12.お客様の買い物行動87.5%が衝動買いという事実を活用した売上倍増法

目次

衝動買い87.5%の事実を活用した売上倍増戦略

衝動買いの真実とビジネスチャンス

人の買い物行動の87.5%が衝動買い(その場の思いつき)という事実は、
店舗経営において最も重要なポイントです。
これは「お客様の働きかけ次第で購買行動をコントロールできる」ことを意味します。

認知→来店→入店→注文→会計→再来店の各段階別戦略

【第1段階:認知段階】

衝動買い活用法:五感に訴える認知戦略

具体的施策

  • 嗅覚への訴求:調理の香りを意図的に外に出す
    • 実例:ラーメン店での匂いによる足止め効果
    • 通りがかりの87.5%は計画的来店ではない
  • 視覚への訴求:目を引く看板・のぼり
    • 赤色など目立つ色の活用
    • 人は意識したものが急に見えるようになる心理効果
  • 聴覚への訴求:音楽や呼び込みの声

【第2段階:来店段階】

衝動買い活用法:タイミング販促

具体的施策

  • オフライン販促の特性活用
    • チラシ:配布時に効果集中(短期集中型)
    • 対象:気まぐれ・衝動買い層(87.5%)
  • 接触頻度の最大化
    • 同一エリアに3回配布する方が効果的
    • ユニクロの広告頻度を参考にした戦略

【第3段階:入店段階】

衝動買い活用法:入店不安の即座解消

隠れた機会損失

  • お店前まで来て入店しない人が存在
  • この層は売上統計に現れない「見えない損失」

具体的施策

  • 外観での情報提供
    • 店内雰囲気が分かる写真展示
    • 人気メニューの明確表示
    • 価格帯の事前明示
  • 入店しやすい環境作り
    • 「どんなお店か分からない不安」の解消
    • 店外メニュー表示の充実

【第4段階:注文段階】

衝動買い活用法:感情に訴える商品説明

商品価値の伝え方革命

事実 → ご利益への転換

❌ 従来の説明(事実のみ)

「餃子 400円」

⭕ 衝動買いを誘う説明(ご利益重視)

「肉汁あふれるジューシー餃子 一口ほお張ると口の中いっぱいに肉汁が溢れ出します
当店ご来店の9割以上のお客様が注文する人気メニュー 450円」

結果:同じ餃子でも50円高く売れる

感情を動かす4つの表現方法

  1. 商品特徴型:「一口ほお張ると口の中いっぱいに肉汁が溢れ出す」
  2. ストーリー型:「僕が料理人を志したきっかけの餃子」
  3. コミュニケーション型:「餃子大好きな人と一緒に楽しい時間を」
  4. エンタメ型:「ジャッキー・チェンが食べていた餃子を再現」

【第5段階:会計段階】

衝動買い活用法:購入点数・単価の即時向上

店内POP戦略

  • 今すぐできる改善:売上に最も近い段階
  • セット商品提案:「一緒にいかがですか?」
  • 声かけトレーニング:タイミングを見計らった追加提案

適正単価設定の重要性

  • 集客商品(原価率高め)+ 収益商品(利益率高め)
  • トータルで利益確保の仕組み作り

【第6段階:再来店段階】

衝動買い活用法:忘却対策と思い出させる仕組み

人は忘れる生き物

  • 一昨日の夕食すら思い出せないのが人間
  • お客様に「覚えていてもらう」のは不可能
  • 「思い出させる」仕組みが必要

効果的な再来店戦略

  1. LINE公式アカウント
    • 定期的な情報配信
    • 季節情報、新商品情報、スタッフ情報
  2. クーポン戦略
    • 今月・来月・再来月の3枚同時配布
    • 来店間隔短縮効果
  3. 来店間隔の適正化
    • 実例:美容室30日周期 vs 40日周期
    • たった10日の差で年間3回来店減少
    • 300人の顧客で450万円の売上減
  4. 次回来店時期の明示
    • 「次はいつ来たらいいですか?」の声かけ
    • プロとしての適切なアドバイス

【統合戦略:売上倍増の実現手順】

改善の優先順位(売上に近い順)

  1. 商品単価適正化(今すぐ効果)
  2. 購入点数向上(店内対策)
  3. 購入率向上(POP・接客改善)
  4. 来店間隔短縮(再来店対策)
  5. 来店回数増加(長期関係構築)
  6. 失客防止(顧客維持)
  7. 入店率向上(外観改善)
  8. 新規客増加(最後に実施)

各段階10%改善による効果

  • 基準売上:400万円
  • 各段階を10%ずつ改善
  • 最終結果:1,485万円(約3.7倍)

衝動買い活用の3つの基本原則

  1. 意図的な働きかけ:偶然ではなく計画的に
  2. 感情への訴求:事実ではなくご利益を伝える
  3. タイミングの最適化:お客様の心理状態に合わせる

この戦略により、
新規集客に頼らずとも既存の仕組みを改善するだけで
売上倍増が実現可能になります。
重要なのは、87.5%の衝動買い行動を
「偶然」から「必然」に変える仕組み作りです。

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この記事を書いた人

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役

・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表
・コピーライター
・中小企業診断士(経済産業省 登録番号402345)

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区) 自営業の家に生まれ、
親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。
活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。
急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。
昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。

そして、週末は現場経験を積むため
無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。

6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。
取得を契機に7年目で市役所退職。

退職後、有限会社繁盛店研究所
(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

コンサルタントとして独立後、全く仕事がなく日々思い悩む日々を送る。
食欲もなくなり病気の心配から医者の診察を受けると、
「体に問題はありませんが、商売はうまくいっていますか?」と
医者に商売の心配をされ、帰り道に号泣。

更に、独立以前に毎月ためていた全財産が底をつく。

こうした経験から、店舗経営者でも同じように
資金繰りや集客で悩んでいる方も多いことに気付く。

こうした方達のサポートを通じて、業績の改善、
魅力ある店舗作りのサポートにまい進することを誓う。

お笑い芸人として活動していた経験から、
小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や
店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル
漫才の手法などを取り入れることで、
クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。

独自のジョイマン式増益繁盛店メソッドの考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万7800人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブゴールド」を運営。

人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。


これまで北は北海道から南は沖縄、そして、海を渡りアメリカ、カナダ、オーストラリア
などの海外からも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

実践的で分かりやすく、すぐに店舗売上のアップに繋がると評判であることから、飲食店や美容室の店舗経営者からの評価も高い。

また、こうしたことから飲食店コンサルタントや美容室コンサルタントが、販促情報や販促アイデアのネタ元(発信源)としてそれらの内容をこっそり真似しているのは、つとに有名な話。

「真の情報を学びたかったらジョイマンの門をたたけ」
と言われるほど、飲食店経営者、美容室経営者の間で口コミになるグル中のグルでもある。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)にも、コンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

コンサルタント育成での実績も多数。

現在は、パートナーコンサルタントが所属し、全国の店舗経営者のサポートを行なっているコンサルティングファームの代表としても活動している。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。
家族を愛するマーケッター。

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