「施工後のお客様とほとんど連絡が取れていない…」
家を引き渡したあと、お礼のご挨拶はしたものの、その後はめったに連絡することもなく、気づけば1年、2年と月日が流れていく——そんな工務店さん、実はとても多いんです。
せっかく「いい家を建てた」という実績があるのに、そのOB客とのつながりが薄れていくのは、本当にもったいない話です。お客様の満足度は高いのに、紹介も来なければ、リフォームの相談もない。「何かすればいいのはわかってるけど、何をすればいいかわからない」という社長の声をよく聞きます。
今回は、静岡市清水区を拠点に全国の工務店経営者を支援してきた私・ハワードジョイマンが、OB客フォローの仕組みを整えて紹介・リフォームが安定的に入るようになった工務店の実例をもとに、再現性のあるポイントをお伝えします。
📋 この記事でわかること
- OB客フォローを放置することで失っている機会損失の実態
- 定期接触の仕組みを構築した工務店の具体的な施策と結果
- 紹介・リフォームを生み出すOB客フォローの3つの柱
- 自社にすぐ取り入れられる定期接触の設計方法
こんな方におすすめ
- ✅ OB客への定期フォローができていないと感じている工務店の社長
- ✅ 紹介は来るが、それが「仕組み」ではなく「たまたま」になっている方
- ✅ リフォーム受注を増やしたいが、どう切り出せばいいかわからない方
- ✅ 新規集客に疲れて、既存客との関係強化から売上を立てたい方
- ✅ OB客フォローを担当者任せにせず、仕組みとして残したい方

OB客フォローを「放置」しているとどれだけ損をしているか
まず、厳しいことを言わせてください。
年間5〜10棟を施工している工務店が10年続ければ、単純計算で50〜100世帯のOB客がいることになります。仮にその中の10%から紹介が1件でも来れば、年間5〜10棟の紹介受注源になりえます。さらに築5〜10年のタイミングでリフォーム・メンテナンス需要も発生します。
それでも多くの工務店さんが「お礼状を一度送っただけ」「年賀状くらい」という状態で止まっています。OB客からすれば、引き渡しのあとに連絡が来なければ「あの工務店のことをすっかり忘れていた」という状態になるのは当然です。
「いい家を建てているのに、なぜ選ばれないのか」——これはOB客との関係においても同じで、良い仕事をしていても接触がなければ、記憶の棚から外れていくんです。
成功事例:OB客フォロー強化で年間リフォーム受注が3棟→8棟に増えた工務店
ここでご紹介するのは、私が支援した関東圏の注文住宅工務店(年商約4億円・年間新築7棟)のA社長の事例です。
【初期の課題】
A社長の工務店は、地域での信頼も厚く、施工品質には自信を持っていました。しかし受注の8割以上が紹介頼みで、「紹介が来る年はいいが、来ない年は途端に不安になる」という状態でした。OB客は100世帯以上いるにもかかわらず、年賀状とたまにSNSを更新するくらいで、フォローの仕組みはまったくありませんでした。
リフォーム受注も年間3棟ほどあったものの、「たまたまお客様から電話が来た」もので、こちらから仕掛けたものではありませんでした。
【実施した施策】
私がA社長と一緒に取り組んだのは、大きく3つのことです。
① 引き渡し後のフォロースケジュールを設計する
引き渡し1ヶ月後・3ヶ月後・半年後・1年後・2年後、と接触タイミングを決め、それぞれ何を送るか・連絡するかを一覧表にしました。担当者が誰であっても同じ動きができる「仕組み」にしたのがポイントです。
② ハガキDMで定期的に存在感を出す
季節ごとにハガキを送ることにしました。内容は「エアコンフィルター清掃のタイミングです」「梅雨前に換気口の確認を」といった、暮らしに役立つメンテナンス情報。売り込みではなく、「あなたのお家のことを気にかけています」というメッセージです。
③ 築1年・3年・5年の無料点検案内を送る
「無料点検のご案内」をハガキと封書で送り、訪問したついでに自然な会話の中でリフォームのニーズを拾う仕組みを作りました。A社長いわく「点検に行くと、必ずどこかしら相談が出てくる」とのことでした。
【結果(数字の変化)】
取り組みを始めてから約1年後、年間リフォーム受注が3棟から8棟に増えました。また、OB客からの紹介も年間2〜3件だったものが5〜6件に増加。紹介受注率も上がったことで、新規集客にかかるコストと時間が大幅に削減できました。
【再現性のあるポイント】
この事例で特に大切なのは「特別なことをしていない」という点です。高いシステムを導入したわけでも、大きな広告費をかけたわけでもありません。「誰が担当しても同じフォローができる仕組みをつくる」——ただそれだけです。
✓ ここまでのポイント
- OB客100世帯は、活用次第で年間5件以上の紹介・リフォーム受注源になりえる
- フォローは「担当者任せ」ではなく、スケジュール化・仕組み化することが重要
- 売り込みではなく「暮らしのサポート情報」として接触することで関係が長続きする
紹介とリフォームを生み出すOB客フォローの3つの柱
A社長の事例を踏まえて、どの工務店でも応用できる「OB客フォロー3つの柱」を整理します。
チェックポイント①:接触タイミングが設計されているか
「何かあればご連絡ください」ではなく、「いつ・誰が・何をするか」がカレンダー上で決まっているかどうかが出発点です。引き渡し後1ヶ月・半年・1年・以降は年1回など、最低限のスケジュールを決めましょう。
✅ ポイント:Googleカレンダーや表計算ソフトで管理するだけでも十分。担当者が変わっても動ける状態にしておくことが大切です。
チェックポイント②:接触内容が「情報提供」になっているか
「〇〇のリフォームはいかがですか?」という売り込み接触は、お客様との関係を壊すリスクがあります。逆に「梅雨前の換気メンテナンス情報」「冬の結露対策ヒント」のような情報提供は、喜ばれるうえに「この会社は引き渡し後も気にかけてくれている」という信頼を積み上げます。
✅ ポイント:ハガキDMは月1回程度が理想。内容は暮らしに役立つ情報+工務店らしい専門知識を組み合わせると反応率が上がります。
チェックポイント③:「紹介のお願い」をちゃんと伝えているか
多くの工務店社長が「紹介してほしいなんて言いにくい」とおっしゃいます。でも実際には、満足したお客様は「紹介したい」という気持ちがあっても、どう動けばいいかわからないケースが多い。「もしご友人・ご知人でお家のことで悩まれている方がいれば、ぜひご紹介ください」と一言添えるだけで紹介数は変わります。年1回の定期点検の際にさりげなく伝えましょう。
✅ ポイント:紹介してくれたお客様への「お礼の仕組み」を決めておくと、紹介サイクルが回りやすくなります。商品券・カタログギフトなど、相手に喜ばれる形で感謝を示すことが大切です。
「工務店の社長は、引き渡しが終わると次の現場に集中するのは当然です。でも、OB客は引き渡し後も何十年もその家に住み続ける。そのどこかのタイミングで『リフォームしたい』『知人に紹介したい』という瞬間が必ず来る。そのときに思い出してもらえるかどうかは、日ごろの定期接触で決まります。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・増益繁盛メソッド提唱者)
OB客フォローの仕組みをつくる4つのステップ
「やろうとは思っていたが、何から手をつければいいかわからない」という社長のために、実際の導入手順を整理しました。
OB客フォロー STEP 1
OBリストを整備する
まずは過去のお客様の住所・引き渡し日・家族構成などをリスト化します。年賀状リストがあれば、そこから始められます。Excelやスプレッドシートで十分です。
⚠️ よくある失敗:「データが散らばっていてまとめられない」という状態で止まるケース。完璧なリストでなくていいので、まず「わかる分だけ」で動き出すことが大切です。
OB客フォロー STEP 2
フォロースケジュールを設計する
引き渡し後のどのタイミングで何をするかを決めます。最低ラインは「引き渡し1ヶ月後の手紙」「半年後のハガキ」「1年後の無料点検案内」の3点セットです。
⚠️ よくある失敗:欲張りすぎて月1通以上の接触を設計し、途中で更新が止まるパターン。まずはシンプルに「年4回の接触」から始めましょう。
OB客フォロー STEP 3
接触コンテンツを用意する
ハガキDM・封書・LINE・メールなど、送る内容のテンプレートを作ります。季節ごとのメンテナンス情報、施工事例の紹介、お知らせなど、ネタを「ストック」しておくと更新が続きます。
⚠️ よくある失敗:毎回ゼロから内容を考えようとして更新が滞るケース。テンプレートを作っておき、日付と季節情報だけを差し替える運用にすると継続しやすいです。
OB客フォロー STEP 4
振り返りと改善を行う
半年に1回、「どのフォロータイミングで問い合わせや紹介が来たか」を記録して振り返ります。効果が出たコンテンツは横展開し、反応の薄いものは内容を変えていきます。
⚠️ よくある失敗:「やりっぱなし」で振り返りをしないケース。小さなPDCAを回すことで、フォローの精度が上がっていきます。
「新規集客ばかりに目が向きがちですが、すでに信頼関係のあるOB客は、最も低コストで最も高確率に次の受注につながる資産です。その資産を活かすも殺すも、社長の『仕組みへの意識』次第です。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・増益繁盛メソッド提唱者)
「紹介だけに頼らなくていい仕組みができて、経営が安定した」
40代・工務店経営者
「年間1棟増えただけでコンサル費用の6倍以上が回収できた」
50代・注文住宅工務店社長
まとめ:OB客フォローは「いい家」の価値を長期間に変換する仕組み
工務店が「いい家を建てている」という事実は、引き渡し後も価値を持ち続けます。その価値を紹介やリフォームという形で継続的に受注につなげるためには、OB客との定期接触を「仕組み」として持っておくことが必要です。
今回ご紹介したA社長の事例のように、高価なシステムやマーケ専任者がいなくても、スケジュール設計・ハガキDM・無料点検の3点があれば、年間リフォーム受注を大幅に増やすことができます。
「OB客フォローを整えたいが、何から始めればいいかわからない」「紹介・リフォームを仕組み化して経営を安定させたい」という社長には、まず私のガイドブックをご覧いただくことをお勧めします。年間5棟多く受注するための集客の考え方をまとめた内容になっています。
【無料】年間5棟多く受注するための集客ガイドブックはこちらから
また、「OB客フォローも含めて、ホームページからの問い合わせも月5件以上に増やしていきたい」という社長には、私が直接伴走する集客構築サポートもご用意しています。同時5社限定で一社一社に深く関わっているため、ご興味のある方はお早めにご確認ください。
私・ハワードジョイマンは、18年・1,000店舗以上の中小事業者の売上支援をしてきた中小企業診断士です。飲食店・美容室で実績を積んだ「増益繁盛メソッド」を工務店向けに転用し、全国の工務店経営者の「いい家を建てているのに、なぜ選ばれないのか」という問いに向き合ってきました。静岡市清水区(新清水駅徒歩30秒)を拠点に、全国のご相談をオンライン・ZOOMで受け付けています。まずはお気軽にガイドブックをご請求ください。お待ちしております。