美容室のトイレ・洗面所で差をつける清潔管理

美容室のトイレ・洗面所で差をつける清潔管理

目次

なぜトイレ・洗面所が美容室の印象を左右するの?

「技術も接客も頑張っているのに、なぜかお客さんが戻ってこない…」

そんな悩みを抱えている美容室オーナーさん、
もしかするとトイレや洗面所に原因があるかもしれません。

実は、お客さんは美容室の隅々まで見ているんです。
特にトイレや洗面所は、
その美容室の本当の姿が現れる場所だと言われています。

なぜなら、
お客さんが一人になって落ち着いて観察できる唯一の場所だからです。

お客さんがトイレで感じる美容室への印象

きれいなトイレが与える印象

「この美容室は信頼できる」

  • 見えないところまで気を配っている
  • 衛生管理がしっかりしている
  • お客さんのことを本当に大切にしている
  • プロ意識が高い

「また来たい」

  • 居心地が良い
  • 安心して過ごせる
  • 気持ちよく利用できる

汚いトイレが与える印象

「この美容室は大丈夫?」

  • 衛生管理に問題がありそう
  • 細かいところに気が回らない
  • お客さんのことを考えていない
  • プロとしての意識が低い

「もう来たくない」

  • 不快な思いをした
  • 清潔感に疑問を感じる
  • 他の部分も心配になる

トイレ・洗面所で確認すべき基本ポイント

毎日の基本チェック項目

便器・便座

  • [ ] 便器の中に汚れはないか
  • [ ] 便座に汚れや髪の毛はついていないか
  • [ ] 便器の外側に飛び散りはないか
  • [ ] 便座カバーは清潔か(使っている場合)

床・壁

  • [ ] 床に髪の毛やゴミは落ちていないか
  • [ ] 床に水滴や汚れはないか
  • [ ] 壁に汚れや手垢はついていないか
  • [ ] 角や隅にホコリは溜まっていないか

洗面台・鏡

  • [ ] 洗面ボウルに汚れはないか
  • [ ] 蛇口に水垢はついていないか
  • [ ] 鏡に水滴や汚れはないか
  • [ ] 洗面台周りに水が飛び散っていないか

備品関係

  • [ ] トイレットペーパーは十分にあるか
  • [ ] ハンドソープは補充されているか
  • [ ] タオルは清潔か
  • [ ] ゴミ箱はあふれていないか
  • [ ] 芳香剤は効いているか

レベル別清潔管理法

レベル1:最低限クリア(基本中の基本)

朝の開店前チェック(5分)

  • トイレットペーパーの確認・補充
  • 便器・便座の簡単な清拭
  • 床のゴミ・髪の毛拾い
  • 洗面台の水滴拭き取り
  • 鏡の汚れ拭き取り

営業中のこまめなチェック(2分×3回)

  • お客さんが使った後の簡単な確認
  • 床の髪の毛チェック
  • ペーパー残量確認
  • 臭いのチェック

閉店後の清掃(10分)

  • 便器の本格清掃
  • 床のモップがけ
  • 洗面台の本格清掃
  • ゴミ箱の片付け
  • 換気

レベル2:お客さんが満足(一歩上の清潔感)

朝の準備(10分)

  • レベル1の内容に加えて
  • 便器・便座の除菌
  • 床の水拭き
  • 洗面台の除菌
  • 鏡のしっかりとした清拭
  • 芳香剤・消臭剤のチェック

営業中の気配り(3分×5回)

  • お客さん使用後の丁寧なチェック
  • 必要に応じてすぐに清拭
  • 備品の整理整頓
  • 換気の確認

週1回の特別清掃(30分)

  • 便器の裏側・奥まで清掃
  • 壁の拭き掃除
  • 換気扇の清掃
  • 照明器具の清拭
  • 小物類の消毒

レベル3:感動レベル(他店との差別化)

毎日の特別な気配り

  • 季節の花や小物の飾り付け
  • 高品質なトイレットペーパーの使用
  • 上質なハンドソープの提供
  • 清潔で肌触りの良いタオル
  • 心地よい香りの演出

お客さん目線での工夫

  • 読み物や美容情報の設置
  • 手荒れ防止のハンドクリーム設置
  • 化粧直し用のミラー追加
  • 荷物置き場の確保
  • 温度・湿度の調整

清潔管理のコツとテクニック

効率的な清掃方法

「上から下へ」の原則

  1. 照明器具・換気扇
  2. 壁・鏡
  3. 洗面台・便器

「奥から手前へ」の原則

  • トイレの奥から入口に向かって清掃
  • 汚れを外に出していく

汚れ別の対処法

水垢・石鹸カス

  • クエン酸系洗剤が効果的
  • こまめな拭き取りで予防
  • 乾拭きで仕上げる

カビ・ぬめり

  • 塩素系漂白剤で除菌
  • 換気をよくして湿気を防ぐ
  • 定期的な予防清掃

臭い対策

  • 原因を突き止めて根本から解決
  • 換気の徹底
  • 消臭ではなく芳香で心地よい空間作り

時短清掃のコツ

道具の配置を工夫

  • 清掃用品をトイレ近くに常備
  • 使いやすい場所に配置
  • 一式まとめて持ち運べるように

ながら清掃の活用

  • 自分がトイレを使うついでに確認
  • 休憩時間に軽くチェック
  • 閉店準備と合わせて清掃

お客さんに喜ばれる+αのサービス

女性のお客さんが喜ぶ工夫

化粧直しへの配慮

  • 明るい照明の設置
  • 化粧直し用の小さなミラー
  • コットンや綿棒の提供
  • ティッシュペーパーの設置

生理用品への配慮

  • 緊急用の生理用品の常備
  • 目立たない場所に設置
  • 「ご自由にお使いください」の表示

子連れのお客さんが喜ぶ工夫

安全性への配慮

  • 角の保護
  • 滑り止めマット
  • 子供用の踏み台

使いやすさへの配慮

  • おむつ替えシートの設置
  • 子供用のトイレットペーパー
  • 手洗い用の踏み台

高齢のお客さんが喜ぶ工夫

安全性の確保

  • 手すりの設置
  • 滑り止めマット
  • 十分な明るさの確保

使いやすさの工夫

  • 大きめの文字での表示
  • 座りやすい便座の高さ
  • 立ち上がりやすい工夫

よくある失敗パターンと改善策

失敗パターン1:「見た目だけきれい」

問題点:表面はきれいだが、臭いがする、隅に汚れが溜まっている

改善策

  • 見えない部分も丁寧に清掃
  • 臭いの原因を根本から解決
  • 換気を徹底する

失敗パターン2:「清掃用具が見えてしまう」

問題点:お客さんの目に清掃用具が入ってしまう

改善策

  • 清掃用具は見えない場所に収納
  • 清掃直後は用具を片付けてから営業
  • 専用の収納場所を作る

失敗パターン3:「一度に全部やろうとして続かない」

問題点:完璧を目指しすぎて、結果的に続かない

改善策

  • 毎日できる範囲から始める
  • 習慣化してから徐々にレベルアップ
  • 完璧より継続を重視

清潔管理のチェックリスト

毎日のチェック項目

  • [ ] 開店前の基本清掃(5分)
  • [ ] 営業中の定期確認(2-3回)
  • [ ] 閉店後の清掃(10分)
  • [ ] 備品の補充確認
  • [ ] 翌日の準備

週1回のチェック項目

  • [ ] 便器の徹底清掃
  • [ ] 壁・天井の清拭
  • [ ] 換気扇の清掃
  • [ ] 小物類の消毒
  • [ ] 備品の在庫確認

月1回のチェック項目

  • [ ] 配管の点検・清掃
  • [ ] 照明器具の清掃
  • [ ] 清掃用具の点検・交換
  • [ ] 芳香剤・消臭剤の交換
  • [ ] 全体的な点検・修繕

スタッフ全員で取り組む仕組み作り

役割分担の明確化

責任者を決める

  • トイレ・洗面所管理の責任者を1名決定
  • 他のスタッフも協力する体制作り
  • 定期的なチェックと指導

当番制の導入

  • 日替わりでトイレ清掃担当を決める
  • チェックリストを使って確実に実施
  • 問題があった時はすぐに報告

継続するためのコツ

習慣化の工夫

  • 決まった時間に実施
  • 他の業務とセットで行う
  • できたことを記録する

モチベーション維持

  • きれいになった写真を撮る
  • お客さんからの褒め言葉を共有
  • 清潔管理の成果を数値化する

今日から始められる3ステップ

Step1:現状チェック(今すぐ)

お客さんの目線でトイレ・洗面所を確認してみましょう

  • [ ] 臭いはしないか
  • [ ] 清潔に見えるか
  • [ ] 使いやすいか
  • [ ] 不快に感じる部分はないか

Step2:基本の清掃習慣化(1週間)

最低限の清掃を毎日続けてみましょう

  • [ ] 朝の5分清掃
  • [ ] 営業中の簡単チェック
  • [ ] 閉店後の10分清掃

Step3:レベルアップ(1ヶ月後)

基本ができるようになったら、+αの工夫を始めましょう

  • [ ] 季節の飾り付け
  • [ ] 高品質な備品の導入
  • [ ] お客さん目線でのサービス追加

まとめ:小さな積み重ねが大きな信頼を生む

トイレ・洗面所の清潔管理は、
お客さんには直接言われないかもしれませんが、
確実に美容室への印象を左右しています。

「こんな細かいところまで気を配ってくれる美容室なら
、髪のことも安心して任せられる」

そんな風に思ってもらえる美容室を目指しましょう。

今日から始めてほしいこと

  1. お客さんの目線でトイレ・洗面所をチェックする
  2. 毎日の基本清掃を習慣化する
  3. スタッフ全員で清潔管理に取り組む
  4. 少しずつレベルアップを図る

美容室の真の実力は、
見えないところにこそ現れます。
お客さんに愛され、信頼される美容室作りは、
トイレの清掃から始まるのかもしれませんね。


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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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