美容室のリピート予約を自動化する仕組み作り

美容室のリピート予約を自動化する仕組み作り

美容室経営で一番大切なのは
「お客さんに定期的に来てもらうこと」ですよね。
でも、お客さんに「また予約してくださいね」とお願いするのって、
なんだか押し付けがましい感じがして難しい…
そんな悩みを持つ美容室オーナーさんは多いはずです。

今日は、お客さんが自然に「また来たい」と思って、
しかも予約まで簡単にできる仕組みの作り方をお話しします。
この仕組みができれば、あなたが頑張って営業しなくても、お客さんの方から予約を入れてくれるようになりますよ!

目次

なぜリピート予約の自動化が必要なの?

まず、数字で考えてみましょう。

新規のお客さんを1人獲得するコスト:約3,000円〜5,000円
既存のお客さんにもう一度来てもらうコスト:ほぼ0円

この差、すごくないですか?
つまり、リピート予約の仕組みを作ることは、
最も効率的な売上アップ方法なんです。

さらに、お客さんにとっても「予約を取るのが簡単」
「忘れずに髪のお手入れができる」というメリットがあります。
お店にもお客さんにも良い、まさにWin-Winの仕組みなんですね。

リピート予約自動化の基本的な考え方

1. お客さんの「忘れちゃう」を解決する

お客さんがリピートしない一番の理由は「忘れてしまうこと」です。

  • 「そろそろ髪を切らなきゃ」と思っても、忙しくて忘れちゃう
  • 「今度予約しよう」と思っても、電話するのを忘れちゃう
  • 「どこの美容室に行ったっけ?」と店名を忘れちゃう

この「忘れちゃう」問題を解決することが、リピート予約自動化の第一歩です。

2. 予約のハードルを下げる

お客さんが「また行きたい」と思っても、
予約が面倒だと諦めてしまいます。

予約のハードルが高い例

  • 営業時間内に電話しなければならない
  • 電話がつながりにくい
  • スケジュールをその場で決めなければならない

予約のハードルが低い例

  • 24時間いつでも予約できる
  • スマホで簡単に予約できる
  • 空き時間が一目でわかる

ハードルを下げるほど、リピート率は上がります。

実践!リピート予約自動化の7つのステップ

ステップ1:次回予約の目安時期を伝える

お客さんが帰る時に、
次にいつ頃来れば良いかを具体的に伝えましょう。

良い例
「○○さんの髪質でしたら、だいたい6週間後くらいにお手入れされると、
ずっときれいな状態を保てますよ」

さらに良い例
「次回は2月の第2週あたりがおすすめです。
その頃になったらご連絡しますね」

ステップ2:予約リマインドシステムを作る

お客さんが「そろそろかな」と思う時期に、
こちらからお知らせする仕組みを作りましょう。

LINEを使った方法

  1. LINEの公式アカウントを作る
  2. お客さんに友だち登録してもらう
  3. 次回推奨時期の1週間前にメッセージを送る

メッセージ例
「○○さん、こんにちは!前回ご来店から5週間が経ちました。
そろそろお手入れの時期ですが、お時間はいかがですか?
ご都合の良い日があれば、お気軽にお返事ください♪」

ステップ3:24時間予約受付システムの導入

お客さんがいつでも予約できる環境を作りましょう。

選択肢

  1. LINEでの予約受付(一番おすすめ)
  2. ホットペッパービューティーの活用
  3. 予約専用アプリの導入
  4. ホームページの予約フォーム

LINEでの予約受付例
「ご予約ありがとうございます!以下からご希望をお選びください。
1️⃣ 今週希望
2️⃣ 来週希望
3️⃣ 再来週希望
4️⃣ 日時指定
番号でお答えください」

ステップ4:「美髪計画シート」の活用

お客さん一人ひとりに合わせた、
髪のお手入れスケジュールを作ってあげましょう。

美髪計画シートの内容

  • お客さんの髪質・悩み
  • おすすめの来店頻度
  • 次回メニューの提案
  • 季節ごとのケアアドバイス


「田中さまの美髪計画
・髪質:細くて柔らかい、乾燥しやすい
・おすすめ頻度:6週間ごと
・次回提案:トリートメント+カット
・春のアドバイス:紫外線対策を強化しましょう」

ステップ5:ポイントカードで来店動機を作る

「また行きたい」だけでなく「また行かなくちゃ」という気持ちも大切です。

3ステップポイントカード例

  • 1回目:カット
  • 2回目:カット+ミニトリートメント無料
  • 3回目:カット+本格トリートメント無料

重要なポイント
「3回で完結」させることで、「次で特典がもらえる!」という気持ちを維持できます。

ステップ6:季節の変わり目提案システム

季節ごとに髪の悩みは変わります。それを先回りして提案する仕組みを作りましょう。

春(3-5月)
「紫外線が強くなる季節です。髪の日焼け対策、始めませんか?」

夏(6-8月)
「湿気で髪が広がりやすい季節。すっきりカットで快適に過ごしませんか?」

秋(9-11月)
「夏のダメージ、そのままにしていませんか?秋のケアで髪を復活させましょう」

冬(12-2月)
「乾燥で髪がパサパサに。うるおいトリートメントで冬美人になりませんか?」

ステップ7:来店時の次回予約システム

一番確実なのは、帰る時に次回の予約も一緒に取ってもらうことです。

自然な提案方法
「お疲れさまでした!今日のスタイル、とてもお似合いです。
次回も同じように6週間後くらいがおすすめなんですが、
今おおまかなご予定はいかがですか?」

予約が難しい場合
「では、5週間後くらいにLINEでご連絡しますので、
その時にお返事いただければ大丈夫です」

システム化のコツ:お客さんのタイプ別対応

Aタイプ:計画的なお客さん

  • きちんとスケジュール管理をしている
  • 予約は早めに取りたい

対応方法
次回来店時に、その次の予約も提案する

Bタイプ:忙しいお客さん

  • スケジュールが読めない
  • 直前にならないと予定がわからない

対応方法
LINEでの定期連絡+当日予約も受け付ける体制

Cタイプ:のんびりなお客さん

  • 髪のことをあまり気にしない
  • 言われないと予約しない

対応方法
積極的なリマインド+特典付きの提案

効果を上げるための工夫

1. メッセージの個別化

同じメッセージを全員に送るのではなく、
お客さん一人ひとりに合わせた内容にしましょう。

一般的なメッセージ
「そろそろ来店の時期です」

個別化したメッセージ
「○○さんのショートヘア、とてもお似合いでした!
前回から6週間が経ちましたが、スタイルは保てていますか?」

2. 選択肢の提供

お客さんに「はい」「いいえ」で答えさせるのではなく、
複数の選択肢を用意しましょう。

良くない例
「予約されますか?」

良い例
「ご予約はいつ頃がよろしいですか?
A. 今週中
B. 来週
C. 再来週以降
D. 今回は見送り」

3. 断りやすい雰囲気作り

「断ってもいいんだ」と思ってもらえる雰囲気を作ることで、
逆に信頼関係が深まります。


「お忙しい時期でしたら、無理をされずに!
お時間ができた時に、お気軽にご連絡くださいね」

実際にあった成功事例

Bさんの美容室での事例

Bさんは、LINEでの予約リマインドシステムを導入しました。

導入前

  • リピート率:45%
  • 平均来店間隔:10週間
  • 月の売上:80万円

導入後(6ヶ月経過)

  • リピート率:75%
  • 平均来店間隔:7週間
  • 月の売上:120万円

成功のポイント

  1. お客さん一人ひとりに合わせたメッセージ
  2. 予約の取りやすさ(24時間対応)
  3. 押し付けがましくない提案方法

「お客さんから『忘れっぽい私には助かります』
『予約が簡単で嬉しい』という声をたくさんいただけるようになりました」と
Bさんは話してくれました。

今すぐできる!簡単スタート方法

いきなり全部のシステムを作るのは大変です。
まずは簡単なことから始めてみましょう。

今週中にできること

  1. お客さんの連絡先(LINEまたは電話番号)を整理する
  2. 次回来店推奨時期をカルテに記録する
  3. 帰る時に次回の目安時期を伝える習慣を作る

来月までにできること

  1. LINEの公式アカウントを作る
  2. 簡単な予約受付メッセージを準備する
  3. お客さんにLINE登録をお願いする

3ヶ月後の目標

  1. 自動リマインドシステムの稼働
  2. リピート率10%以上アップ
  3. お客さんからの「便利になった」という声

まとめ:仕組みが働いてくれる美容室を作ろう

リピート予約の自動化は、最初は少し手間がかかります。
でも、一度仕組みを作ってしまえば、
あとは仕組みがあなたの代わりに働いてくれます。

この仕組みのメリット

  • お客さんが忘れる前に思い出してもらえる
  • 予約の取りやすさでお客さんに喜ばれる
  • 安定した売上が見込める
  • 新規集客の負担が減る
  • お客さんとの関係がより深くなる

大切なポイント

  • お客さんの立場に立って考える
  • 押し付けがましくない提案
  • 一人ひとりに合わせたアプローチ
  • 断りやすい雰囲気作り

まずは一つずつ、できることから始めてみてください。
きっと、お客さんからも
「このお店は私のことをちゃんと考えてくれている」と思ってもらえて、
自然とリピートしてくれるようになりますよ。

あなたの美容室が、お客さんにとって
「なくてはならない存在」になることを応援しています!

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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