先日、静岡県内の注文住宅工務店の社長からこんな相談をいただきました。
「ハワードさん、うちの会社って施工品質には自信があるんですよ。でも求人を出しても全然応募が来なくて。給与は同業他社と変わらないのに、なぜか大手に持っていかれてしまうんです」
その社長の会社のホームページを拝見すると、案の定でした。施工事例のページはあるけれど、「会社で働く人」の顔が一切見えない。どんな想いで家を建てているのか、どんな社風なのか、まったく伝わらない状態だったんです。
採用も集客と同じです。いい会社であることと、いい会社に「見える」ことは別の話。技術や品質がどれだけ高くても、それが伝わらなければ選ばれません。これは求職者に対しても、まったく同じことが言えます。
この記事では、採用に悩む工務店の社長に向けて、採用ブランディングの考え方と、Webで「選ばれる会社」として見せるための具体的な方法をお伝えします。
📋 この記事でわかること
- なぜ工務店の採用がうまくいかないのか、その本質的な原因
- 採用ブランディングとは何か、集客との共通点と違い
- Webで「選ばれる会社」として見せるための具体的な改善ポイント
- 採用と集客を同時に強化するための実践的なアプローチ
こんな方におすすめ
- ✅ 求人を出しても応募がこないと悩んでいる工務店の社長
- ✅ ハローワークや求人サイトに掲載しているが効果を感じられていない方
- ✅ 若い職人やスタッフを採用して会社を成長させたい方
- ✅ 採用ブランディングという言葉は聞いたことがあるが、何から始めればいいかわからない方
- ✅ 採用と集客の両方を、限られたリソースで改善したい工務店経営者

採用がうまくいかない工務店に共通する「見せ方」の問題
私がこれまで18年・1,000社以上の中小事業者を支援してきた中で気づいたことがあります。採用に苦しんでいる会社と、集客に苦しんでいる会社は、根っこにある問題がほぼ同じなんです。
それは、「伝えるべき価値が、外に出ていない」ということ。
工務店の場合、技術力・施工品質・アフターフォローなど、お客様に選ばれるべき理由がちゃんとある。でもそれが求職者にも届いていない。結果として、知名度だけで勝負できる大手に人材を持っていかれてしまう。
特に年商3〜5億円・年間新築5〜10棟規模の工務店では、社長が現場・営業・経営を一人でこなしているケースがほとんどです。採用活動まで手が回らず、「とりあえずハローワークに出しておけばいいか」という状態になりがちです。
でも、それでは変わりません。採用もブランディングが必要な時代です。
チェックポイント1:自社のホームページに「働く人の顔」が見えているか
採用候補者が最初に見るのは、多くの場合ホームページです。施工事例や会社概要だけではなく、「スタッフ紹介ページ」「社長のメッセージ」「1日の仕事の流れ」など、人の温度感が伝わるコンテンツが揃っているかを確認してください。
✅ ポイント:求職者が「この会社で働いている自分」をイメージできるかどうかが鍵。顔写真・コメント付きのスタッフ紹介を最低でも3名分は掲載しましょう。
チェックポイント2:求人情報が「給与・福利厚生」だけになっていないか
「月給○○万円〜」「社会保険完備」「週休2日」——これだけでは、正直どこの会社でも書けます。特に若い世代は、給与よりも「この会社でどう成長できるか」「どんな職場環境か」を重視する傾向が強くなっています。
✅ ポイント:求人票には「この会社ならではのビジョン・価値観」を必ず盛り込む。「年間○棟のうち8割が紹介・OB客からのご縁」「20年以上地域で信頼を積み上げてきた会社」など、数字と事実で語ることが効果的です。
チェックポイント3:SNS・Googleビジネスプロフィールで「会社のリアル」を発信しているか
求職者は応募前に必ずSNSや口コミをチェックします。InstagramやGoogleマップの口コミが更新されていない、または全くない状態では、「この会社、本当に大丈夫かな?」という不安を与えてしまいます。
✅ ポイント:現場の様子・スタッフの日常・完成見学会のレポートなど、「リアルな会社の姿」を定期的に発信することが採用ブランディングの土台になります。
✓ ここまでのポイント
- 採用がうまくいかない原因は「会社の価値が外に伝わっていない」ことがほとんど
- ホームページには「働く人の顔」と「会社のビジョン」を必ず載せる
- SNSやGoogleビジネスプロフィールで会社のリアルを継続的に発信することが採用ブランディングの基本
採用ブランディングと集客ブランディングは「表裏一体」
ここで一つ、重要な視点をお伝えしたいと思います。
採用ブランディングと集客ブランディングは、実は切り離せないものです。ホームページにスタッフの顔写真やインタビューを掲載すれば、それは求職者だけでなく、家を建てようとしているお客様にも「この会社は信頼できる」という印象を与えます。
逆も然りで、施工事例・お客様の声・こだわりの家づくりを丁寧に発信すれば、「こんな仕事をしている会社で働きたい」と思う求職者が増えます。
「採用がうまくいっていない会社は、集客もうまくいっていないことが多い。その逆もしかり。どちらも根っこは同じ——自分たちの価値を、ちゃんと言語化して外に出せているかどうか、なんです」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・増益繁盛メソッド開発者)
私が工務店専門の集客支援を行う中で、採用と集客を同時に改善できた会社には共通点があります。それは、「会社の物語」を丁寧に発信し続けていることです。
❌ よくある工務店のパターン(採用・集客ともに弱い)
- ホームページに施工写真はあるが、人の顔が一切ない
- 求人票は給与・条件のみで会社の想いが伝わらない
- SNSは始めたものの、更新が止まっている
- Googleビジネスプロフィールの情報が古いまま放置されている
✅ 選ばれる会社が実践していること(採用・集客ともに強い)
- スタッフの顔・名前・仕事への想いをWebで丁寧に発信している
- 施工事例に「担当スタッフのコメント」を添えている
- 社長自身がSNSやブログで会社のビジョンを語っている
- Googleマップの口コミにしっかり返信し、信頼感を積み上げている
「選ばれる会社」を作るための5つの見せ方改善ステップ
採用ブランディング STEP 1
社長自身のメッセージを言語化する
「なぜ工務店をやっているのか」「どんな家づくりを大切にしているのか」「この会社で働く人にどう成長してほしいか」——これを社長自身の言葉で文章にして、ホームページに掲載します。採用候補者は必ずここを読みます。
⚠️ よくある失敗:「地域密着」「お客様第一」など、どこの会社でも言えるような抽象的な言葉だけで終わってしまうケース。具体的なエピソードや数字を交えることで、一気に説得力が増します。
採用ブランディング STEP 2
スタッフ紹介ページをリニューアルする
顔写真・名前・入社のきっかけ・仕事のやりがい・休日の過ごし方など、「人柄が伝わるプロフィール」を作ります。特に若いスタッフのリアルな声は、同世代の求職者に刺さります。
⚠️ よくある失敗:「撮影が面倒」「スタッフが嫌がる」という理由で後回しにしてしまうこと。まずは社長一人のプロフィールだけでも充実させるところから始めましょう。
採用ブランディング STEP 3
InstagramやFacebookで「日常の仕事」を見せる
完成した家だけでなく、建設中の現場・朝礼の様子・スタッフが勉強会に参加している場面など、「この会社の日常」を発信します。週2〜3回の更新を目標にすると継続しやすいです。
⚠️ よくある失敗:「映える写真じゃないといけない」と思い込んで発信できなくなること。スマホで撮った現場写真+一言コメントでも十分です。
採用ブランディング STEP 4
Googleビジネスプロフィールを採用目線でも整備する
MEO対策は集客のためだけではありません。求職者もGoogleで会社名を検索します。口コミへの丁寧な返信・写真の充実・営業時間の正確な情報が、会社への信頼感を高めます。
⚠️ よくある失敗:口コミへの返信が放置されているケース。ネガティブな口コミに返信しないと、求職者に「社員を大切にしていない会社」という印象を与えてしまいます。
採用ブランディング STEP 5
求人情報ページをホームページ内に設ける
ハローワークや求人サイトだけに頼るのではなく、自社ホームページに「採用情報」ページを作ることが重要です。ここに社長メッセージ・スタッフ紹介・仕事内容・給与・応募フォームまでをまとめることで、応募者が安心して連絡できる動線が生まれます。
⚠️ よくある失敗:求人サイトにお金をかけているのに、自社HPの採用ページが「近日公開」のまま放置されていること。求人サイトで興味を持った人は必ず自社HPも確認します。
「採用もマーケティングです。求職者はお客様と同じように、複数の会社を比較検討して選んでいる。だから『選ばれる理由』を意図的に作らないと、いつまでも大手の後塵を拝することになります」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・増益繁盛メソッド開発者)
採用ブランディングが集客にも直結した実例
「HPからの問い合わせが月0件から5件以上になった」
工務店経営者(50代・男性)
「紹介だけに頼らなくていい仕組みができて、経営が安定した」
工務店経営者(40代・男性)
これらのお声はいずれも、集客改善の文脈でいただいたものですが、共通しているのは「会社の発信を変えた」という点です。ホームページをリニューアルし、スタッフの顔を出し、施工事例に温度感を加えた結果、お客様からの問い合わせが増えただけでなく、「御社で働きたい」という問い合わせも増えたという声を複数の会社からいただいています。
採用と集客は、別々に取り組む必要はありません。Webでの「見せ方」を変えれば、両方に効果が出ます。
まとめ|採用ブランディングは「発信の仕組み」から始まる
採用がうまくいかない工務店の多くは、会社の価値がWebに出ていないだけです。技術も実績も信頼もある。ただ、それが求職者に届いていない。
今日お伝えした5つのステップを振り返ってみてください。
- 社長自身のメッセージは言語化されていますか?
- スタッフの顔と想いはホームページに掲載されていますか?
- SNSで会社の日常を定期的に発信していますか?
- Googleビジネスプロフィールは最新の状態になっていますか?
- 自社HPに採用情報ページはありますか?
もし「まだできていない」という項目があれば、そこから手をつけることが最短の改善策です。
私ハワードジョイマンは、飲食店・美容室で体系化した「増益繁盛メソッド」を工務店業界に転用し、これまで1,000社以上の中小事業者の売上・利益アップを支援してきました。採用と集客を同時に改善したい工務店の社長を、現在も同時5社限定で伴走支援しています。
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