「増益繁盛クラブ ゴールド会員」、「店舗利益倍増プログラム」活用インタビュー
神奈川県座間市でパンの製造・販売をしている松尾夫妻は、2014年7月「店舗利益倍増プログラム」の第一期に参加後、黒字化。今期の利益は4.7倍にもなりました。2015年7月からは、「増益繁盛クラブ ゴールド会員」に入会。現在、取り組んでいるチラシの反響率は5%を超え、生産能力が追いつかず配布頻度を減らしているとおっしゃいます。義父から引き継いだ1店舗のパン屋さんが、いまでは県内に3店舗を経営するまでに。これまでの経営状況や入会前後の変化を中心に、奥さまの恭代様にお話を伺いました。 創業51年目の、町のパン屋さん株式会社丸十ベーカリーシャルンの事業内容について、教えてください神奈川県座間市を拠点に、神奈川県内(横浜市、川崎市)で3店舗のパン屋を経営しています。創業者である義父が開業したのが、昭和40年(1965年)。今年で51年目になります。現在の社長である夫は、経営者として2代目にあたります。 松尾夫妻がお店を引き継がれたのはいつですか?私たちが結婚した2000年です。 主人は大学卒業後、信用金庫に就職し、融資課に在籍。義父が創業したパン屋さんは、一時、数店舗まで拡大したこともあったようですが、最後の1店舗になったところで引き継ぐことに。その結果、主人は信用金庫を、たった3ヶ月で退職しました。 引き継いだお店は、運転資金も借入するような状態当時の経営状況は? 良くなかったですね。 恭代さんは、パンのご経験はあったのですか?製造の経験はありませんでした。 すると、相当ご苦労されたのではありませんか?そうですねぇ。1店舗のときは、「売上を上げるためにどうしたらいいか?」を自分たちで考えて、いろいろなことに取り組んでいました。当時のお店は、スーパーの中のインストアでしたので、固定費である家賃が高かった。とても宣伝広告に投資できる余裕はありませんでした。チラシなんて、とても手が出なかったです。 売上は、何パーセントぐらい伸びていたのですか?1年平均で105%ほどです。税理士さんにも、「105%を8年続ければ、2倍になる」と言われ、励まされていたのですが、6年か7年でどうにか2倍ぐらいにはなりました。 ただ、その頃、横浜市のお店にリニューアルの話があり、フロア内で店舗を移動したこともあって、売上が1.5倍ぐらいになりました。しかし、インストアは家賃が高く、客単価も上がらない。買い物ついでの買い物ですから、単価は現在の路面店の半分ぐらい。ですから、客数がおなじなら売上は半分なんです。 そんなこともあって、働いても働いても、儲からない状態が続きました。 路面店である、ここ相武台のお店をオープンしたのはいつですか?2009年です。元コンビニエンスストアだった建物を借りました。建物が51坪。売り場が20坪ぐらいです。 相武台の客層は?平日と土日でちがいますね。 客単価は?現在は、900円前後。「店舗利益倍増プログラム」に参加する前は、800円台前半でしたから、参加後、80円から90円くらい上がりました。 それまで、「利益が大切」と言われたことはなかったこの相武台のお店がオープンしたのが、2009年。「店舗利益倍増プログラム」を受講したのが、2014年。その間の5年間は、どのような取り組みをしていたのですか?パン屋さんの勉強会というのに参加していましたし、大手コンサルティング会社のパン屋さん向けの研修などにも参加をしていました。 一般的に、商品作りに力を入れるけれども、販促に力を入れるパン屋さんは、あまり多くないように思います。販促をしようと思ったきっかけは?同業者でも、利益を上げているところは、商品力だけで売っているようには見えない。何かに取り組んでいるのでしょうが、それが何かは教えてはくれないんです(笑) そこで、私自身が会社経営の知識がまったくなかったこともあって、中小企業診断士の資格を取るために、学校に通ったんですよ。(笑) 講義の中で、「企業にとって、いちばん大切なものは利益です」っていうのがあって、すごく感銘したんですね。当時は主人も、売上が上がれば利益は一緒についてくるものだと思っていたんですけど、そうじゃないというのを知ったのは大きかったですね。結局、合格しませんでしたけど。(笑) ところが、大手コンサルティング会社の研修や勉強会でも、「まず、売上を上げましょう」「利益は、後からついてきます」って言うんです。なんか違和感を感じちゃったんですよね。 そんなとき、主人から「こういうのあるんだけど、申し込んでみようと思う。どうかな?」と見せられたのが、ジョイマンさんの「店舗利益倍増プログラム」だったんです。それで、予備知識として、主人が購読していた2014年1月からのメルマガを「全部読め!」って言われたんです(笑) ジョイマンさんのメルマガのバックナンバーを読んで、どんな印象を受けましたか?よく無料でこんなに情報をくれるなぁ、と関心しましたね。 それまで、「利益が大切だ」と言われなかったのですか?利益が大切とは言われませんでしたね。パンの勉強会ではコンサルタントもいるんですが、「売れれば、利益が出るんだよ」っていう感じになるんですよね。「たくさん売ればいいんだよ」って。 ただ、店舗利益倍増プログラムの申し込みが始まったのが、2014年5月。じつはこのとき、お店はものすごく大変な時期だったんです。 空き巣に入られ、お金のない時期。そんなときに「店舗利益倍増プログラム」参加を決断したものの…どんなことが大変だったんですか?まず、売上が落ち込んでいたんです。 そして、4月。お店に空き巣が入った(笑) さらに追い打ちをかけるように、店舗のマネージメントでもゴタゴタが起こりました。 トリプルパンチ、三重苦のような状況で、「店舗利益倍増プログラム」の支払いが、24万円。どうしよう?みたいな(笑) 空き巣が入ったりと、ほんとうに大変な時期だったんですね。大変でした。じつは、空き巣に入られる半年ぐらい前から、私たちはお給料が貰えなかったんです。もちろん、従業員や業者さんには、優先的に払っていました。それでも足りない時は、自分たちの貯金から切り崩して払っていましたね。 当時は、お店のすぐ隣にあるアパートに住んでいたので、お店と家の往復だけ。早朝から遅くまで、毎日仕事。給料ももらえない。何のために仕事をしているのかなって思っていました。従業員に給料を払うためにやっているのかなって、感じでした。 ですから、「店舗利益倍増プログラム」には、払った受講料分は何とか回収しようと思って、血眼で行きました(笑) じつは、申し込んだことで、自分の意識が変わったなという出来事が起こりました。 テレビ放送後、お客さんは増えましたか?増えましたね。ただ、期待していたほどは増えませんでした。 まだ、ジョイマンさんとは、メルマガだけの知り合いで、会ったこともなかったわけですよね?怪しいと思わなかったですか?(笑)ただ、メルマガを読む限り、「利益が大事」って言っているし、真っ当だなと。ただ、最初は、外国人かと思ってました。(笑) 「店舗利益倍増プログラム」参加後に取り組んだ3つのこと「店舗利益倍増プログラム」の参加後、どんなことに取り組みましたか?次の3つに取り組みました。 ・利益を上げるための販促活動をやる時間を捻出し、増やした ・定期的に広告を出稿するようにした ・ガラポンを導入した
3つ挙げていただきましたが、特に印象的なことをひとつ、挙げるとすれば?「1. 利益を上げるための時間を増やした」でしょうか。 それまでも私は、すごく現場に入っていたんですよ、当時。 そう言われてみれば、売上が上がらない時って、全部自分たちで決めていたんですよ。私と主人で新商品とかも。チラシは今でも私がやりますけど、商品も絶対に試食してチェックして値段も決めてというのを全部自分達でやっていたんですけど、この後はスタッフが考えてきたことを、まずはそのままやってみることにしました。出してみてダメならすぐやめればいいので、やってもるようにしました。。 もちろん、私たちが意見を言うこともあるんですけれども、自分たちの意見が100%じゃない。ゼッタイじゃない、って思って。
利益が、4.7倍になった!第一期生として、「店舗利益倍増プログラム」を受講して、印象的だったことや変わったことはありますか?とにかく、受講している間は、すごく楽しかったですね。ずっと続いたらいいなと思っていました。 毎回毎回、内容が盛りだくさんなので、全部出来ないじゃないですか。あれを全部やったらすごい事になるんだろうなと思いながらやっていました。前半のあたりしか出来ていないんですよ。POP、チラシ、DMぐらいまでしか出来ていないので、ホームページとか動画とかの話もあったのですが、全然出来ていないんです。これからの課題ですね。 参加してお店はどんな感じに変わったんですか?お店はもちろん利益が倍増しました。3店舗の利益が1年で4.7倍になりました。社員にもボーナスを多めに支給しましたし、必要だけどガマンしていた設備などの経費を差し引いた上での数字です。 4.7倍と言っても、2万円が9万4千円でも4.7倍ですが、桁が2桁ほど違いますからね。まさか、こんな短期間で利益額が大台に乗るとは思ってもいませんでした。 すごい数字ですね!それ、税理士さんもびっくりですよね?はい。税理士さんも「大丈夫ですか?」って心配してくださいました(笑) いま利益の話が出来ましたが、客数とか客単価もその後は変わりましたか?客数は気持ち減っているぐらいです。ただ、ひとりあたりの単価が上がっています。相武台のお店も伸びているのですが、それ以上に川崎のお店が伸びていることが、大きな要因ですね。 売上があがった要因は、どのように分析されていますか?相武台は折り込みチラシの効果が大きいですね。
チラシにあまり取り組まないのは、反応が良すぎるから川崎の店舗でも、同じようにチラシをやっているんですか?いまは、やっていないです。以前は、やっていたんですけど、すごい返って来ちゃって困ってるんです。 「すごい返って来ちゃって困る」って、どういうことですか?相武台の反応率は2%なのですが、川崎の反応率は5%もあるのです。チラシを1万枚撒いて、500枚戻ってきちゃったんです。 折り込みチラシの反応が良すぎて、困るってことですか?そうなんです。だから、ちょっとお客さんが減ってきてマズイね、っていう時に、チラシを出すようにしてます(笑) すごい反応率ですが、どんなチラシを使っているんですか?なにか、違いがあるんですか?「店舗利益倍増プログラム」で配付された、チラシのひな形を使いました。 (ジョイマン) 松尾さんがすごいのは、ほぼ毎月取り組んだことですね。そもそも、このチラシを最初に使って効果のあったあるお蕎麦屋さんは、1年に1度、周年記念として使っている反応率の高いチラシなんですよ。それを、松尾さんは、ほぼ毎月やっている。じつは、成果の出る人とそうでない人のちがいは明確です。成果の出る人は、素直にマネできる人です。松尾さんは完全にマネをして、着実に数字を伸ばしている。典型的な成果の出るタイプの人です。
マネをしたチラシを繰り返した結果、相武台で2%、川崎は5%になったのですねあんまりにもできが良くて、1回じゃもったいないって思っちゃって(笑)それで、ジョイマンさんに添削してもらって出稿しました。 そもそも、相武台のお店の近所に、競合が出店するという情報が入ってきたんです。それも、格安の焼きたてパン屋さです。そこで、ジョイマンさんに泣きついた(笑)「折込チラシをやってみようと思うんですけど、どんな感じにしたらいいですか?」って相談したら、「あれ、使ってください」って、言われたのが、このチラシです。 (ジョイマン) そこで、文言を工夫しました。わざと「今の時代、安いだけのパンを売りにしたお店も少なくありません」と書いて、競合のお店に行く理由を潰すことにしたんです。
|
法人名 |
株式会社 丸十ベーカリーシャルン |
代表者 |
取締役社長 松尾 英樹 様 |
所在地 |
〒252-0011 |
設立 |
1965年(昭和50年)8月1日 |
従業員数 |
約50名(パート、アルバイト含む) |
事業内容 |
パン製造・販売 |
店舗 |
ぱん工房 ふくふく (座間市相武台) |
2014年7月 店舗利益倍増プログラム [第一期] 参加 |
※ 取材日時 2016年3月
※ 取材・執筆 石岡幸