3.行動戦略と時間創出

仕事の優先順位はどうつければいい?

先日、開業3年目の美容室オーナーの女性からこんな相談をいただきました。

「ジョイマンさん、毎日やることが多すぎて、何が正解なのか分からなくなってきました。SNSもやらなきゃ、メニューも見直さなきゃ、スタッフ育成もしなきゃ……。全部大事な気がして、結局どれも中途半端になっています」

この言葉、刺さる方も多いんじゃないでしょうか。「全部大事」に見えるから、全部手を出す。でも全部やろうとするから、何も終わらない。この状態、実は優先順位の問題じゃなくて、「何を基準に選ぶか」の軸がないことが原因なんです。

今回は、その軸のつくり方を一緒に考えていきます。

📋 この記事でわかること

  1. 飲食店・美容室オーナーが優先順位をつけられない本当の理由
  2. 「売上に直結するか」を判断軸にした優先順位の決め方
  3. 心に余白をつくるための、やることの整理ステップ
  4. 優先順位を明確にすることで経営に手応えが生まれた実例

こんな方におすすめ

  • ✅ 毎日忙しいのに何かに追われている感覚が抜けない方
  • ✅ やることが多すぎて、どれから手をつければいいか分からない方
  • ✅ 「全部大事」に見えてしまい、捨てる判断ができない方
  • ✅ 経営に集中したいのに現場作業で時間が埋まってしまっている方
  • ✅ 心にゆとりを持って店を経営したいと感じている方
仕事の優先順位はどうつければいい? | 有限会社繁盛店研究所

優先順位がつけられないのはなぜ?

優先順位をつけるのが難しいのは、能力の問題ではありません。一番の原因は、「目的地が曖昧なまま、日々のタスクを見ている」からです。

目的地が決まっていないと、すべての仕事が同じ重さに見えます。SNS更新も、仕入れの見直しも、スタッフへの声かけも、「やった方がいいこと」だから全部並んでしまう。これでは優先順位のつけようがありません。

逆に言えば、「3ヶ月後に客単価を1,500円上げる」という目的地が決まっていれば、「それに直結するか?」という1つの問いで仕事を選べるようになります。目的地が軸になって、初めて優先順位が機能するんです。

「優先順位がつけられない経営者の多くは、忙しさを言い訳にしているんじゃなくて、本当に目標と行動がつながっていない。まずそこを直さないと、どれだけノウハウを教えても全部同じ重さのまま積み上がるだけです」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)

「全部大事に見えて、何も絞れない」——その状態、目的地が曖昧なまま仕事を見ているから起きています。繁盛店ポータルに無料登録すると、AIと対話しながらお店のビジョンと目標を5ステップで整理できる「増益繁盛プランナー」が使えます。メールアドレスだけで無料登録でき、すぐに使い始められます。

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「緊急か・重要か」の2軸だけでは足りない?

よく「緊急度と重要度のマトリクス」で優先順位を整理しましょう、という話があります。あの考え方自体は間違っていませんが、飲食店・美容室の経営者にはもう一つの軸が必要です。それが「売上・利益に直結するか」という視点。

経営者の仕事は、突き詰めれば「儲かるアイデアと儲かる仕組みをつくること」です。それ以外の作業は、誰かに任せるか、外注するか、そもそもやめるかを考えるべきなんです。

たとえば、こんな問いを立ててみてください。

チェックポイント1:この仕事は「社長にしかできない」か?

新メニューの方向性を考える、常連客との関係を深める、次の仕組みを設計する——これらは社長にしかできません。一方、仕入れの電話連絡、SNSの投稿作業、棚の整理などは、分解して渡せる仕事です。

✅ ポイント:「自分がやった方が早い」は一時的に正しくても、長期では罠。委譲で自分の仕事を減らす4つのコツを参考に、渡せる仕事を一つずつ切り出してみてください。

チェックポイント2:この仕事は「今月の数字」に直接つながるか?

インスタのフォロワーを増やす作業、メニュー表のデザインを凝る、スタッフとの長い雑談——それぞれに意味はありますが、「今月の売上に直結するか」と問うと、答えが変わることがあります。

✅ ポイント:「やった方がいい気がする」仕事と「やらなければ売上が下がる」仕事を分けて書き出すだけで、頭の中がすっきりします。

チェックポイント3:この仕事に「締め切り」はあるか?

締め切りのない仕事は、いつまでも「後でやろう」のままになります。「重要だけど緊急じゃない」仕事(仕組みづくり・スタッフ育成・メニュー改定など)は、意図的に期限を設けないと永遠に後回しになります。

✅ ポイント:重要な仕事ほど、先に「この日にやる」と予定に入れてしまうのが鉄則です。

✓ ここまでのポイント

  • 優先順位がつけられない根本原因は「目的地(目標)が曖昧なこと」にある
  • 「売上・利益に直結するか」「社長にしかできないか」の2軸で仕事を仕分ける
  • 重要な仕事ほど、先に期限を入れて予定に組み込む

「社長の仕事3つに絞る」と言われても、何が社長業で何が手放すべき作業なのか、自分では判断しにくいという声をよく聞きます。動画講座「行動収益化法」では、1週間の行動を分析して利益に直結しない仕事を特定し、6つの選択肢(なくす・任せる・外注する・変える・速める・集約する)で整理する具体的な手順を学べます。有料の動画教材ですが、購入後すぐに全8本を視聴できます。

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実際に優先順位を整理するにはどう動けばいい?

では、具体的にどう動くか。僕がコンサルの現場でよく使うのが、「1週間の行動を全部書き出す」ところから始めるやり方です。

整理の STEP 1

今週やったことをすべて書き出す

月曜から日曜まで、自分が実際にやったことを思い出せる範囲で全部書きます。「仕入れの電話」「スタッフへの指示」「SNS更新」「売上の確認」「お客様への対応」——細かいものでも全部出します。

⚠️ よくある失敗:「大きな仕事」だけ書いて、細かい作業を省くこと。実は時間を奪っているのは、名前のつかない小さな作業の積み重ねです。

整理の STEP 2

それぞれに「誰がやったか」「売上に直結するか」のラベルを貼る

書き出したリストの横に、「自分」「スタッフ」「外注可能」の3つと、「売上に直結」「直結しない」の2択でラベルを付けます。ここで「自分がやって、直結しない」仕事が見えてきます。これが最初に手放すべき仕事の候補です。

⚠️ よくある失敗:「全部大事」と思って何にも「直結しない」ラベルを貼れないこと。厳しく選ばなければ何も変わりません。やめるべき仕事の見極め方も参考にしながら、思い切って判断してみてください。

整理の STEP 3

今週の「社長の仕事」を3つだけ決める

ステップ2で整理したら、今週の自分の仕事を「売上に直結する社長業3つ」に絞ります。それ以外は任せる、外注する、後回しにする、またはやめる——この4択で振り分けます。

⚠️ よくある失敗:3つに絞れず、気づいたら10個になっていること。絞り込む勇気を持つことが、経営者としての最初の決断です。

この3ステップ、実は無駄な仕事を減らす整理の考え方とも共通しています。「何をやめるか」と「何を先にやるか」は、同じコインの表と裏なんです。

優先順位を明確にすると何が変わる?

冒頭でご紹介した開業3年の美容室オーナーの方、その後どうなったか。

「優先順位が明確になって迷いが減りました。『何が正解か分からない』という状態からやっと抜けられた気がして、月商300万円の壁も突破できました」

開業3年サロン(女性・30代)

この言葉がすべてだと思います。売上が上がったのはもちろん嬉しい。でも彼女が一番変わったのは、「何が正解か分からない」という霧の中から抜け出せたこと。その手応えが、行動のスピードを上げて、売上という結果につながったんです。

追われる感覚の正体は、「どれが正解か分からない不安」です。優先順位が決まると、その不安が消えます。「今日はこれをやる」が決まっている状態は、同じ忙しさでも心のゆとりがまったく違います。

「心にゆとりをつくるのは、仕事を減らすことじゃなくて、やることを決めることです。全部やろうとするから追われる。3つに絞ったら、同じ時間でも前に進んでいる感覚が生まれます」

ハワードジョイマン(中小企業診断士・繁盛店研究所 代表)

優先順位づけを「仕組み」にするには?

一度整理できても、また数週間後には「全部大事」状態に戻ってしまう——そういうオーナーも少なくありません。これは意志の問題ではなく、「振り返りと再設定の仕組みがない」からです。

僕が現場でおすすめしているのは、毎日の締めくくりに15分だけ使って「今日何をやったか・明日何をやるか・それは売上に直結するか」を確認する習慣です。たったこれだけで、翌日の朝に「何から始めるか」で迷う時間がゼロになります。

また、目標を「未来デザインマップ」という形で完了形で書き出し、そこから逆算して週単位・日単位の行動に落とし込む方法も非常に効果的です。目的地が紙の上にあると、「これは目的地に向かっているか?」という問いが毎日使えるようになるからです。

優先順位づけとは、毎朝「今日は何をしよう」と考えることではなく、あらかじめ「これをやる」と決めておく設計の作業です。感覚で選ぶのをやめて、目的地から逆算する。これが習慣になれば、追われる感覚は少しずつ消えていきます。

まとめ:優先順位の軸は「目的地」にある

今回の話を整理すると、こうなります。

  • 優先順位がつけられない根本原因は「目的地(目標)が曖昧なこと」
  • 判断の軸は「売上に直結するか」「社長にしかできないか」の2つ
  • 1週間の行動を全部書き出して、手放せる仕事を見つける
  • 今週の「社長の仕事」を3つに絞って、それだけ集中する
  • 毎日15分の振り返りで、優先順位を仕組みにする

「何が正解か分からない」状態は、能力の問題ではありません。目的地と行動がつながっていないだけです。軸が決まれば、迷いが減る。迷いが減れば、動けるようになる。動けるようになれば、結果が出る。このサイクルを回すために、まず今週の「3つの社長業」を紙に書いてみてください。

とっととやれ、です。

優先順位を「感覚」ではなく「目的地からの逆算」で決められるようになると、追われる感覚が変わります。動画講座「行動収益化法」では、未来デザインマップで望む姿を完了形で描き、そこから日々の行動に落とし込む一連の流れをワーク付きで習得できます。クレジットカード払いで一括・分割どちらも選べ、購入後すぐに視聴期限なしで繰り返し学べます。

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