4.組織化と仕組み構築

飲食店オーナーが休めない状況から抜け出した事例と、その変化の舞台裏

労働基準法が定める年間休日の最低基準は105日。一般的な会社員の年間休日は120日前後と言われています。

では、飲食店オーナーはどうか。「休みを取ったら売上が落ちる」「自分がいないと店が回らない」という状態で、年間を通して休日が数えるほどしかない、というオーナーに何人も会ってきました。

でも、ここで正直に言います。

休めないのは、あなたが頑張り屋だからではありません。構造の問題です。

今日は僕・ハワードジョイマンが繁盛店研究所でどんな一日を過ごしているか、その流れに乗せながら、「休めない飲食店オーナーが変わった舞台裏」をお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. 飲食店オーナーが「休めない」状態に陥る、本当の構造的な原因
  2. 焼肉店オーナー(40代男性)が月商420万→560万に伸ばしながら週2日の休みを確保した変化の舞台裏
  3. 「頑張る量=売上」から抜け出すための仕組みと単価設計の考え方
  4. 今日から使える、時間を捻出するための行動の絞り込み方

こんな方におすすめ

  • ✅ 毎日店に出続けているのに、手元にお金が残らないと感じている飲食店オーナー
  • ✅ 「休みを取ると売上が落ちる」という状態から抜け出したい方
  • ✅ スタッフに任せたいのに、うまく手放せずに抱え込んでいる方
  • ✅ 働く時間を減らしながら、売上も伸ばす方法を知りたい方
  • ✅ 値引きに頼らず、価値で選ばれるお店にしていきたい飲食店経営者
飲食店オーナーが休めない状況から抜け出した事例と、その変化の舞台裏 | 有限会社繁盛店研究所

朝10時、デスクに向かう前に自分に問いかけること

繁盛店研究所の営業は朝10時から始まります。

僕がまず最初にやることは、スマホを開いてSNSをチェックすることでも、メールの返信でもありません。「今日やることのうち、利益に直結しないものはどれか」を考えることです。

かつての僕は、役所を辞めて独立し、開業2年半で全財産を失いました。初年度の年商は269万円。翌年はさらに落ち込みました。あの頃の僕は「頑張れば頑張るほど結果が出るはずだ」と信じていました。でも、現実は違った。頑張る方向が間違っていたんです。

そのどん底から這い上がるときに気づいたのが「今の現実は100%自分が作り出している」という考え方でした。売上が上がらないのも、休めないのも、誰かのせいでも環境のせいでもなく、自分がそういう構造を選んでいる。そこに気づいたとき、行動の質が根本から変わりました。

飲食店オーナーが休めない理由も、多くの場合ここに行き着きます。「自分がいないと回らない」のは、あなたの能力の問題ではなく、オーナー自身が「舞台裏の仕組み」をまだ設計していないからです。

「自分がいないと回らない」という状態が、能力ではなく構造の問題だと感じ始めているあなたへ。売上を伸ばしながら休みを確保した実践者たちが「何をどう変えたか」を聞いた訪問インタビュー(134ページ)や、経営の仕組みを整えるための書籍8冊が読めます。無料でアカウントを作るだけで、すぐに読み始められます。

【無料】売上を伸ばした実践者インタビューと書籍8冊を受け取る ›

午前中の相談で気づいた、焼肉店オーナーの「思い込み」

ある日の午前中、40代の焼肉店オーナーとオンライン面談をしました。最初の言葉がこれでした。

「うちは僕がいないとダメなんです。スタッフに任せると質が落ちる。だから休めない」

この言葉、聞いたことありませんか。または、自分で言ったことがありませんか。

でも、ここが落とし穴です。「任せると質が落ちる」というのは、事実ではなく認識です。任せるための仕組みが整っていないだけで、それはオーナーが設計していないことの裏返しでもある。

この方、当初の月商は420万円。決して少なくない数字です。でも、休日はほぼゼロ。値引きクーポンでリピーターを繋ぎ止めていたため、客単価も伸びていなかった。

「値引きをやめたら客が離れると思っていた。でも離れたのは、安さ目当てのお客さんだけでした。常連さんはむしろ、うちの料理の価値をちゃんと分かってくれていた」

焼肉店オーナー(40代・男性)

この方が変わるきっかけは、「頑張る量」を増やすことではありませんでした。「やらないこと」を決めることから始まりました。

✓ ここまでのポイント

  • 「休めない」状態は能力の問題ではなく、仕組みが設計されていないことが原因
  • 「任せると質が落ちる」という思い込みが、オーナーの時間を奪い続けている
  • 値引きをやめることは、客を失うことではなく「選ばれる理由」を変えること

「やめる行動」を見つけ、単価を上げ、設計する時間を作る——この流れを自分のお店で実際にやるための手順が知りたいなら、動画講座「行動収益化法」が役に立ちます。1週間の行動分析で利益に直結しない行動を特定する方法や、作業を分解してスタッフに委譲する手順を、未来デザインマップと曼荼羅シートを使いながら全8本・約6時間17分で学べます。有料教材ですが、一括払いのほか分割払いも選べます。

行動収益化法の詳細を見る(仕組み化と時間捻出の具体的な手順) ›

昼休み後、「やめる行動」を見つけるプロセスを整理する

13時を過ぎると、僕は午後の時間を「整理」に使います。クライアントの行動を一緒に棚卸しするのも、この時間帯が多い。

焼肉店のオーナーと取り組んだのも、まずここからでした。1週間の行動を書き出してもらい、「それは利益に直結しているか?」を一つひとつ問い直す作業です。

すると出てきました。電話対応、仕入れ業者との個別交渉、手書きのPOP作り、予約表の管理……。これらの多くは、スタッフに渡せるもの、仕組み化できるものでした。

行動には6つの選択肢があります。

チェックポイント①:その行動は「なくせる」か

そもそもやらなくていい作業が日常に紛れ込んでいることは多い。「慣例だからやっている」だけの作業を特定します。

✅ ポイント:先週やったことを書き出して「これがなくても売上に影響するか?」を問い直してみる。

チェックポイント②:その行動は「任せられる」か

オーナーにしかできない仕事と、スタッフでもできる仕事を分けていない状態が、属人依存の根本原因です。

✅ ポイント:「自分がやるべき理由」を言語化できない作業は、まず任せてみる。最初だけ手本を見せれば8割はできるようになる。

チェックポイント③:「速める」か「集約する」余地はあるか

仕入れ業者を複数使っている場合、集約することで週に何時間もの移動・連絡コストが消えることがあります。焼肉店のオーナーはこれだけで週3時間近くを取り戻しました。

✅ ポイント:同じ目的の行動が分散していないかを確認する。まとめられるものはまとめる。

朝から晩まで時間に追われていた飲食店オーナーが変わるまでのプロセスを別記事でも書いていますので、あわせて参考にしてみてください。

「売上を守る」から「単価を上げる」へ、午後の設計時間

時間を捻出したあと、何に使うか。ここが経営者の腕の見せどころです。

焼肉店のオーナーは、捻出した時間をメニューの見直しに使いました。値引きクーポンで引き付けていた集客をやめ、代わりにこだわりの仕入れルートを使った季節の希少部位コースを設けた。そして、それを丁寧に伝える仕組みを作った。

❌ よくあるパターン:値引きで集客を維持する

  • 安さ目当てのお客さんが集まり、価格競争から抜けられない
  • 客単価が上がらないので、来客数を増やすしかなくなる
  • 来客数を増やすためにオーナーが現場に張り付き続ける悪循環が生まれる

✅ 推奨アプローチ:価値を設計して単価を上げる

  • 「なぜうちで食べるのか」を言語化し、それに共感するお客さんが来るようになる
  • 客単価が上がるため、来客数が多少落ちても売上と利益が安定する
  • スタッフが「うちの店の価値」を説明できるようになり、オーナーが不在でも対応できる体制になっていく

「儲かるアイデアと儲かる仕組みをつくるのが社長の仕事です。現場で体を動かし続けることが社長の仕事じゃない。それに気づいた瞬間から、時間の使い方が変わります」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所代表)

焼肉店オーナーのその後の結果は、月商420万円から560万円へ。そして、週2日の休みを確保するようになりました。売上を伸ばしながら、休みも増えた。矛盾しているように聞こえるかもしれませんが、構造を変えれば両立できます。

15時、一日を締めくくる「15分」に何をするか

繁盛店研究所の営業は15時に終わります。でも、その最後の15分の使い方が翌日を決めます。

今日やったことを振り返り、「明日やめる行動はあるか」「明日、利益に直結することに使える時間は何分あるか」を確認する。この小さな習慣が、積み重なって経営者の時間を変えていきます。

飲食店のオーナーにも、同じことをお伝えしています。閉店後に疲れ果ててそのまま帰るのではなく、15分だけ「明日の設計」をする。それだけで経営者としての動き方が変わってきます。

「休める経営者」と「休めない経営者」の差は、能力でも体力でも運でもありません。一日の中に「設計する時間」があるかどうか、ただそれだけです。

飲食店の売上が頭打ちになったとき、最初に見直すべき3つのことも参考になりますので、ぜひ読んでみてください。

まとめ:「頑張る量=売上」という方程式を書き換える

休めない飲食店オーナーの多くが、「もっと頑張らないといけない」という方向に力を向けています。でも本当に必要なのは、頑張る方向を変えることです。

やめる行動を決める。任せる仕組みを作る。値引きではなく価値で単価を上げる。捻出した時間を「設計する時間」に使う。この順番で動いた焼肉店オーナーは、売上を伸ばしながら休みを手に入れました。

これは特別な才能でも運でもありません。構造を変えた結果です。

あなたのお店でも、同じことができます。まず「今週やったことの中で、利益に直結しないものはどれか」を書き出すことから始めてみてください。

「繁忙期じゃなくて、繁盛期。忙しいんじゃなくて、大人気。言葉を変えると、見えてくる景色が変わります」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所代表)

繁盛店研究所では、創業21年・全国500名の経営者が参加する会員制コミュニティ「増益繁盛クラブ」と、動画講座「行動収益化法」を通じて、飲食店・美容室オーナーの経営の仕組みづくりをサポートしています。

「頑張る量=売上」という方程式から抜け出したいなら、次の一手は仕組みと単価の設計です。「行動収益化法」では、認識を変えるところから始まり、逆算で日々の行動に落とし込むまでの流れを、ワークシートを使いながら実践できます。お申し込み後すぐに全動画を視聴でき、視聴期限はありません。

働く時間を減らしながら売上を伸ばす「行動収益化法」の詳細を見る ›

行動収益化法

やることは決めたのに、目標が前に進まないという方へ

立てた目標がどんどん実現するシンプルサクセスシステムをご用意しています。

シンプルサクセスシステムを見る

-4.組織化と仕組み構築