23.87.5%の衝動買い客を確実に取り込む店舗側からのアプローチ術

目次

87.5%衝動買いの本質理解

人の行動パターンの真実

プロジェクト知識では
「人の買い物行動の87.5%はその場の思いつき」と明確に定義されています。
これは以下を意味します:

  • 事前計画はほぼない:お店選びも商品選びも、その場で決まる
  • 刺激によって行動が決まる:匂い、見た目、音など五感への働きかけが重要
  • タイミングが全て:刺激を受けた瞬間に行動を起こす

実例から学ぶ衝動買いのメカニズム

プロジェクト知識の実体験例:

  1. 最初はラーメン屋Aに向かう予定
  2. 歩いている途中で良い匂いがした
  3. 足を止めて匂いの元を探す
  4. タンメン店を発見「野菜たっぷりで体に良さそう」
  5. 予定を変更してそのタンメン店に入店

この事例から分かるのは、
匂い→視覚→連想→行動という一連の流れです。

店舗側からの効果的アプローチ戦略

1. 五感への刺激創出

嗅覚アプローチ

  • 意図的な匂いの演出:調理時の香りを外に漏らす工夫
  • タイミング設定:通行人が多い時間帯に合わせた調理
  • 継続性:一日中香りが感じられる仕組み作り

視覚アプローチ

  • 看板の最適化:遠くからでも分かりやすい表示
  • 賑やかさの演出:店内の活気を外から見えるように
  • 商品の魅力訴求:写真やディスプレイでの訴求

聴覚アプローチ

  • 調理音の活用:ジュージューという音の演出
  • 店内の音楽:居心地の良さを演出
  • スタッフの声かけ:活気ある接客の音

2. タイミングを逃さない接触戦略

受動的アプローチ(店側からの働きかけ)

LINE公式アカウント活用

  • 卓上POPでのQRコード表示
  • 定期配信:週1回のタイミングで情報発信
  • 個別メッセージ:来店直後のお礼メッセージ

ハガキDM戦略

  • **反応率20%**の実績(チラシの1%に対して圧倒的効果)
  • 2.2人/枚の来店効果(1,000枚で2,200人来店)
  • パーソナライズ:個人の好みに合わせた内容

メールマガジン

  • 季節情報:その時期に合った商品・サービス案内
  • 新商品情報:月替わりメニューの先行案内
  • スタッフ情報:親しみやすさを演出する個人的な話題

自発的アプローチ誘導(客側の行動促進)

3枚クーポン戦略

  • 今月・来月・再来月の3枚同時配布
  • 来店間隔の短縮効果
  • 継続利用の習慣化

3ステップポイントカード

  • 3回来店で常連化する統計に基づく設計
  • 達成しやすい目標設定
  • 継続モチベーションの維持

気まぐれ客を確実に取り込む仕組み

忘却対策の重要性

プロジェクト知識では
「おとといの夕飯すら忘れてしまう」という人間の忘却特性を指摘しています。
この対策として:

接触頻度の最大化

  • 売上は接触頻度に比例する
  • 定期的なリマインドが必須
  • 複数チャネルでの接触(オフライン+オンライン)

記憶に残る工夫

  • 赤いもの意識実験:意識すると見えやすくなる心理効果の活用
  • 印象的な体験:五感に訴える強い印象の創出
  • 継続的露出:定期的な情報発信による記憶の定着

購買行動8段階への対策

売上に近い順からのアプローチ

  1. 適正客単価:利益の取れる価格設定
  2. 購入点数向上:セット販売、関連商品提案
  3. 購入率向上:店内POP、接客改善
  4. 来店間隔短縮:適切なタイミングでの案内
  5. 来店回数増加:長期的な関係性構築
  6. 失客防止:本来の常連客の離脱防止
  7. 入店率向上:店頭改善、看板最適化
  8. 新規客獲得:認知拡大活動

実践的な仕組み構築

配信内容の戦略的設計

配信パターンの順序

  1. 文章:親しみやすい情報提供
  2. 写真+特典:視覚的訴求と具体的メリット
  3. 文章+動画+特典:総合的なアプローチ

内容の4パターン

  1. 季節関連情報:バレンタイン、節分など
  2. 新商品・月替わりメニュー
  3. スタッフ個人情報:親近感の醸成
  4. 価格以外の価値提供:限定感、特別感の演出

効果測定と最適化

数値による検証

  • ハガキDM:投資65万円→売上440万円(ROI6.8倍)
  • LINE配信:友達追加1人当たり234円のコスト
  • チラシ:1万枚6万円で220人来店

継続改善のポイント

  • 3原則+1の実践:今すぐ・簡単・成果が出やすい・やめることを決める
  • 10%改善:各要素を10%ずつ改善することで複合効果を狙う
  • 行動目標設定:コントロール可能な指標での目標設定

まとめ:87.5%衝動買い客攻略の核心

87.5%の衝動買い客を確実に取り込むには、
待つ経営から攻める経営への転換が必要です。
人は忘れる生き物であり、
その場の刺激で行動を決めるという特性を理解し、
店舗側から積極的にアプローチし続ける仕組みを構築することが成功の鍵となります。

重要なのは、五感への刺激創出、
タイミングを逃さない接触戦略、
そして継続的な関係性構築の三位一体での取り組みです。
これにより、気まぐれな87.5%の顧客を確実に自店の売上に結び付けることができます。

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この記事を書いた人

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役

・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表
・コピーライター
・中小企業診断士(経済産業省 登録番号402345)

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、
親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。
活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。
急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。
昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。

そして、週末は現場経験を積むため
無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。

6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。
取得を契機に7年目で市役所退職。

退職後、有限会社繁盛店研究所
(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

コンサルタントとして独立後、全く仕事がなく日々思い悩む日々を送る。
食欲もなくなり病気の心配から医者の診察を受けると、
「体に問題はありませんが、商売はうまくいっていますか?」と
医者に商売の心配をされ、帰り道に号泣。

更に、独立以前に毎月ためていた全財産が底をつく。

こうした経験から、店舗経営者でも同じように
資金繰りや集客で悩んでいる方も多いことに気付く。

こうした方達のサポートを通じて、業績の改善、
魅力ある店舗作りのサポートにまい進することを誓う。

お笑い芸人として活動していた経験から、
小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や
店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル
漫才の手法などを取り入れることで、
クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。

独自のジョイマン式増益繁盛店メソッドの考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万7800人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブゴールド」を運営。

人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。


これまで北は北海道から南は沖縄、そして、海を渡りアメリカ、カナダ、オーストラリア
などの海外からも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

実践的で分かりやすく、すぐに店舗売上のアップに繋がると評判であることから、飲食店や美容室の店舗経営者からの評価も高い。

また、こうしたことから飲食店コンサルタントや美容室コンサルタントが、販促情報や販促アイデアのネタ元(発信源)としてそれらの内容をこっそり真似しているのは、つとに有名な話。

「真の情報を学びたかったらジョイマンの門をたたけ」
と言われるほど、飲食店経営者、美容室経営者の間で口コミになるグル中のグルでもある。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)にも、コンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

コンサルタント育成での実績も多数。

現在は、パートナーコンサルタントが所属し、全国の店舗経営者のサポートを行なっているコンサルティングファームの代表としても活動している。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。
家族を愛するマーケッター。

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