2.目標設定と未来デザイン

なぜ私は「未来から逆算する経営」を勧めるのか

「月の売上は悪くない。でも、月末になるとお金がない」——そんな感覚、覚えがありませんか?

毎日仕込みをして、仕入れに走って、スタッフをまとめて、閉店後に伝票を整理して……。体力的にも精神的にも全力でやっているのに、通帳の残高を見るたびになんとも言えない焦りを感じる。

これ、決して珍しい話じゃないんです。支援してきた飲食店・美容室オーナーの多くが、最初にまったく同じことを口にします。そしてその多くが、あることを見落としているんですよね。

それが「未来から逆算する経営」の話です。今日は、なぜ僕がこの考え方を繰り返し伝え続けているのか、その理由を正直に話させてください。

📋 この記事でわかること

  1. 「売上があるのに利益が残らない」状態の本当の原因
  2. 未来から逆算する経営が、利益に直結する理由
  3. 客単価アップが「がんばり型の経営」を脱する鍵になる理由
  4. ラーメン店オーナーが月商330万を超えるまでの思考の変化

こんな方におすすめ

  • ✅ 売上はあるのに月末の手残りが少なくて不安な方
  • ✅ 客単価を上げたいが、値上げへの抵抗感がある方
  • ✅ 「今月の売上」を追うだけで、先のことを考える余裕がない方
  • ✅ 毎日忙しく動いているのに、経営が前に進んでいる実感がない方
  • ✅ 利益から逆算してメニューや価格を設計する方法を知りたい方
なぜ私は「未来から逆算する経営」を勧めるのか | 有限会社繁盛店研究所

「売上を追う経営」と「利益を設計する経営」は、まったく別物

以前、ある30代のラーメン店オーナーから相談を受けました。当時、月商はざっと300万前後。回転率も悪くないし、お客さんも来ている。なのに「なぜか手元に残らない」というんです。

話を聞いてみると、すぐに原因が見えました。彼は「今月いくら売れるか」を基準に動いていた。仕入れも、シフトも、仕込みの量も、すべて「売上の結果に対応する」形で動いていたんです。

これ、実は多くの個人店が陥るパターンです。売上を積み上げることに集中するあまり、「手元にいくら残るか」から設計する発想が抜け落ちてしまっている。

売上は「入り口」に過ぎません。本当に経営に必要なのは、「出口で何が残るか」から逆算して、入り口の設計を変えることなんです。

「今の結果を変えたいなら、今の思考を変えるしかない。売上を追っている限り、利益は運任せになる。利益を先に決めて、そこから必要な客単価・客数・原価率を逆算する。これが経営の設計図を持つということです」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所代表)

「売上があるのに手元に残らない」という感覚、記事を読みながら思い当たった方は多いはずです。繁盛店ポータルでは、仕入れ価格と使用量から原価率・粗利を自動計算できる「レシピ原価管理ツール」や、AIと対話しながら自店のビジョンと目標を整理できる「増益繁盛プランナー」が無料で使えます。メールアドレス登録だけで、すぐに使い始められます。

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「未来から逆算する」とは、数字を先に決めることだった

では「未来から逆算する」って、具体的にどういうことなのか。

僕が最初にこれを実感したのは、自分が一度すべてを失った後の再起のときです。開業2年半で全財産をなくして、年商269万円からのスタート。あの頃は「とにかく売上を作らなければ」という思考しかなかった。

でも、それでは回らないんですよ。どれだけ動いても、利益に向かって進んでいる感覚がなかった。

そこで変えたのが、「先に残したい利益の額を決める」という発想です。たとえば「月に手元に50万残したい」と決めたとする。そこから経費を足し戻して、必要な粗利を計算する。必要な粗利が出たら、今の客数で達成するには客単価をいくらにすべきか、が自動的に見えてくる。

これが逆算です。感覚で動くのをやめて、数字から行動を導き出す。目標から逆算する具体的な手順については別の記事でも詳しく書いていますが、肝心なのは「何を手に入れたいか」を先に決めることなんです。

ラーメン店オーナーが気づいた「客単価250円の意味」

先ほどの30代のラーメン店オーナーの話に戻りましょう。

彼と一緒にやったのは、まず「手元にいくら残したいか」を明確にすること。次に、その利益を生み出すために必要な客単価を逆算すること。そして「今の客単価との差」を埋める具体的なメニュー設計でした。

そこで見えてきたのが「客単価250円の壁」です。トッピングの提案方法を少し変える、セットの組み方を見直す——それだけで、一人あたりの単価が250円上がる余地があった。

「たった250円か」と思うかもしれません。でも、1日50人来店するなら、それだけで1日1万2,500円。ひと月で37万超えです。売上の「量」を増やさなくても、「質」を変えれば利益はこれだけ動く。

実際に取り組んだ結果、月商は330万を超えました。数字を追う経営への手応えを、彼は「これが経営の感覚か」と言っていました。

「客単価250円アップで月商330万超えを達成。回転も効率化できて、数字を追う経営に手応えを感じ始めました」

ラーメン店オーナー(30代・男性)

✓ ここまでのポイント

  • 売上ではなく「残したい利益」を先に決めることが、逆算経営の出発点
  • 客単価の小さな改善が、月の利益に大きく直結する(250円×50人×30日=37万超)
  • 「今月どれだけ売れるか」から「いくら残すか」へ思考を変えることが先決

客単価250円の積み上げが月商を大きく動かす、という話を読んで「自分の店でも試したい」と感じたなら、次は「どの行動をやめ、何に集中するか」の設計が必要です。動画講座「行動収益化法」では、残したい利益を先に決め、必要な客単価と行動を逆算して日々のスケジュールに落とし込む方法を全8本・約6時間17分で学べます。有料教材で、お申し込み後すぐに視聴期限なしで繰り返し見られます。

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なぜ「がんばり型」では利益が残らないのか

売上が頭打ちで悩むオーナーの多くは、「もっと集客すれば解決する」と思っています。グルメサイトへの掲載を増やす、クーポンを出す、値段を下げてでも来てもらう——こういった方向に動きがちです。

でも、これはほぼ逆効果です。

集客コストが増える、割引で客単価が下がる、忙しさは増えるのに利益率は下がる——この構造に入ったら、体力勝負で消耗するだけです。そしてある日、体も財布も限界を迎える。

僕が「未来から逆算する経営」を勧めるのは、この悪循環から出るためです。今の忙しさの中で「どこを変えれば、同じ労力で利益が残るか」を見つける。それが経営で力の入れどころを見極める視点でもあります。

❌ よくある「がんばり型」の経営

  • 集客を増やして売上を上げようとする
  • クーポン・値引きで来客数を確保する
  • 忙しさは増えるが、利益率は改善されない
  • 体力と時間が限界に近づき、経営の先が見えない

✅ 利益から逆算する経営

  • まず「残したい利益」を決め、必要な客単価・客数を逆算する
  • メニュー構成・提案の仕方を見直して客単価を改善する
  • 値引きに頼らず、価値で選ばれる状態をつくる
  • 同じ労働時間でも、手元に残る金額が変わってくる

「今日をこなす」から「未来を設計する」へ——思考のシフトが先

結局のところ、利益が残らない経営の一番の原因は、技術でも立地でも競合でもありません。「経営の設計図がない」ことです。

今日の仕込みをこなして、今日の売上を上げて、今月をなんとか乗り切る——この繰り返しでは、3年後も5年後も同じ場所に立ち続けることになります。

5年後を見据えた経営の視点についてはまた別の記事で書いていますが、まず「いつまでにいくら残したいか」を決める。その一点から、今の行動が変わっていきます。未来を先に描いて、今を逆算で埋めていく。これが、僕がずっと伝え続けている経営の核心です。

これは特別なスキルでも、難しい知識でもありません。ただ「どこへ向かうかを先に決める」——それだけです。その先に、値引きに頼らず価値で選ばれる経営が待っています。

まとめ:利益は「残るもの」じゃなく「設計するもの」

「売上はあるのにお金が残らない」という状態は、努力が足りないのではなく、経営の設計図が描かれていないことから来ています。

未来から逆算するとは、「残したい利益」を先に決め、そこから客単価・客数・原価率を逆算して、今の行動を組み立て直すことです。ラーメン店オーナーが客単価250円のアップで月商330万を超えたように、変えるべきは量ではなく設計です。

とっととやれ、とよく言いますが——今日できる最初の一歩は、「来月、手元にいくら残したいか」を紙に書くことです。それだけで、経営の見え方が変わり始めます。

「今日をこなす経営」から「未来を設計する経営」へ思考をシフトする——その具体的な手順が「行動収益化法」に詰まっています。未来デザインマップと曼荼羅シートを使って望む利益の額を起点に行動を逆算し、利益に直結しない動きを手放して時間をつくる流れを、自分のペースで何度でも学べます。まず案内ページでカリキュラムの全体像を確認してみてください。

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