結論から言うと、「割引をやめること」と「ポータルをやめること」は、どちらも順番を間違えなければ怖くないです。ただし、順番を間違えると確実に売上が落ちる。この記事では、私・ハワードジョイマンが自分自身の経験とクライアントの実例をもとに、その「順番」を具体的にお伝えします。
📋 この記事でわかること
- ポータル依存から抜け出せない本当の原因と、「怖い」の正体
- 割引をやめて利益を守ると決めた日に何が起きたか(実話)
- ポータル卒業に必要な「3本柱」とその立ち上げ順序
- 眼科・葬儀社が9〜10ヶ月で出した具体的な数字
こんな方におすすめ
- ✅ ホットペッパーや食べログの掲載料が年々上がり、利益が残らなくなってきた方
- ✅ クーポン目当ての一見客ばかりで、リピートにつながらないと感じている方
- ✅ ポータルをやめたいが、やめた後に客足が落ちるのが怖くて踏み切れない方
- ✅ 自前集客(Googleマップ・SNS・LINE)を育てたいが、何から始めればいいか分からない方
- ✅ 「売上は出ているのに、手元にお金が残らない」状態から抜け出したい方

「割引をやめる」と決めたのは、父の商売を思い出した日だった
私は静岡市清水区の生まれで、自営業の家に育ちました。幼い頃から店の受付に立ち、父が商売をする姿を横で見ていた。父は生涯、値引きをほとんどしませんでした。「値段を下げて呼んだ客は、値段で去る」というのが口癖でした。
父が急逝したあと、私は市役所に入り、夜は中小企業診断士の勉強をし、週末はイタリアンレストランで無給修行をしていました。その6年間で、現場のリアルを骨の髄まで叩き込まれた。厨房の片隅で気づいたのは、「割引クーポンで来た客は、クーポンがなくなった途端に来なくなる」という厳然たる事実です。
独立してコンサルタントになり、21年間・30業種以上の店舗を支援してきた今も、この感覚は変わっていない。むしろ確信に変わっています。割引は「集客の手段」ではなく、「利益を前払いする行為」です。
「売上が伸びているのに、通帳の残高が増えない。その答えはたいてい、割引とポータル手数料の2行に書いてある。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客大全)
「ポータルをやめたいけど、自分の店が今どんな状態か分からない」という段階で止まっている方も多いと思います。まず、お店の周り25地点でGoogleマップの何位に出ているか・近くの同業との口コミ比較が無料で確認できます。メールアドレスだけで登録でき、数分で完了します。
「やめたら怖い」の正体は、自前集客が育っていないことへの自覚
ポータルをやめられない理由を、オーナーの皆さんに正直に聞くと、決まってこう返ってきます。「やめたら客が来なくなるのが怖い」。
この「怖い」は正直な感覚だと思います。でも少し立ち止まって考えてほしい。その怖さの正体は何か? それは、ポータル以外に集客の受け皿がないという事実への、無意識の自覚です。
ポータルに頼っている間、自前の集客資産(Googleマップの評価・常連客とのつながり・SNSのフォロワー)は育ちません。ポータルが育てているのは、ポータルへの依存心だけ。ポータル依存で利益が薄い店の診断チェックを一度やってみると、自分がどれだけ依存しているかが数字で見えてきます。
重要なのは、「やめる」ではなく「卒業する」という発想の転換です。卒業には助走期間が必要。私の経験では、最低6ヶ月の並走期間を設けながら、自前集客の3本柱を立ち上げることが現実的な答えです。
チェックポイント①:ポータル経由の売上比率を計算したことがあるか
月の売上のうち、ホットペッパーや食べログ経由が何割を占めるか。把握できていない場合、やめたときのリスクも計算できません。まず数字を出してください。
✅ ポイント:ポータル経由売上が50%を超えている場合、即時解約は危険。6ヶ月の並走計画を立てることが先決です。
チェックポイント②:Googleビジネスプロフィール(GBP)のオーナー確認は済んでいるか
GBP(Googleビジネスプロフィール)とは、Googleマップに表示される店舗情報ページのことです。オーナー確認が済んでいないと、情報を自分で更新することができません。
✅ ポイント:まずここが起点。GBPを育てずにポータルをやめると、Googleマップ経由の来店もゼロになります。
チェックポイント③:LINE公式アカウントで既存客に連絡できる手段があるか
ポータルをやめた瞬間に失うのは「新規集客」だけではありません。既存客への告知手段も失います。LINE公式など、自前の連絡先リストがあるかどうかを確認してください。
✅ ポイント:LINE公式の友だち数が少ない段階でのポータル解約は、既存客の離脱にもつながります。先に友だちを増やす施策を打ってください。
✓ ここまでのポイント
- 割引やポータル依存は「利益を前払いする行為」。売上が上がっても手元にお金が残らない構造になっている
- 「やめたら怖い」の正体は、自前集客の受け皿がないことへの自覚。まずその事実を直視することが出発点
- ポータル卒業には6ヶ月の助走期間と、GBP・SNS・LINEの3本柱の並走が必要
GBPの最適化を進めようとしても、口コミ返信・投稿・順位確認をバラバラに管理していると、結局どれも後回しになります。繁盛店MEOナビは、口コミへの返信文の作成・Googleへの投稿・25地点の順位計測をひとつの画面でまとめて行えるツールです。月額9,800円(税込・1店舗)で、いつでも解約できます。
眼科と葬儀社が出した数字――「自前集客」が育ったあとに起きること
抽象論だけでは動けない。実際の数字を見てもらいましょう。
私が支援した眼科クリニックのケースです。GBPの最適化とMEO対策(MEO=Map Engine Optimization、Googleマップ上での上位表示を狙う施策のこと)を中心に取り組んだ結果、9ヶ月でコンタクトレンズの販売数が2倍、問い合わせ数は+1,875%という数字が出ました。
葬儀社のケースでは、10ヶ月で売上+297%、問い合わせ数+300%。葬儀社というのは、そもそもポータル広告の効果が出にくい業種です。でも、Googleマップで「地域名+葬儀社」と検索したときに上位に出る仕組みを整えたことで、問い合わせが劇的に増えた。
「眼科も葬儀社も、最初は『うちの業種でGoogleマップは関係ない』とおっしゃっていた。でも、お客様が探す行動は業種を選ばない。スマホを開いてGoogleマップで検索する。その事実だけを見れば、やるべきことは同じです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客大全)
「ポータルへの掲載をやめた後も、問い合わせが落ちなかったどころか増えた。Googleマップで上位に出るようになってから、来る患者さんの層が変わりました」
眼科クリニック経営者(9ヶ月支援)
「売上が約3倍になっただけでなく、クーポン目当てのお客様ではなく、うちの会社を信頼して選んでくれるご依頼が増えた実感があります」
葬儀社経営者(10ヶ月支援)
この2社に共通しているのは、「ポータルに頼らない自前集客の土台を先に育てた」という点です。ポータル卒業を決めた店の6ヶ月後に利益がどう変わったか、具体的な数字の推移もあわせて読んでみてください。
ポータル卒業のための「3本柱」を並走させる具体的な手順
ポータル卒業 STEP 1
GBP(Googleビジネスプロフィール)のMEO最適化
最初の2ヶ月で取り組む最優先事項です。店舗名・住所・営業時間の正確な入力はもちろん、カテゴリ設定・サービスメニューの記載・口コミへの返信を徹底します。特に口コミ返信は、Googleのアルゴリズムが「活発に運営されている店舗」と判断するシグナルになります。週1回の投稿も並行して行ってください。
⚠️ よくある失敗:口コミが届いても返信が数週間放置されているケース。Googleは返信速度も評価しています。届いたその日か翌日までに返信する習慣を作ることが重要です。
ポータル卒業 STEP 2
Instagram連携によるサイテーション拡張
サイテーション(citation)とは、Web上でお店の名前・住所・電話番号が言及される数のことです。これが増えるほど、GoogleがそのビジネスをGoogleマップ上で「実在する信頼できる店」と判断しやすくなります。Instagramのプロフィールに店舗名・住所・GBPリンクを正確に記載し、投稿にはジオタグ(位置情報)をつける。これだけで検索エンジンからの信頼度が上がります。
⚠️ よくある失敗:Instagramとは別にGBP・ホームページで微妙に異なる店舗名や住所を使っているケース。表記ゆれは信頼スコアを下げます。全媒体で完全一致させてください。
ポータル卒業 STEP 3
LINE公式・ニュースレターでのリピート設計
ポータルをやめた後の最大のリスクは「既存客との接点が切れること」です。LINE公式アカウントの友だちリストは、自分で持てる唯一の「顧客データベース」です。ポータル並走期間中に友だち登録を増やし、月1〜2回のメッセージ配信でリピートを設計します。クーポンで釣る必要はありません。「今週の新メニュー」「スタッフが感じた季節の変わり目」など、読んで得した気持ちになるコンテンツで十分です。
⚠️ よくある失敗:LINE公式を開設しても友だちが集まらないまま解約するケース。まず既存客に声がけし、レジ横のPOP・レシート・店内のQRコードなど複数の接点で登録を促すことが先決です。
❌ よくあるパターン:ポータルを先にやめてから集客の代替を探し始める
- 代替手段が整わないまま解約するため、売上が急落する
- 焦って別のポータルや広告に乗り換え、手数料地獄が続く
- 「やっぱりポータルが必要だった」と元に戻り、依存が深まる
✅ 推奨アプローチ:3本柱を育ててから、段階的にポータル依存度を下げる
- GBP・Instagram・LINEの3本が立ち上がった時点でポータルのプランを縮小し始める
- ポータル経由の売上比率が30%以下になった段階で解約を検討する
- 解約後も自前集客が機能し続け、利益率が改善される
「割引をやめて利益を守る」というテーマで、実際に割引をやめて利益が戻った事例の詳細も読んでおくと、このプロセスがより具体的にイメージできます。
まとめ――笑人流に言うと、卒業式は入学準備が終わってから
私がお笑い芸人をやっていた頃、漫才には「フリ」と「オチ」があります。フリなしでオチだけやっても、客席は笑わない。ポータルをやめるのも同じで、「フリ(自前集客の準備)」なしに「オチ(解約)」だけ先にやるから、笑えない結果になる。
割引をやめると決めた日から、利益の計算が変わります。「売上より利益」にこだわる本当の理由と、割引集客をやめた日のリアルも、合わせて読んでみてください。
ポータルへの依存を断ち切るのは、根性論でも度胸試しでもありません。6ヶ月の助走期間と3本柱の構築という、再現性のある手順があるだけです。今すぐやめる必要はない。でも、今すぐ準備は始めてください。
静岡市清水区の事務所から、全国の店舗経営者の皆様に向けて発信しています。ぜひ、参考にしてみてください。
記事を読んで「3本柱を立ち上げよう」と決めたなら、最初の一手はGBPの現状把握です。店名と住所を入力するだけで、Googleマップ上での順位・近隣競合との比較・次にやるべきことが分かります。Googleアカウントとの連携は不要で、無料で使えます。