3.行動戦略と時間創出

やりたいことを実現するにはどうすればいい?

結論から言うと、やりたいことを実現するには「やることを増やす」のではなく、「やらないことを決める」ことが最初の一歩です。多くの飲食店・美容室オーナーが「時間がない」と言うとき、その原因のほとんどは能力でも体力でもなく、成果に直結しない作業に時間が全部持っていかれているという構造的な問題にあります。

📋 この記事でわかること

  1. 「時間がない」の本当の原因と、その悪循環の仕組み
  2. 1週間の行動を書き出して「やめる」決断をする具体的な手順
  3. 手放した時間を「やりたいこと」に変換するための考え方
  4. 実際のオーナーが時間を捻出して結果を出した事例

こんな方におすすめ

  • ✅ やらなければいけないことが山積みで、何から手をつければいいか分からない方
  • ✅ 毎日忙しく働いているのに、売上も利益も思うように伸びていない方
  • ✅ 「考える時間がない」と感じながら、気づけば現場作業だけで一日が終わる方
  • ✅ 客単価アップや仕組みづくりに取り組みたいが、時間が捻出できていない方
  • ✅ 目標はあるのに、日々の業務に流されて動けていない飲食店・美容室オーナー
やりたいことを実現するにはどうすればいい? | 有限会社繁盛店研究所

「時間がない」の正体は何か?

多くのオーナーが「時間がない」と言うとき、実際に何が起きているかを確認してみると、共通のパターンが見えてきます。朝から仕込み・仕入れの連絡・スタッフへの指示・クレーム対応・レジ締め・SNS更新……気づけば閉店時間。翌日も同じことを繰り返す。

この状態の怖いところは、「忙しい=仕事をしている」という錯覚が生まれることです。実際には、売上に直結しない作業に8割以上の時間を使っていても、体は疲れているから「今日もよく働いた」と感じてしまう。

しかも厄介なのが、こういうサイクルに入ると「考える時間がないから、やり方を変えられない→やり方が変わらないから、また同じ作業で一日が終わる」という悪循環が固定化されることです。これは意志の力でどうにかなる問題じゃない。構造そのものを変えないと抜け出せません。

「時間がないのは、やることが多いからじゃない。やめることを決めていないからです。社長が『なんとなく続けている作業』の積み重ねが、未来への時間を全部食い尽くしている。」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所主宰)

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やりたいことを実現するには、何から始めればいい?

答えはシンプルです。今の1週間の行動をすべて紙に書き出すこと。これが出発点です。

「そんな基本的なこと?」と思った方ほど、ぜひ一度やってみてください。実際にやってみると、「これ、本当に必要か?」と首をかしげるような作業が山ほど出てきます。習慣になってしまっているから気づかないだけで、やめても何も困らない作業が必ずある。

チェックポイント①:あなたが今週やった作業を書き出す

月曜日から日曜日まで、どの時間帯に何をしたかを15〜30分単位で書き出してみてください。「仕込み」ではなく「魚をさばく→冷蔵庫に入れる→発注の確認電話をする」のように、できるだけ細かく分解するのがポイントです。

✅ ポイント:漠然と「業務」とまとめると、どこに時間が消えているかが見えません。細かく書くほど「これ、スタッフに任せられるな」「これ、週1で十分だな」という判断がしやすくなります。

チェックポイント②:それぞれの作業が「売上・利益に直結しているか」を仕分ける

書き出した作業を、「直結する」「間接的に関わる」「直結しない」の3つに仕分けします。「直結しない」に分類されたものが、今すぐ時間を生み出せる候補です。

✅ ポイント:「直結しないけど必要な作業」と「直結しないし、やめても問題ない作業」は別物です。前者は委譲・外注・効率化の対象、後者は即「やめる」の判断をしてください。

チェックポイント③:「やめる」「任せる」「変える」の3択で処理する

直結しない作業には3つの選択肢があります。①今すぐやめる、②スタッフや外注に任せる、③やり方を変えて時間を短縮する。この3択以外に答えはありません。

✅ ポイント:「でも自分がやった方が早い」は禁句です。それが属人依存を生み、あなたの時間を永遠に縛り続ける元凶になります。

✓ ここまでのポイント

  • 「時間がない」の原因は、成果に直結しない作業に時間が奪われている構造的な問題にある
  • 1週間の行動を細かく書き出し、売上・利益への直結度で仕分けることが第一歩
  • 直結しない作業は「やめる・任せる・変える」の3択で処理し、考える時間を取り戻す

「やめる・任せる・変える」の判断は分かった、でも実際にどう行動に落とし込むかが見えない——そこで止まっている方に向けて、動画講座「行動収益化法」では1週間の行動分析で利益に直結しない行動を特定し「やめる」判断をする方法と、作業を分解してマニュアル化し委譲する手順を全8本・約6時間17分で収録しています。有料の動画教材で、購入後すぐに視聴開始できます。

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「やめる」と決めた後、その時間をどう使えばいい?

ここが多くのオーナーが見落としているポイントです。時間を捻出しても、使い方が曖昧なままだと、また別の「なんとなく忙しい作業」が隙間に入ってきます。

捻出した時間は、「売上に直結する考える作業」に使うと決めてしまうことが大事です。新しいメニューの設計、客単価アップの仕組みを考える、リピーターへの案内文を書く——こういった「考える仕事」こそ、社長にしかできない仕事です。

私がよくお伝えするのは、「儲かるアイデアと儲かる仕組みをつくるのが社長の仕事」という話です。現場作業は誰かに任せられる。でも経営の方向を考えることは、社長にしかできない。この区別を明確にしないまま、一日中現場を走り回っていると、5年後も同じ場所にいることになります。

また、経営者がワークライフバランスを実現するための考え方と実践ステップでも書いていますが、「捻出した時間で何をするか」を事前に決めておくと、時間が空いたとき迷いなく動けます。これが「未来から今を見る」という発想です。

「漠然とした不安が『やることが見える』安心に変わった」

イタリアン経営者(40代・女性)/客単価18%向上・電話対応の負担を軽減

このイタリアンのオーナーが変わったのは、何か特別なスキルを身につけたからじゃありません。「何に時間を使うべきか」が見えたことで、動くべき方向が明確になった。それだけで客単価が18%上がり、電話対応という消耗する作業も仕組みで軽減できた。「やることが見えている状態」は、それだけで経営者のパフォーマンスを大きく変えます。

目標から逆算する、という発想はなぜ重要なのか?

「時間を捻出してから考える」という順番で動こうとする方が多いのですが、実はこれが上手くいかない原因のひとつです。正しい順番は逆で、「先に目標を決めてから、そこに直結する行動だけを残す」という流れです。

たとえば「3ヶ月後に客単価を1,000円上げたい」という目標を完了形で持っていると、「今週の自分の時間を何に使うべきか」が自然に絞られてきます。逆に目標が曖昧なまま「時間を有効に使おう」と思っても、何が有効かの判断基準がないから、また忙しい作業に流されていく。

目標を完了形で明確にして、そこから今日の行動に落とし込む。この順番で動いているオーナーは、同じ24時間でも別次元の成果を出しています。週休二日を実現した経営者が実践した時間のつくり方でも、この「逆算の発想」がいかに現場の行動を変えるかを具体的に紹介しています。参考にしてみてください。

「やりたいことが実現できている状態」はどんな状態か?

最終的に目指すのは、忙しさの質が変わっている状態です。「大人気で予約が入っている」「仕組みが回っているから現場を任せられる」「考える時間があるから次の一手が打てる」——この状態に入ると、焦りではなく手応えで動けるようになります。

繁忙期じゃなくて繁盛期。忙しいじゃなくて大人気。この言葉の違いは、単なる言い換えではなく、経営者としての認識の転換を表しています。同じ忙しさでも、「自分が選んで動いている」という感覚があるかどうかで、モチベーションも体力の使い方もまるで違ってきます。

やりたいことを実現するには、特別な才能も、莫大な資金も必要ありません。今の1週間の行動を書き出して、目標に直結しない行動を「やめる」と決める。この一歩が、すべての出発点です。

まとめ:今日からできる、最初の一手は何か?

読んでいただいた内容を整理すると、やりたいことを実現するためのプロセスはこうなります。

  1. 今の1週間の行動をすべて細かく書き出す
  2. それぞれの作業が売上・利益に直結しているかを仕分ける
  3. 直結しない作業は「やめる・任せる・変える」で処理して時間を取り戻す
  4. 捻出した時間の使い道を、先に決めておく
  5. 目標を完了形で明確にし、そこから逆算して今週の行動を決める

「忙しくて時間がない」という状態は、能力の問題でも、根性の問題でもありません。構造と認識を変えれば、同じ体力・同じ店舗でも、まったく違う結果が出ます。まず今週の行動を書き出すこと——そこから始めてみてください。

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