新規客集客方法

実はクイズ型のPOPにしたら、お客さんとの会話が自然に始まるようになった

先日、会員サポートの業務中にあるオーナーさんからこんな一言をいただきました。

「渥美さん、正直に言うと……POPって飾るだけで終わってました。お客さんが読んでいるのかどうかもよくわからなくて」

その方は技術には本当に自信がある方で、施術の腕前は間違いなく一流。でも、いざ「お客さんにメニューを知ってもらう」「自然な会話から提案につなげる」という部分になると、どうしてもうまくいかない——そんなもどかしさを抱えていました。

私、渥美昌代(あつみ まさよ)は、有限会社繁盛店研究所でジョイマン(ハワードジョイマン)のもと、会員サポートとコンテンツ運営に携わっています。日々、全国の美容室オーナーさんからの声に向き合う中で、「販促をやっているのに手応えがない」という悩みは本当によく耳にします。今日はそのオーナーさんとのやりとりを軸に、クイズ型POPがどう会話の入口になったか、一日の流れに沿ってお伝えします。

📋 この記事でわかること

  1. チラシ・POPが「刺さらない」本当の理由
  2. クイズ型POPが会話のきっかけになる仕組み
  3. ラブレター型販促物の基本的な作り方と構成の流れ
  4. 技術力があるのに客単価が上がらない美容室が変わるための具体的な一歩

こんな方におすすめ

  • ✅ チラシやSNSを続けているのに新規客が増えない方
  • ✅ POPを作っているけれど、お客さんに気づいてもらえていないと感じる方
  • ✅ 技術には自信があるのに客単価が上がらず悩んでいる方
  • ✅ スタッフが自然にメニューを提案できる仕組みをつくりたい方
  • ✅ 「誰でもどうぞ」型の集客から抜け出したい美容室オーナーの方
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朝の準備——今日のPOPはどこに置く?

私の一日は、ジョイマンへのブリーフィングと会員さんからの相談メールの確認からスタートします。静岡市清水区の事務所、新清水駅からほど近いオフィスの朝は、比較的静かで落ち着いています。

その日の午前中、あのオーナーさん(以下「Aさん」)から連絡が入りました。

「クイズ型のPOPを試してみたら、昨日お客さんが『これって答えはなんですか?』って話しかけてくれたんです!」

Aさんがやってみたのは、シンプルなひとこと。鏡の前に小さなカードを置いて、こう書いたそうです。

クイズ! カラーをしたあと、髪がパサつく一番の原因はなんでしょう? 答えはスタッフまで」

たったこれだけです。でも、お客さんが自分から話しかけてくれた。Aさんは「こんなに簡単に会話が始まるとは思わなかった」と驚いていました。

ここで大切なのは、POPが「商品紹介」ではなく「会話の入口」になっているという点です。人は答えを知りたいという本能を持っています。クイズ形式にするだけで、お客さんの視線が自然にPOPに向き、スタッフとの接点が生まれる。

これは特別な技術でも、大きな予算でもありません。「お客さんの知的好奇心を刺激する一行」を書けるかどうか、それだけの話です。

午前の相談対応——「刺さらない販促」の根本原因

Aさんとの話が弾む中で、それまでの状況も聞かせてもらいました。

「実はずっとチラシを配っていたんです。近隣にポスティングして、SNSも週3回更新していたんですが……新規のお客さんがほとんど増えなくて」

私がチラシの内容を見せてもらうと、すぐに原因がわかりました。

❌ よくあるパターン:「全員に向けた価格訴求チラシ」

  • カット+カラー ¥6,000~、トリートメント 各種取り揃えなど、メニュー名と価格の羅列
  • 「どなたでもお気軽に」「丁寧な施術をご提供します」という抽象的な言葉
  • 誰に向けて書かれているのかが、読んでも伝わらない構成

✅ 推奨アプローチ:「特定の悩みを持つ人への、ラブレター型チラシ」

  • 「カラーをするたびに髪がパサついてきた40代の方へ」と書き出す
  • 原因(アルカリカラーによるダメージ蓄積)→解決策(低ダメージカラー+トリートメント施術)→メニューの流れで構成
  • 読んだ人が「これ、私のことだ」と感じられる内容にする

チラシやSNSが「刺さらない」のは、センスの問題でも予算の問題でもありません。「誰でもどうぞ」にしてしまっているから、誰にも刺さらないのです。ターゲットを絞れば絞るほど、その人には深く響く。これが販促の基本中の基本なのですが、意外と実践できているお店は少ないんです。

「チラシに価格を書いてはいけない、とは言っていません。価格より先に『あなたの悩みを知っていますよ』と伝えることが先決です。共感なき販促は、どれだけ配っても独り言で終わります」

ハワードジョイマン(繁盛店グループ総代表/店舗利益最大化コンサルタント)

✓ ここまでのポイント

  • クイズ型POPは「答えを知りたい」という本能を活用し、お客さんが自ら話しかける状況をつくる
  • チラシ・SNSが効かない根本原因は「ターゲットの曖昧さ」。メニュー名・価格より先に「誰の悩みか」を伝えることが重要
  • ラブレター型(悩み→原因→解決策→メニュー)の流れで構成すると、読み手が「自分ごと」として受け取りやすくなる

昼休憩——畑と販促は、実は似ている

お昼を挟んで少し休憩を取りながら、ふと畑のことを考えていました。私の趣味は畑仕事で、種を蒔いて、水をやって、季節に合わせた手当てを繰り返して、ようやく実りが出る。

販促って、これと同じだなとよく思います。

「すぐ芽が出ないから」と言って別の種を撒き続けるより、ちゃんと土(=ターゲット)を選んで、必要な栄養(=お客さんに刺さる言葉)を与え続けることが大事。クイズ型POPも、ラブレター型チラシも、「正しい土に、正しい種を」という考え方から来ています。

Aさんのケースも、技術という「種」はもともと一流でした。ただ、それを届ける土(=伝え方・ターゲット設定)が整っていなかっただけ。

午後の実践確認——クイズ型POPの作り方、3つのステップ

POPづくり STEP 1

「お客さんが気になっている疑問」を一つ選ぶ

自分のメニューに関係していて、お客さんが知りたいと思っている疑問を一つ選びます。たとえば「白髪はなぜ増えるの?」「トリートメントとコンディショナーの違いって?」など、日常的に気になっていそうなことで構いません。

⚠️ よくある失敗:マニアックすぎる専門知識をクイズにしてしまうこと。お客さんが「そもそも知りたくない話」ではなく、「言われてみれば気になる!」という絶妙な温度感を選ぶことが大切です。

POPづくり STEP 2

「答えはスタッフまで」で会話の入口をつくる

クイズの答えをPOPに書いてしまうと、読んで終わりになります。あえて「答えはスタッフにお聞きください」にすることで、会話が生まれる。そして「実はこういうサービスがあって……」という自然な流れで施術提案ができます。

⚠️ よくある失敗:答えを書いた上で「このメニューがおすすめです!」と続けてしまうこと。押しつけ感が出て、お客さんが引いてしまいます。

POPづくり STEP 3

会話の後、ラブレター型の案内につなげる

クイズで会話が生まれたら、そこで終わりにしないこと。「実はこのお悩みを持つ方向けに、こんなメニューがあるんですよ」と案内し、手元に渡せる小さなカード(ミニチラシ)を用意しておくと効果的です。そのカードこそが「ラブレター型の販促物」です。構成は、

  1. 「○○に悩んでいる方へ」(共感・ターゲット明示)
  2. 「その原因はこれかもしれません」(原因説明)
  3. 「だから、このメニューが効果的です」(解決策・メニュー提案)

この3行の流れで書くだけで、押しつけではなく「伝えてもらえた」感覚になります。

⚠️ よくある失敗:「カット¥○○、カラー¥○○」と料金表になってしまうこと。ラブレターに値段表は書きません。

「学んだノウハウを実践したら、客単価1万円を超えるメニューが自然に売れるようになりました。特別なセールストークは一切していないんです。POPと会話の入口が変わっただけで、お客さんの方から『それ、やってみたい』と言ってくれるようになって」

技術には自信があったオーナー(増益繁盛クラブ会員)

この声は、私が実際にサポートの中で聞いた言葉です。「技術はあるのに単価が上がらない」という状態は、伝え方の問題であって、技術の問題ではない。POPと会話の仕組みを変えるだけで、こういった変化が起きるんです。

一日を終えて——「伝わる販促」は特別なセンスじゃない

Aさんは最初、こう言っていました。「自分はコピーライターじゃないし、文章なんて書けない」と。でもクイズ型POPの一文を書けた。ラブレター型の三行を書けた。それで会話が生まれ、施術提案ができ、客単価が変わり始めた。

販促が「効かない」と感じている美容室オーナーさんの多くは、センスや才能が足りないのではなく、「誰に・何を・どの順番で伝えるか」という設計が抜けているだけです。

チェックポイント①:あなたのチラシ・POPは「誰へ」が明確か

「どなたでもお気軽に」という言葉が入っていませんか? 誰でも歓迎、は誰にも刺さりません。

✅ ポイント:「40代で白髪が気になり始めた方へ」「産後の抜け毛で悩んでいる方へ」のように、具体的な悩みを持つ一人に向けて書き直してみましょう。

チェックポイント②:メニュー名が「作業名」になっていないか

「カット」「カラー」「トリートメント」というメニュー名だけでは、お客さんにとっての価値が伝わりません。

✅ ポイント:「朝のスタイリングが3分で決まるカット」「白髪が気にならなくなる自然なグレイブレンド」など、お客さんが得られる変化(ご利益)で表現してみましょう。

チェックポイント③:POPは「読んで終わり」になっていないか

情報を伝えるだけのPOPは、次のアクションにつながりません。

✅ ポイント:「答えはスタッフまで」「気になった方はお声がけください」など、会話のきっかけになる一言を添えましょう。

まとめ——今日から試せる、一つのことだけ

クイズ型POPもラブレター型チラシも、大がかりな準備は要りません。今日の施術が終わった後、15分だけ時間をとって、お客さんがよく抱える疑問を一つ書き出してみてください。

「なんでうちのお客さんはこれが気になるんだろう?」と考えるところから、伝わる販促は始まります。

私はこれからも、畑で土づくりをするような気持ちで、一人ひとりのオーナーさんの「伝わる仕組みづくり」をサポートしていきます。

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