27.「ナスカの地上絵理論」で既存商品を高付加価値商品に変身させる方法

「ナスカの地上絵理論」で既存商品を高付加価値商品に変身させる方法

目次

ナスカの地上絵理論とは

プロジェクト知識によると、
「ナスカの地上絵理論」とは、
同じものでも伝え方次第で魅力が激変するという原理です。

地上から見ると「地面」「石ころ」「草地」にしか見えないものが、
上空から見ると壮大なナスカの地上絵だったという例のように、
商品自体は変わらないのに、
伝え方によって全く異なる価値を生み出せるということを示しています。

実践事例:お絵かきボード→筆談ボード

従来の商品

  • お絵かきボード:子供向けの玩具
  • 価格帯:低価格
  • ターゲット:子供を持つ親

用途提案による変身

  • 筆談ボード:コミュニケーションツール
  • 新しいターゲット:聴覚障害者、外国人観光客、高齢者
  • 利用場面:駅の窓口、病院、接客業

結果:同じ商品が全く新しい市場を創出し、社会的価値も向上

5つの商品価値再定義テクニック

1. 演出による価値向上

  • 鉄板焼き:ただ提供するのではなく、フォークとナイフを空中に投げながら調理
  • 効果:商品をおいしそうに見せる、エンターテイメント性を付加

2. ネーミングの変更

  • 通勤快速(靴下):普通の靴下→ビジネスマン専用
  • スイート10ダイヤモンド:ダイヤモンド→結婚10周年記念
  • ブライダルエステ:エステ→結婚前の特別ケア

3. 市場変更

  • 赤ちゃん用オムツ高齢者用オムツ植物用土壌改良材
  • 吸水性という機能を異なる市場で活用

4. 用途変更

  • ロウソク:照明用→セラピー・癒し商品
  • ホッカイロ:保温用→腰痛緩和用

5. 超絞り込み

  • 卵かけご飯専用醤油:一般醤油から特化
  • 朝専用缶コーヒー:時間帯特化
  • 採用面接カット:用途特化

懐中電灯の変身事例

Before(売れない状態)

懐中電灯
・コンパクトサイズ
・明るいLED
・価格:1,000円

After(価値を再定義)

寝ているときの緊急避難用小型懐中電灯

寝ている時の突然の地震や停電。あなたならどうしますか?

この懐中電灯なら:
・小型で場所をとらない
・ボタンひとつですぐ点灯
・突然の災害発生時も安心

安全のために枕元に1本お持ちください

旭山動物園の成功事例

商品(動物)は同じでも、展示方法(伝え方)を変更

  • 従来:檻の中の静的展示
  • 改善:動物本来の行動に合わせた「行動展示」
  • 結果:入園者数大幅増加

実践のポイント

1. 人は必要性に気づいていない

  • お絵かきボードを見て「筆談用に使える」と思う人はいない
  • 用途を明確に示すことで初めて価値を認識

2. 5つの方向性で考える

  1. 演出:見せ方、提供方法の工夫
  2. ネーミング:印象的で分かりやすい名称
  3. 市場変更:異なる顧客層への展開
  4. 用途変更:新しい使い方の提案
  5. 超絞り込み:特定用途に特化

3. 既存商品の活用

  • 新商品開発より既存商品の新しい見せ方の方が売りやすい
  • 仕入れ商品でも用途提案で独自商品化可能

4. ターゲットの明確化

  • 誰に何のために使ってもらうかを明示
  • 結婚式二次会、ブライダルエステなど具体的シーン提示

まとめ

ナスカの地上絵理論の本質は、
商品力向上より伝える力向上が重要だということです。
技術力や商品開発に注力するより、
既存商品をいかに新しい視点で伝えるかを考えることで、
低コストで高い効果を生み出せます。

「それがなんでいいのか」「お客さんにとってどういいのか」を明確に伝えることで、
同じ商品でも全く異なる価値を創造できるのです。

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この記事を書いた人

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役

・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表
・コピーライター
・中小企業診断士(経済産業省 登録番号402345)

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、
親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。
活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。
急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。
昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。

そして、週末は現場経験を積むため
無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。

6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。
取得を契機に7年目で市役所退職。

退職後、有限会社繁盛店研究所
(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

コンサルタントとして独立後、全く仕事がなく日々思い悩む日々を送る。
食欲もなくなり病気の心配から医者の診察を受けると、
「体に問題はありませんが、商売はうまくいっていますか?」と
医者に商売の心配をされ、帰り道に号泣。

更に、独立以前に毎月ためていた全財産が底をつく。

こうした経験から、店舗経営者でも同じように
資金繰りや集客で悩んでいる方も多いことに気付く。

こうした方達のサポートを通じて、業績の改善、
魅力ある店舗作りのサポートにまい進することを誓う。

お笑い芸人として活動していた経験から、
小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や
店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル
漫才の手法などを取り入れることで、
クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。

独自のジョイマン式増益繁盛店メソッドの考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万7800人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブゴールド」を運営。

人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。


これまで北は北海道から南は沖縄、そして、海を渡りアメリカ、カナダ、オーストラリア
などの海外からも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

実践的で分かりやすく、すぐに店舗売上のアップに繋がると評判であることから、飲食店や美容室の店舗経営者からの評価も高い。

また、こうしたことから飲食店コンサルタントや美容室コンサルタントが、販促情報や販促アイデアのネタ元(発信源)としてそれらの内容をこっそり真似しているのは、つとに有名な話。

「真の情報を学びたかったらジョイマンの門をたたけ」
と言われるほど、飲食店経営者、美容室経営者の間で口コミになるグル中のグルでもある。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)にも、コンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

コンサルタント育成での実績も多数。

現在は、パートナーコンサルタントが所属し、全国の店舗経営者のサポートを行なっているコンサルティングファームの代表としても活動している。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。
家族を愛するマーケッター。

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