3.行動戦略と時間創出

経営者の時間管理、続けるコツとは?

経営者の時間管理を続けるコツは、「時間を管理しようとすること」をやめることです。これはちょっと逆説的に聞こえるかもしれませんが、実はここに多くのオーナーがハマっている落とし穴があります。

先日、郊外で美容サロンを営む40代の女性オーナーからこんなご相談をいただきました。「毎日やることを手帳に書いているのに、気づけば夜。今日も終わらなかった…という繰り返しで、何かが根本的に間違っている気がして」と。

その方、手帳の使い方が悪いわけじゃなかったんです。問題はもっと手前にありました。

📋 この記事でわかること

  1. 「時間管理」と「タスク管理」の決定的な違い
  2. 段取りが悪くなる本当の原因と、その構造的な解決策
  3. タスク管理を無理なく続けるための具体的な手順
  4. 「バタバタして終わる毎日」から抜け出した実例

こんな方におすすめ

  • ✅ 毎日忙しく動いているのに、何も前に進んでいない気がする方
  • ✅ 時間管理ツールや手帳を試したけど続かなかった方
  • ✅ 一日の終わりに「今日も段取りが悪かった」と感じてしまう飲食店・美容室オーナー
  • ✅ 自分の時間をもっと経営に使いたいと思っている方
  • ✅ タスク整理の具体的なやり方を知りたい方
経営者の時間管理、続けるコツとは? | 有限会社繁盛店研究所

「時間管理」と「タスク管理」はどう違うのか?

多くの経営者が「時間管理」と聞いて真っ先にやるのは、スケジュール帳を買ってきて、時間軸で一日を埋めることです。9時〜10時は仕入れ、11時〜12時は仕込み……と。

でもこれ、うまくいきますか?たいていは最初の数日でズレ始めて、気づいたら白紙のページだらけになってませんか。

時間管理の限界は、「時間という器を先に決めても、中身が整理されていない」という点にあります。何をやるかが曖昧なまま時間を割り当てても、結局は場当たり的な動きになる。

一方、タスク管理はまず「今日やること」を全部書き出して整理し、それから実行順に並べるアプローチです。器より先に中身を整える。この順番の違いが、一日のバタバタを生むかどうかを左右します。

時間を管理しようとするのではなく、やることを管理する。これが、段取りの改善を「続けられる」ようにするための根本的な考え方です。

なぜ段取りが悪くなるのか?

段取りが悪い人は、頭の中に「タスクの渋滞」が起きています。

「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」が全部ごちゃまぜのまま頭に詰め込まれているので、次に何をすればいいかを都度考え直さないといけない。その判断コストが積み重なって、一日があっという間に終わるんです。

しかもこれには深刻な副作用があります。やることが頭の中にある状態では、常に「何か忘れてないか」という不安が残り、集中できません。結果として、一つひとつの作業のクオリティも下がる。

もう一つ、段取りが悪くなる原因として「すべてのタスクを同じ重さで扱っている」ことがあります。売上に直結するメニュー改定の検討も、ちょっとした備品の補充メモも、頭の中では同じ重さで存在している。これでは優先順位のつけようがない。

「段取りが悪いのは、頭が悪いんじゃない。整理していないだけです。やることを紙に出してしまえば、誰だって段取りは組める。頭の中でやろうとするから渋滞するんです」

ハワードジョイマン(繁盛店研究所・中小企業診断士)

✓ ここまでのポイント

  • 時間管理は「器を先に決める」アプローチ。中身が整理されていなければ機能しない
  • 段取りが悪い根本原因は、タスクが頭の中で渋滞していること
  • すべてのタスクを同じ重さで扱うと、優先順位がつけられなくなる

タスク管理はどうやって始めればいいのか?

難しく考えなくて大丈夫です。今日からできる手順を、シンプルにお伝えします。

段取りを組む STEP 1

頭の中にあるタスクを全部書き出す

「今日やらなきゃいけないこと」「今週やること」「気になっていること」を、ジャンル問わずすべて紙に書き出します。スマホのメモでも構いません。とにかく頭の外に出す。この作業だけで、不思議と「追われている感」が少し薄れます。

⚠️ よくある失敗:「書くまでもない小さいこと」を頭の中に残してしまう。それが渋滞の原因になるので、何でも出し切ることが大事。

段取りを組む STEP 2

「社長の仕事」と「現場の作業」に分ける

書き出したタスクを2種類に仕分けします。儲かるアイデアを考える、仕組みをつくる、売上につながる行動を考える——これが社長の仕事。掃除、仕込み、電話対応——これは現場の作業。社長の仕事に使う時間を先に確保するのが、経営者としての時間の使い方の基本です。

⚠️ よくある失敗:現場の作業を全部終わらせてから社長の仕事をしようとする。現場作業は終わりがないので、永遠に社長の仕事の番が来ない。

段取りを組む STEP 3

今日やることを3〜5個に絞って順番をつける

書き出したタスクの中から、今日やることを3〜5個だけ選んで順番をつけます。「全部やろう」としないのがポイント。やりきれる量に絞ることで、段取り通りに動けたという成功体験が積み重なり、継続につながります。

⚠️ よくある失敗:10個も15個もリストに入れてしまい、達成感がゼロで終わる。少なめに設定して、完遂する習慣を先につくること。

段取りを組む STEP 4

一日の終わりに15分だけ「締めくくり」をする

閉店後や就寝前の15分を使って、今日やったことの確認と、明日のタスクの書き出しをします。翌朝に「さて今日は何から…」と考えなくて済むように、前日の夜に段取りを組んでおく。これだけで、翌朝のバタバタが激減します。

⚠️ よくある失敗:「疲れたから明日やろう」と翌朝に先送りする。朝は判断力を使う仕事に充て、段取りは前夜に済ませておくのが鉄則。

「続けられない」のはなぜで、どう解決するのか?

タスク管理のやり方を知っても、続かない人が多い。なぜでしょう。

一番よくある理由は、「完璧にやろうとして挫折する」パターンです。フォーマットを揃えて、アプリを入れて、ルールを細かく決めて……やる前から疲れてしまう。

タスク管理は、最初はざっくりでいい。紙に箇条書きするだけでも十分機能します。大切なのは、「仕組みの完成度」より「毎日やること」です。

もう一つの理由は、「やることが多すぎて、書き出すだけで嫌になる」こと。これは、タスクの整理以前に「やめる判断」ができていないサインです。成果に直結しない作業は、そもそもリストに入れなくていい。「社長の自分がやらなくていいこと」を手放すことが、タスク管理を軽くする近道です。

「時間は全員に平等に24時間あります。差がつくのは、その24時間に何を入れるかを決める力。決める力は、意志力じゃなくて仕組みで補うものです」

ハワードジョイマン(繁盛店研究所・中小企業診断士)

「属人的な作業を手放すことで、経営に使える時間がやっと生まれました。それまでは『時間がない』が口癖だったんですが、今は高付加価値のお客様に集中できています。GoogleマップからのアクセスもあがってGoogleマップ経由だけで月商が18%増えました」

郊外サロン オーナー(40代・女性)

この方が変わったのは、時間管理ツールを変えたからじゃありません。「自分がやらなくていいことを手放す」という判断ができたから。そのために必要だったのは、タスクを整理して「社長の仕事」と「現場の作業」を切り分けることでした。

タスク管理を長く続けるために必要な「環境」とは?

一人でタスク管理を続けようとすると、どうしても緩んでいきます。忙しい時期に崩れて、そのまま元通りになる。これは意志が弱いわけではなく、人間の構造として「慣れ親しんだやり方に戻ろうとする力」が働くからです。

この力に打ち勝つために有効なのが、「自分より基準値の高い環境に身を置く」こと。同じ課題を持つ経営者と交流し、互いの取り組みを見せ合うだけで、自分のタスク管理への向き合い方が変わります。

「自分だけが悩んでいるわけじゃない」という安心感と、「あの人がここまでやっているなら、自分も」という刺激。その両方が、続ける力になります。

比較してみましょう。

❌ 一人で時間管理を頑張り続けるパターン

  • うまくいかない理由が分からず、試行錯誤を繰り返す
  • 忙しくなると「もう手帳を書く時間もない」で崩壊する
  • 相談相手がいないまま、孤独に判断し続ける

✅ 基準値の高い環境の中でタスク管理を実践するパターン

  • うまくいかない理由を仲間やコンサルタントと一緒に整理できる
  • 「やめていい作業」の判断を外からの視点でもらえる
  • 継続している人の存在自体が、行動を後押しする

まとめ:「続けるコツ」は仕組みと環境にある

経営者の時間管理を続けるコツを、一言でまとめるとこうです。

「時間を管理しようとするのをやめて、タスクを整理することから始める。そして、一人でやろうとしない」

段取りが悪いのは、あなたの能力の問題じゃありません。整理されていないタスクが頭の中で渋滞しているだけです。書き出して、仕分けして、絞って、順番をつける。この4ステップを習慣にするだけで、一日の流れは確実に変わります。

そして、その習慣を「続ける」ためには、仕組みと環境が必要。意志力だけでなんとかしようとするから続かない。まずその認識を変えることが、最初の一歩です。

「段取りを改善したい」「時間の使い方を根本から変えたい」という方は、ぜひ動画講座の内容もチェックしてみてください。行動の整理から時間の捻出まで、具体的な手順でお伝えしています。

👇 詳しくはこちらからどうぞ。いつでもお気軽にご覧ください。

行動収益化法の詳細を見る

また、継続的に経営のヒントや実践情報を受け取りたい方はこちらからどうぞ。

ジョイマンから継続的に情報を受け取るならこちら


-3.行動戦略と時間創出