美容室経営者が絶対に知るべき「オプションメニュー売上2倍法」

美容室経営者が絶対に知るべき「オプションメニュー売上2倍法」

「オプションメニューを提案したいけれど、押し売りに思われそうで言い出せない…」 「せっかく良いトリートメントがあるのに、全然注文が入らない…」 「他店では当たり前にオプション売上があるのに、うちだけ基本メニューしか売れない…」

多くの美容室経営者が抱えるこの悩み。実は、オプションメニューの売上を2倍、3倍にすることは決して難しいことではありません。

重要なのは「売り方」ではなく「提案の仕方」です。

お客様に喜ばれながら、自然にオプションメニューを選んでいただく方法があるのです。

今日は、実際にオプション売上を月40万円から85万円にアップさせた美容室の事例をもとに、具体的な手法をお伝えします。

目次

なぜオプションメニューが売れないのか?5つの根本原因

原因1:「売り込み=悪」という思い込み

多くのスタイリストが「オプションを提案する=押し売り」と考えています。

しかし、これは大きな間違いです。

**お客様が美容室に求めているのは「美しくなること」**です。そのために必要なメニューを提案することは、プロとしての責任であり、親切な行為なのです。

【マインドチェンジ】

  • 売り込み → お客様の美容をサポートする提案
  • 押し付け → プロとしてのアドバイス
  • 迷惑 → より美しくなるためのサポート

原因2:メニューの価値が伝わっていない

お客様は、そのオプションメニューがどんな効果があり、なぜ必要なのかを理解していません。

【NG例】 「トリートメントはいかがですか?」

【OK例】 「今日のカラーで少し髪が乾燥しやすくなっているので、この後のお手入れが楽になるトリートメントをおすすめします。1週間ほど効果が持続して、朝のスタイリングが楽になりますよ。」

原因3:提案するタイミングが悪い

多くのサロンで、オプション提案のタイミングがバラバラです。

【効果的な提案タイミング】

  1. カウンセリング時:髪の状態を説明しながら
  2. 施術中:髪の変化を感じていただきながら
  3. 仕上げ前:効果を実感していただけるタイミング

原因4:選択肢が少なすぎる、または多すぎる

選択肢が1つだけ: 「する・しない」の判断になってしまう 選択肢が多すぎる: 迷ってしまい、結局選ばない

【理想的な選択肢数:2〜3個】

  • スタンダードトリートメント
  • プレミアムトリートメント
  • 集中ケアトリートメント

原因5:スタッフによる提案のバラつき

サロン内でオプション提案の方法が統一されていないため、お客様が混乱したり、不公平感を感じたりします。

オプション売上2倍法【7つのステップ】

ステップ1:お客様の髪の状態を「見える化」する

オプションの必要性を視覚的に理解していただきます。

【具体的方法】

マイクロスコープの活用: 「お客様の髪の状態を一緒に確認してみましょう」 → 頭皮や毛髪の状態を拡大映像で確認 → 問題点を具体的に説明 → 解決策としてのオプションメニューを提案

Before/After写真の活用: 「こちらが同じような髪質のお客様のBefore/Afterです」 → オプション使用前後の写真を見せる → 効果を視覚的に理解していただく

【効果】 某サロンでトリートメント提案時にマイクロスコープを導入した結果、提案受諾率が25%→78%にアップ。

ステップ2:「3段階提案法」でお客様に選択肢を与える

お客様のニーズに合わせて3つのレベルを用意します。

【3段階トリートメントの例】

【ベーシックケア】 2,000円

  • 基本的な栄養補給
  • 手触りの改善
  • 持続期間:3〜4日

【スタンダードケア】 3,500円

  • 深層部への栄養補給
  • ツヤとまとまりの向上
  • 持続期間:1週間

【プレミアムケア】 5,000円

  • 集中的な毛髪再生
  • サロン級の仕上がりが持続
  • 持続期間:2週間

【提案方法】 「○○様の髪の状態でしたら、この3つのレベルからお選びいただけます。どちらがご希望に近いでしょうか?」

ステップ3:「理由付け提案法」で納得感を高める

なぜそのオプションが必要なのか、具体的な理由を説明します。

【カラー後のトリートメント提案例】

「今日はカラーをされましたので、アルカリ性に傾いた髪を弱酸性に戻すトリートメントをおすすめします。これをしておくと:

✅ カラーの色持ちが1.5倍長くなります ✅ 髪のダメージを最小限に抑えられます
✅ 次回のカラーがより美しく発色します ✅ 1週間ほど手触りが良い状態が続きます

多くのお客様にご好評いただいているメニューです。」

【パーマ後のトリートメント提案例】

「パーマをかけた後は、カールを定着させるトリートメントがとても効果的です:

✅ パーマの持ちが2〜3週間長くなります ✅ カールがより美しい形で安定します ✅ 乾燥によるパサつきを防げます ✅ 朝のスタイリングが楽になります」

ステップ4:「組み合わせメニュー」で自然な単価アップ

単体メニューではなく、組み合わせることで相乗効果を生み出します。

【成功事例:ヘッドスパ×フェイシャル】

従来の提案:

  • ヘッドスパ:3,000円
  • フェイシャル:4,000円
  • 別々に提案すると選択率が低い

組み合わせ提案: 「美髪&美肌トータルケアコース」6,500円 (通常7,000円のところ500円お得)

提案方法: 「今日は時間に余裕がおありですし、季節の変わり目で髪も肌も乾燥しやすい時期です。この機会に、髪と肌を同時にケアしませんか?同時に施術することで、リラックス効果も高まりますよ。」

【結果】 組み合わせメニュー提案により、平均客単価が2,800円アップ。

ステップ5:「限定性」を活用した特別感の演出

希少性や特別感を演出することで、価値を高めます。

【限定性の演出方法】

季節限定メニュー: 「春の集中ケアトリートメント(4〜5月限定)」 「夏の紫外線ダメージケア(6〜8月限定)」

技術者限定メニュー: 「店長限定プレミアムヘッドスパ」 「認定講師による特別トリートメント」

回数限定メニュー: 「月10名様限定!艶髪復活コース」

【効果的なフレーズ】

  • 「○○様にぜひ体験していただきたい特別なメニューがあります」
  • 「今月だけの限定メニューです」
  • 「この技術ができるのは当店に3名だけです」

ステップ6:「社会的証明」で安心感を提供

他のお客様の満足度や選択状況を伝えることで、安心感を与えます。

【効果的なフレーズ例】

満足度の証明: 「このトリートメント、98%のお客様にご満足いただいています」 「リピート率が95%の人気メニューです」

同世代の証明: 「○○様と同世代の方に特に人気のメニューです」 「同じような髪質の方は、皆さんこちらを選ばれています」

継続利用の証明: 「一度体験されたお客様は、ほぼ100%リピートされています」 「常連様の80%が毎回追加されるメニューです」

ステップ7:「アフターフォロー予告」で価値を高める

オプションメニューには特別なアフターフォローがあることを事前に伝えます。

【アフターフォロー例】

トリートメント後: 「3日後にお電話で髪の状態を確認させていただきます」 「1週間後にLINEでホームケアのアドバイスをお送りします」

ヘッドスパ後: 「ご自宅でのマッサージ方法をお教えします」 「効果を長持ちさせるシャンプー方法をご説明します」

実際の成功事例:数字で見る劇的変化

事例1:郊外の個人美容室(4席)

【導入前】

  • 月間来客数:120名
  • オプション注文率:15%
  • オプション売上:月18万円
  • 平均客単価:8,500円

【導入施策】

  1. マイクロスコープの導入
  2. 3段階トリートメントメニューの作成
  3. スタッフ統一トークの作成
  4. 理由付け提案法の徹底

【導入後(3ヶ月目)】

  • 月間来客数:125名(微増)
  • オプション注文率:68%
  • オプション売上:月42万円(+24万円)
  • 平均客単価:11,400円(+2,900円)

【年間効果:約348万円の売上アップ】

事例2:都市部のサロン(8席)

【導入前】

  • 月間来客数:280名
  • オプション注文率:22%
  • オプション売上:月35万円
  • 平均客単価:9,200円

【導入施策】

  1. 組み合わせメニューの開発
  2. 限定性を活用したプレミアムメニュー
  3. 社会的証明を活用した提案話法
  4. アフターフォロー体制の構築

【導入後(2ヶ月目)】

  • 月間来客数:290名(微増)
  • オプション注文率:73%
  • オプション売上:月78万円(+43万円)
  • 平均客単価:12,800円(+3,600円)

【年間効果:約620万円の売上アップ】

業種別オプションメニュー成功パターン

カット専門店の場合

【基本メニュー】 カット 【おすすめオプション】

  • 炭酸シャンプー(+500円)
  • 眉カット(+800円)
  • ヘッドマッサージ(+1,000円)

【提案方法】 「お忙しい○○様には、短時間で効果の高いケアがおすすめです」

カラー専門店の場合

【基本メニュー】 カラー 【おすすめオプション】

  • 前処理トリートメント(+1,500円)
  • 後処理トリートメント(+2,000円)
  • ホームケアセット(+3,000円)

【提案方法】 「カラーの美しさを長持ちさせるために、前後のケアをおすすめします」

総合美容室の場合

【基本メニュー】 カット+カラー 【おすすめオプション】

  • ヘッドスパ(+3,000円)
  • プレミアムトリートメント(+4,000円)
  • まつ毛パーマ(+5,000円)

【提案方法】 「せっかくのお時間ですから、トータルで美しくなりませんか?」

オプション提案を成功させる話法集

【基本話法】問題→解決→メリット

ステップ1:問題の指摘 「○○様の髪を拝見すると、少し乾燥が気になりますね」

ステップ2:解決策の提示 「今日は特別なトリートメントで、しっかりと水分補給をしませんか?」

ステップ3:メリットの説明 「これをしておくと、2週間ほどしっとり感が続きますよ」

【断られにくい話法】選択肢提示

NG: 「トリートメントはいかがですか?」 OK: 「軽めのトリートメントと、しっかりめのトリートメント、どちらがお好みですか?」

【緊急性を演出する話法】

「今の季節は髪が特に乾燥しやすいんです」 「カラー直後の今だからこそ効果的なケアがあります」 「パーマの定着には、今日のケアが重要です」

よくある失敗パターンと改善策

失敗パターン1:タイミングが遅すぎる

問題: 仕上げの最後に「何かオプションは…」 改善策: カウンセリング時から段階的に提案

失敗パターン2:曖昧な提案

問題: 「何か他にも…」「よろしければ…」 改善策: 具体的で明確な提案話法

失敗パターン3:スタッフによるバラつき

問題: 人によって提案内容が違う 改善策: マニュアル化とロールプレイング研修

失敗パターン4:押し売り感のある提案

問題: お客様に警戒される 改善策: お客様の利益を第一に考えた提案

オプション売上を継続的に伸ばす仕組み作り

1. スタッフ教育プログラム

【月1回の研修内容】

  • 新メニューの説明と効果
  • 提案話法のロールプレイング
  • お客様の反応パターン別対応法
  • 成功事例の共有

2. 目標設定と評価制度

【個人目標】

  • 月間オプション提案率:80%以上
  • 月間オプション成約率:60%以上

【店舗目標】

  • 月間オプション売上:前年同月比120%

【インセンティブ制度】

  • 目標達成者への歩合アップ
  • 月間MVP制度
  • チーム達成ボーナス

3. お客様満足度の追跡

【満足度調査】

  • オプション利用後のアンケート
  • リピート率の追跡
  • 口コミ・紹介率の測定

まとめ:オプション売上2倍は「提案の技術」で実現できる

オプションメニューの売上を2倍にすることは、決して難しいことではありません。

【重要なポイント】

  1. お客様の利益を第一に考えた提案
  2. 理由と根拠のある説明
  3. 適切なタイミングでの提案
  4. 選択肢を与える話法
  5. スタッフ全員の統一した対応

【今すぐできること】

  • 現在のオプション注文率を把握する
  • 3段階のオプションメニューを作る
  • スタッフの提案話法を統一する
  • お客様の髪の状態を説明する習慣をつける

オプション売上の向上は、お客様により美しくなっていただくと同時に、サロンの安定経営にもつながります。

明日から、ぜひ一つずつ実践してみてください。きっと、お客様からの「ありがとう」の言葉と共に、売上の向上を実感できるはずです。


お客様に喜ばれながら売上アップする35の方法

今回ご紹介したオプションメニュー売上2倍法は、美容室売上アップの手法のほんの一部です。

実際に年間500万円以上の売上アップを実現している美容室では、オプション販売と合わせて、さらに多くの手法を組み合わせています。

たとえば…

次回予約獲得率を100%に近づける声かけの技術 ✅ 同時施術で時間短縮&単価アップを実現する組み合わせ術 ✅ 年間パスポート制度で顧客流出を完全防止する方法 ✅ 口コミ・紹介が自動発生する仕組みの作り方 ✅ プレミアムメニュー戦略で同じ技術でも高単価を実現

これらの手法を組み合わせることで、お客様に心から喜んでいただきながら、安定した売上向上を実現することが可能になります。

「もっと具体的な手法を知りたい」「お客様との関係を深めながら成長したい」「競合との差別化を図りたい」

そんな想いをお持ちの美容室経営者の方に、実際に効果が実証された35の手法を詳しくお伝えする機会をご用意しています。

[>>> お客様に喜ばれる売上アップ法を詳しく見る <<<]

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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