残る集客が実現していきます。これこそが「売上より利益」を重視するMEO戦略の本質です。
「口コミを集めることそのものが目的になってしまっているオーナーが多い。本当の目的は、来てほしいお客さんに来てもらい、利益を残すこと。口コミはその過程で自然に積み上がるものです。順番を間違えなければ、どんな業種でも必ず結果は出ます。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客大全)
今日から動くための3ステップ
MEO改善 STEP 1
Googleビジネスプロフィールの「来店率」を上げる要素を今週中に整える
写真は最低30枚(店外・店内・スタッフ・商品・施術シーンなど)、営業時間・定休日・サービス内容・特徴・よくある質問を最新情報に更新してください。特に写真の枚数は、来店率に直結する最も即効性の高い要素の一つです。
⚠️ よくある失敗:「とりあえず写真を上げた」だけで、店の雰囲気や強みが伝わらない画像ばかりになってしまうケース。スマートフォンでも構いませんが、明るく・清潔感があり・「ここに行きたい」と思える写真を選ぶことが重要です。
MEO改善 STEP 2
週1回の投稿ルーティンを設計する
「何を投稿するか」を月初に1ヶ月分リスト化しておくことで、担当者が変わっても投稿が止まらない仕組みができます。投稿テーマの例:季節のサービス紹介、スタッフ紹介、よくある質問への回答、お客様の声の紹介(許可を得たもの)など。
⚠️ よくある失敗:「気が向いたときに投稿する」属人的な運用を続けると、更新が止まった時点でGoogleの評価が下がり始めます。ルーティン化こそが最大の継続戦略です。
MEO改善 STEP 3
口コミが入ったら24時間以内に返信し、内容を次の投稿・サービス改善に活かす
口コミへの返信は、次の来店予定者に向けた「公開メッセージ」でもあります。丁寧な返信が積み上がることで、AIが「このお店は信頼できる」と判断する材料になります。また、口コミの内容をメニュー改善や接客改善に反映させることで、次の口コミの質も上がっていきます。
⚠️ よくある失敗:返信文が毎回「ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております」だけになってしまうケース。口コミの具体的な内容に触れた個別の返信を心がけることで、信頼感が格段に高まります。
まとめ:先に来店率を上げ、口コミは「積み上がる構造」をつくる
「口コミ数で勝つ」か「来店率で勝つ」か。答えは、来店率を先に高め、口コミが自然に積み上がる仕組みを後から乗せるという順序です。
眼科クリニックが9ヶ月で問い合わせ+1,875%を、葬儀社が10ヶ月で売上+297%を実現できたのは、いずれも「来店率を上げる土台づくり」を先行させたからです。口コミが集まりにくいとされる業種でさえ、この順番を守れば結果は出ます。
2026年のAI検索時代は、もう目の前に来ています。「①情報発信を競合より早く深く、②口コミを戦略的に積み上げ、③NAP情報を複数媒体で一致させる」——この3点を今から半年かけて仕込めば、AIに「この地域の◯◯ならここ」と紹介され続ける店に近づけます。
ライバルに対して相対的に勝てば、上位表示されます。難しく考えず、今日できる一歩から始めてみてください。ぜひ、参考にしてみてください。