工務店のSUUMO掲載の費用対効果を数字で検証する方法
先日、関東地方の工務店の社長からこんな相談を受けました。「SUUMOに掲載して1年以上経つんですが、実際のところ元が取れてるのかどうかわからなくて……」と。
実はこのご相談、ここ最近で何度もいただいています。私ハワードジョイマンは、20年にわたって中小事業者の集客・増益支援をしてきましたが、工務店業界でSUUMOをはじめとしたポータルサイトの費用対効果をちゃんと数字で管理できている会社はほとんどないのが現状です。
余談ですが、私は休日になると地元・静岡の海沿いをぶらっと歩くのが好きで、清水港あたりを眺めながらボーっとすることがあります。そういうときに限って「あの社長の費用対効果の話、どう整理してお伝えしようか」なんてことを考えてたりするんですよね(笑)。海を見ながら数字の話を考える、というのが私の休日の過ごし方です。
そんなわけで今日は、SUUMO掲載の費用対効果を正しく数字で検証する方法を、具体的にお伝えしていこうと思います。ぜひ最後まで読んでみてください。
こんな方におすすめ
- ✅ SUUMOに掲載しているが問い合わせが少なく費用対効果を疑っている方
- ✅ ポータルサイトへの掲載費用が適正かどうか判断できずにいる方
- ✅ 広告費の使い方を見直して自社集客に切り替えたいと考えている方
- ✅ 年商3〜5億円規模で、マーケ専任者がおらず社長が集客も兼務している方
- ✅ 紹介だけに頼らない集客の仕組みをつくりたい方

まず「費用対効果」を測る前提条件を整える
費用対効果を検証したいとき、多くの社長がやりがちなのが「問い合わせが来た・来ない」だけで判断してしまうことです。でも本来チェックすべき数字はもっと細かくあります。
まず確認してほしいのは次の4つです。
- 月額掲載費用(税込):オプション費用も含めた実際の支払い額
- 月間問い合わせ件数:SUUMOからの問い合わせだけを切り分けて集計しているか
- 商談化率:問い合わせのうち実際に打ち合わせまで進んだ件数の割合
- 成約率・受注件数:最終的に契約になった件数と粗利額
この4つを把握していないと、「なんとなく掲載し続けている」状態から抜け出せません。特に工務店の場合、注文住宅は単価が高い分、1棟受注できれば粗利が500万円を超えるケースも珍しくない。逆に言えば、1棟取れるかどうかで収支が全然違ってくるんです。
まずはこの4つの数字を手元に揃えるところから始めてください。
SUUMOの費用対効果を計算する具体的な数式
数字が揃ったら、実際に費用対効果を計算してみましょう。基本的な考え方はシンプルです。
【ROI計算式】
(受注件数 × 平均粗利)÷ 年間掲載費用 = 投資回収倍率
たとえば、SUUMOの年間掲載費用が120万円(月10万円)だとします。その掲載経由で年間2棟受注できて、1棟あたりの粗利が400万円だったとすると——
(2棟 × 400万円)÷ 120万円 = 約6.7倍
この場合は費用対効果が出ていると言えます。一方で、同じ120万円を使って年間に問い合わせが5件しか来ず、商談化が2件、受注が0件だったとすると回収倍率は0。完全な赤字です。
「うちはSUUMOから問い合わせが月2〜3件来てますよ」という社長でも、商談化率と受注率まで追いかけると「実は0棟」というケースが結構あります。問い合わせ数だけ見て安心するのは要注意です。
もうひとつ大切なのが、「1件の問い合わせを獲得するのにいくらかかっているか(CPL)」を出すことです。
CPL(Cost Per Lead)= 月間掲載費用 ÷ 月間問い合わせ件数
月10万円で問い合わせが2件なら、1件あたり5万円。これが高いか安いかは業種・単価によりますが、注文住宅の場合は1件あたり2〜5万円程度が目安になります。10万円を超えてくると、他の集客手段を見直すサインかもしれません。
✓ ここまでのポイント
- 費用対効果は「問い合わせ件数」だけでなく、商談化率・受注件数・粗利まで追いかけることが重要
- ROI(投資回収倍率)とCPL(1件あたり問い合わせ獲得コスト)の2つの指標で検証する
- 年間掲載費用と粗利の比較で、SUUMOが本当に割に合っているかが見えてくる
「SUUMOをやめる判断」と「続ける判断」の分岐点
数字を出した後、次に社長が直面するのが「じゃあSUUMOを続けるべきか、やめるべきか」という判断です。
私がクライアントに伝えている判断基準は以下の通りです。
続けるべきケース:
- 年間掲載費用の3倍以上の粗利が回収できている
- 他に問い合わせの獲得手段がなく、SUUMOが唯一の新規集客チャネルになっている
- 問い合わせの質(土地あり・資金計画済みなど)が比較的高い
見直しすべきケース:
- 年間掲載費用を下回る粗利しか回収できていない(または0)
- 問い合わせは来るが価格比較目的のユーザーばかりで商談化しない
- 自社ホームページへの投資が全くできていない状態で、ポータルにだけお金を払い続けている
「見直しすべきケース」に当てはまる社長に多いのが、「ポータルをやめたら集客が完全にゼロになる」という不安から惰性で掲載を続けているパターンです。その気持ちはよくわかります。でも、その不安の根本は「自社ホームページからの問い合わせが育っていないこと」にあります。
ポータルサイト依存から脱却して自社集客の仕組みをつくる——これが中長期的には一番コスパの良い経営になります。お金を掛けずに売上を伸ばすというのは間違いで、広告投資して集客するのが労働時間を短縮しながら売上利益を最大化するのに最適です。ただし、その投資先を正しく選ぶことが重要なんです。
「HPからの問い合わせが月0件から5件以上になった。今まではSUUMOの費用を払い続けていたのに、自社サイトに切り替えたほうが圧倒的にコスパが良かったことに気づきました」
工務店経営者(50代・男性)
「年間1棟増えただけでコンサル費用の6倍以上が回収できた。SUUMOに払い続けていた費用を自社サイトに回したのが正解でした」
注文住宅工務店 社長(40代・男性)
自社ホームページとSUUMOを正しく「比較」する視点
SUUMO掲載の費用対効果を検証するとき、比較対象として必ず自社ホームページの数字も並べてほしいと思っています。
自社HPの場合、制作費やSEO・MEO対策の費用は初期投資が必要ですが、問い合わせを獲得し続けるためのランニングコストは大幅に抑えられます。一方でSUUMOは「掲載をやめたら即ゼロ」になる構造です。
たとえばこんな比較をしてみてください。
【月額費用の比較例】
- SUUMO掲載:月10万円 → 年120万円(やめたら翌月から問い合わせ消滅)
- 自社HP集客サポート:月6.6万円 → 年79.2万円(資産として蓄積される)
費用面だけで見ても、自社HPに投資するほうが安く、かつ資産になります。さらに自社HPから来るお客様は「この会社に頼みたい」と思って問い合わせてくれるため、価格競争に巻き込まれにくいというメリットもあります。
SUUMOのような比較サイトでは、ユーザーが複数の工務店を並べて比較できる設計になっているため、どうしても価格が選ばれやすくなります。いい家を建てているのに、なぜ選ばれないのか——その答えのひとつが「比較される場所に出ているから」だったりするんです。
まとめ:数字で判断して、次の一手を決める
SUUMOの費用対効果を検証する流れをまとめると、こうなります。
- 月額掲載費用・問い合わせ件数・商談化率・受注件数・粗利の5つを整理する
- ROI(投資回収倍率)とCPL(1件あたりコスト)を計算する
- 「続けるべきか・見直すべきか」の判断基準に当てはめる
- 自社HPの集客状況と並べて比較し、投資配分を見直す
「感覚」ではなく「数字」で判断する——これだけで、無駄な広告費が減り、正しい投資先に集中できるようになります。月5件以上のHP問い合わせが安定して来る状態になれば、ポータルサイト頼みの不安定な経営から卒業できます。紹介だけに頼らない集客の仕組みをつくることが、工務店経営の安定につながるんです。
年間1棟増えれば、コンサル費用は何倍にもなって返ってきます。今のSUUMO掲載費用を見直して、自社集客に切り替える一歩を踏み出してみてください。
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