30.スタッフの改善意欲を最大化する組織づくりで実現する継続的成長

スタッフの改善意欲を最大化する組織づくりで実現する継続的成長

目次

他店体験による気づきを活用した革新的アプローチ

プロジェクト知識に基づく、
画期的な組織風土構築法をご紹介します。

なぜ従来のスタッフ教育では改善意欲が生まれないのか

多くの経営者が陥る典型的な失敗パターンがあります:

「経営者がセミナーで学んできたことを、スタッフに一方的に指示する」

この場合、スタッフの反応は:

  • 「また新しいこと…結局やるのは私たち」
  • 「社長は勉強するのはいいけど、実際は現場任せ」

なぜこうなるのでしょうか?プロジェクト知識は明確な理由を示しています:

「改善するという土壌ができていないから。
改善に対して一致団結している状況ではないから」

他店体験による気づき活用法:5つのステップ

ステップ1:他店利用体験の実施

スタッフに他のお店を利用してもらい、以下を体験してもらいます:

  • 不便や不満を感じたこと
  • 良かったこと・参考になったこと

ステップ2:必ず紙に書き出させる

重要ポイント:発表形式ではなく、紙への記録

理由:

  • 声の大きいスタッフの意見に流されることを防ぐ
  • 「私も同じです」という思考停止を避ける
  • 全員が必ず自分の意見を書かざるを得ない状況を作る

ステップ3:自店での改善提案

スタッフ自身が気づいたことを基に:

  • 不便・不満に感じたこと:自店でやらないよう改善
  • 良かったこと:自店に取り入れる提案

ステップ4:スタッフ主導での実行

経営者が指示するのではなく、スタッフ自身が改善を実行

なぜ効果的なのか:

  • 自分が体験して気づいたことなので改善しやすい
  • 「やらされている」感がない
  • 改善に対する抵抗感が生まれない

ステップ5:成功体験の積み重ね

小さな改善の成功体験を通じて:

  • 改善することへの抵抗感をなくす
  • 意欲的に取り組む風土を醸成
  • より大きな改善への準備を整える

具体的な実践事例

美容室での成功例

プロジェクト知識にある実例:

スタッフの気づき:「今日行ったお店が暗くて嫌だった」

従来のアプローチ(NG): 経営者が「うちの店も暗いから明るくしよう」と指示

新アプローチ(推奨)
スタッフ自身が「あの暗さは嫌だった。私たちの店はどうだろう?」と自問し、
自ら明るくする改善を提案・実行

飲食店での応用例

スタッフの体験:他店でのトイレ利用時の気づき

改善提案:「モテる上司は振る舞いが違う」というPOPを作成

  • 部下を連れて食事した上司が、帰りにお土産を買って帰る
  • 上司としてのスマートな振る舞いを啓発
  • 結果:お土産の売上が向上

自律的組織風土構築の成功原則

成果を出す3原則+1

  1. 今すぐできること
  2. 簡単にできること
  3. 成果が出やすいこと
  4. やることより止めることを重視

目標設定の革新的考え方

従来の目標設定(NG)

  • 月商300万円達成
  • 80万円の売上増

新しい目標設定(推奨)

  • 毎日10人に声をかける
  • 顧客リスト1000人獲得のため、月30人に連絡先を聞く

なぜ行動目標が重要なのか

  • 自分でコントロール可能
  • 客観的に評価できる
  • PDCA回しやすい

スタッフ育成の実践的手法

ダメ出し禁止の原則

従来の指導(NG): スタッフがPOPを作った時点で「ここはこうして」と修正指示

推奨する指導法

  1. まず作成したPOPをそのまま掲示
  2. 1週間程度経過を観察
  3. 効果を見てからスタッフに質問で考えさせる
    • 「POPにお客さんは気づいているか?」
    • 「読んでもらえているか?」
    • 「どの段階でストップしているか?」

この手法の効果

  • スタッフ自身が考える力がつく
  • 責任感が生まれる
  • 改善への意欲が維持される

継続的成長を実現する組織の特徴

1. 学習する組織

  • スタッフ自身が他店から学ぶ習慣
  • 気づきを共有する文化
  • 失敗を成長の機会と捉える風土

2. 自発的改善文化

  • 経営者の指示待ちではない
  • 現場から改善案が生まれる
  • 小さな改善を積み重ねる習慣

3. 成果志向の実行力

  • 結果目標より行動目標を重視
  • やることより止めることを決める
  • コントロール可能なことに集中

まとめ:自律的組織風土構築の本質

プロジェクト知識が示す重要な洞察:

「スタッフ自身が感じたことを、スタッフ自身で改善してもらう。
これが改善に対する抵抗感をなくし、意欲的な取り組みを生み出す」

この手法の最大の利点は:

  1. 低コスト:新たな投資不要
  2. 即効性:すぐに始められる
  3. 持続性:自発的なので継続する
  4. 拡張性:成功体験が次の改善を生む

他店体験による気づきを活用することで、
スタッフの改善意欲を最大化し、
継続的成長を実現する自律的な組織風土を構築できるのです。

重要なのは、
「やらせる」のではなく「気づかせる」ことです。
この根本的な発想転換が、
真に強い組織を作り上げる鍵となります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役

・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表
・コピーライター
・中小企業診断士(経済産業省 登録番号402345)

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、
親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。
活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。
急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。
昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。

そして、週末は現場経験を積むため
無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。

6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。
取得を契機に7年目で市役所退職。

退職後、有限会社繁盛店研究所
(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

コンサルタントとして独立後、全く仕事がなく日々思い悩む日々を送る。
食欲もなくなり病気の心配から医者の診察を受けると、
「体に問題はありませんが、商売はうまくいっていますか?」と
医者に商売の心配をされ、帰り道に号泣。

更に、独立以前に毎月ためていた全財産が底をつく。

こうした経験から、店舗経営者でも同じように
資金繰りや集客で悩んでいる方も多いことに気付く。

こうした方達のサポートを通じて、業績の改善、
魅力ある店舗作りのサポートにまい進することを誓う。

お笑い芸人として活動していた経験から、
小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や
店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル
漫才の手法などを取り入れることで、
クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。

独自のジョイマン式増益繁盛店メソッドの考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万7800人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブゴールド」を運営。

人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。


これまで北は北海道から南は沖縄、そして、海を渡りアメリカ、カナダ、オーストラリア
などの海外からも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

実践的で分かりやすく、すぐに店舗売上のアップに繋がると評判であることから、飲食店や美容室の店舗経営者からの評価も高い。

また、こうしたことから飲食店コンサルタントや美容室コンサルタントが、販促情報や販促アイデアのネタ元(発信源)としてそれらの内容をこっそり真似しているのは、つとに有名な話。

「真の情報を学びたかったらジョイマンの門をたたけ」
と言われるほど、飲食店経営者、美容室経営者の間で口コミになるグル中のグルでもある。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)にも、コンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

コンサルタント育成での実績も多数。

現在は、パートナーコンサルタントが所属し、全国の店舗経営者のサポートを行なっているコンサルティングファームの代表としても活動している。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。
家族を愛するマーケッター。

コメント

コメントする

目次