通信費・インターネット代を安くする見直しポイント

通信費・インターネット代を安くする見直しポイント

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通信費、こんなに払う必要ありますか?

美容室を経営している松本さん(仮名)から、こんな相談を受けました。

「先生、毎月の通信費が6万円もかかってるんです。
店舗のネット回線が2万円、電話が1万円、私とスタッフのスマホが3万円…
でもお客様の予約や連絡で必要だし、削るわけにもいかないし…
何か良い方法はないでしょうか?」

現代の美容室経営には、通信環境は欠かせません。
でも実は、必要な機能を保ちながら通信費を大幅に削減する方法があります。

松本さんのお店では、通信環境をさらに充実させながら
月の通信費を2.5万円まで削減しました。
年間42万円の経費削減です!

今日は、その具体的な方法をお教えします。

美容室の通信費が高くなる5つの原因

原因1:大手キャリアへの過度な依存

問題点

  • 大手3社(ドコモ・au・ソフトバンク)の高額プラン
  • 使わない機能への課金
  • 家族割などの複雑な割引に惑わされる

実際の料金比較

【大手キャリア】
基本料金:8,000円/月
データ通信:6,000円/月
通話定額:2,000円/月
合計:16,000円/月×3台=48,000円

【格安SIM】
基本料金:1,500円/月
データ通信:2,000円/月
通話定額:1,000円/月
合計:4,500円/月×3台=13,500円

年間削減効果:414,000円

原因2:過大なデータ容量契約

美容室での実際の使用量

【契約容量】無制限プラン(月30GB)
【実際の使用量】
店舗内:Wi-Fi使用がメイン
外出時:月5GB程度

→ 25GBが無駄に

適正容量での契約
月10GBプランで十分
月額削減:3,000-4,000円

原因3:重複した回線契約

よくある重複パターン

1. 固定回線 + モバイルWi-Fi
2. 店舗用固定電話 + IP電話
3. 個人用 + 仕事用の複数回線
4. 異なる業者の類似サービス

原因4:古い契約の放置

見直していない契約例

  • 10年前の高額な固定回線契約
  • 使わなくなったオプションサービス
  • 旧プランのまま更新している携帯契約
  • 忘れられた追加サービス

原因5:営業に乗せられた不要サービス

不要サービスの例

  • 使わないセキュリティソフト
  • 必要のないクラウドストレージ
  • 過剰なサポートサービス
  • 高額な端末保証

今すぐできる!通信費削減テクニック

テクニック1:格安SIMへの切り替え

格安SIM選択のポイント

美容室におすすめの格安SIM

【楽天モバイル】
月額:3,278円(無制限)
特徴:楽天回線エリアなら無制限
メリット:通話アプリで通話無料

【UQモバイル】
月額:2,728円(15GB)
特徴:au回線で安定した通信
メリット:店舗での利用に適している

【ワイモバイル】
月額:2,178円(15GB)
特徴:ソフトバンク回線で高品質
メリット:家族割で更に安く

切り替え手順

  1. 現在の使用量をチェック
  2. 適正なデータ容量プランを選択
  3. MNP予約番号を取得
  4. 新規契約と同時に回線切り替え

注意点

  • 営業時間中の通信品質を事前確認
  • お客様の予約システムとの相性チェック
  • スタッフ全員分を一括で切り替え

テクニック2:光回線の見直し

光回線の最適化

現在の主要光回線比較

【フレッツ光(NTT)】
月額:5,500円 + プロバイダ料1,200円
合計:6,700円

【光コラボ(ドコモ光など)】
月額:5,200円(プロバイダ料込み)

【独自回線(NURO光など)】
月額:5,200円(高速・プロバイダ料込み)

【地域限定回線】
月額:4,200円(地域により異なる)

選択のポイント

  • 店舗での必要速度:下り30Mbps以上
  • 予約システムの安定稼働
  • Wi-Fi環境でのお客様利用
  • 月額料金とのバランス

工事・切り替えの注意点

  • 営業に支障がない時間での工事
  • 一時的な通信断絶への対応
  • 既存の電話番号の継続

テクニック3:IP電話の活用

固定電話からIP電話への切り替え

コスト比較

【従来の固定電話】
基本料金:1,760円/月
通話料:22円/30秒

【IP電話(050番号)】
基本料金:330円/月
通話料:8.8円/30秒

【IP電話(03番号継続)】
基本料金:1,430円/月
通話料:8.8円/30秒

月額削減効果:330-1,430円
通話料削減効果:約60%

美容室でのIP電話活用法

  • 予約受付専用番号として活用
  • スタッフ間の内線電話として利用
  • お客様への連絡用として使用

テクニック4:Wi-Fi環境の最適化

店舗Wi-Fiの効率化

Wi-Fi活用による削減効果

スタッフのデータ使用量削減:
月20GB → 月5GB
削減額:2,000円/人×3人=6,000円/月

お客様満足度向上:
無料Wi-Fi提供でサービス向上
集客効果も期待できる

最適なWi-Fi設定

  • ゲスト用とスタッフ用の分離
  • 適切なセキュリティ設定
  • 速度制限の設定

中級編:契約の統合と最適化

契約統合による割引活用

セット割引の活用

光回線+携帯のセット例

【ドコモ】
ドコモ光 + ドコモ携帯
セット割引:1,100円/月×回線数

【au】
auひかり + au携帯
セット割引:1,100円/月×回線数

【ソフトバンク】
ソフトバンク光 + ソフトバンク携帯
セット割引:1,100円/月×回線数

統合のメリット

  • 請求書の一本化
  • 割引による月額削減
  • サポート窓口の統一
  • 契約管理の簡素化

法人契約の活用

法人契約のメリット

個人契約vs法人契約

【個人契約】
基本料金:高め
割引:限定的
サポート:一般向け
支払い:個人名義

【法人契約】
基本料金:割引あり
割引:法人専用プラン
サポート:法人専用窓口
支払い:法人名義(経費処理)

法人契約の注意点

  • 最低利用期間の確認
  • 解約条件の把握
  • 契約者変更の手続き

上級編:最新技術とサービスの活用

クラウドPBXの導入

従来の電話システムvs クラウドPBX

従来の電話システム

初期費用:50-100万円
月額費用:2-3万円
機能:基本的な転送・保留のみ
拡張性:限定的

クラウドPBX

初期費用:5-10万円
月額費用:5,000-10,000円
機能:高度な通話管理・録音・分析
拡張性:柔軟なスケール変更

美容室でのクラウドPBX活用例

  • スマホが店舗の内線になる
  • 外出中でも店舗番号で着信
  • 通話録音で接客改善
  • 予約受付の自動化

5G・光回線の使い分け

用途別の最適回線選択

店舗固定用途

光回線(有線):
・予約システム
・POSレジ
・監視カメラ
・バックアップ

モバイル用途

5G/4G(無線):
・スタッフの外出時連絡
・出張サービス時の決済
・SNS更新
・緊急時のバックアップ回線

実際の成功事例

Nサロンの通信費改革

改革前の状況

1. 光回線(フレッツ光):6,700円/月
2. 固定電話:1,760円/月
3. スタッフ携帯×3台:16,000円×3=48,000円/月
4. モバイルWi-Fi:4,400円/月
5. セキュリティソフト:1,500円/月

合計:62,360円/月
年額:748,320円

実施した改革

  1. 格安SIMへの一括切り替え
    スタッフ3台を楽天モバイルに変更
    48,000円 → 9,834円(3,278円×3台)
  2. 光回線の見直し
    フレッツ光 → ドコモ光
    6,700円 → 5,200円
  3. IP電話への切り替え
    固定電話 → IP電話(番号継続)
    1,760円 → 1,430円
  4. 不要サービスの解約
    モバイルWi-Fi・セキュリティソフト解約
    5,900円 → 0円

改革後の結果

1. 光回線(ドコモ光):5,200円/月
2. IP電話:1,430円/月
3. スタッフ携帯×3台:9,834円/月

合計:16,464円/月
年額:197,568円

年間削減効果:550,752円
削減率:73.6%

オーナーのコメント
「最初は『安いと品質が心配』でしたが、
実際は以前より快適になりました。
浮いたお金で新しい予約システムも導入でき、
お客様にも喜ばれています!」

Oサロンの事例

基本情報

  • 規模:2席の小型サロン
  • 立地:住宅街
  • オーナー1人+パートスタッフ1人

重点対策

  • 個人契約から法人契約への変更
  • 使用実態に合わせたプラン最適化
  • クラウドサービスの活用

成果

  • 月額削減:28,000円
  • 年間削減:336,000円
  • 通信品質:向上

業務効率向上につながる通信費削減

予約システムとの連携

効率的な予約管理システム

従来の予約管理

  • 電話受付のみ
  • 手書きの予約台帳
  • 確認電話の手間

デジタル予約システム

  • オンライン予約24時間受付
  • 自動確認メール・SMS
  • キャンセル待ち自動管理

システム導入による効果

電話対応時間削減:1日2時間
人件費削減効果:月60,000円相当
お客様満足度向上:予約の利便性アップ

SNS・デジタルマーケティング

通信費削減とマーケティング強化

高速・安定回線活用法

  • Instagram・TikTokでの作品投稿
  • ライブ配信での技術紹介
  • お客様とのリアルタイム交流
  • オンラインでの技術研修参加

マーケティング効果

SNS投稿による新規集客:月5-10人
客単価アップ:技術力のアピール効果
スタッフスキル向上:オンライン研修参加

今すぐ始められる通信費削減アクション

今週やること

月曜日

  • [ ] 現在の通信費を全て書き出す
  • [ ] 各回線の月額料金と使用量を確認

火曜日

  • [ ] スマホの実際のデータ使用量をチェック
  • [ ] 不要なオプションサービスを洗い出し

水曜日

  • [ ] 格安SIMの料金プランを調査
  • [ ] 光回線の見直し候補をリストアップ

木曜日

  • [ ] 複数の通信会社に見積もり依頼
  • [ ] セット割引の適用可能性を確認

金曜日

  • [ ] 1週間の調査結果をまとめ
  • [ ] 削減計画を立案

1ヶ月後の目標設定

短期目標(1ヶ月)

  • 不要オプションの解約完了
  • 格安SIMへの切り替え実行
  • 30%以上の通信費削減達成

中期目標(3ヶ月)

  • 光回線の最適化完了
  • IP電話システムの導入
  • 50%以上の通信費削減達成

長期目標(6ヶ月)

  • 通信環境の完全最適化
  • 年間40万円以上の削減実現
  • 業務効率化システムの構築完了

削減時の注意点とリスク対策

通信品質の確保

品質低下を防ぐポイント

1. 営業時間中の通信テスト実施
2. 予約システムとの互換性確認
3. 段階的な切り替えによるリスク軽減
4. バックアップ回線の準備

お客様への影響最小化

切り替え時の配慮事項

  • 電話番号変更時の事前告知
  • Wi-Fiパスワード変更の案内
  • 一時的な通信不良への対応準備
  • 緊急連絡手段の確保

契約変更のタイミング

最適な切り替え時期

  • 契約更新月での変更
  • 閑散期での工事実施
  • 大型連休中の設定変更
  • 新サービス開始のタイミング

よくある質問と解決法

Q: 「格安SIMで通信品質は大丈夫ですか?」

A: 現在の格安SIMは大手キャリアの回線を使用しており、
美容室での使用には十分な品質です。
事前に無料お試しで確認することも可能です。

Q: 「電話番号が変わるとお客様に迷惑をかけませんか?」

A: 多くの場合、番号ポータビリティで同じ番号を継続できます。
IP電話でも03や06などの地域番号を取得可能です。

Q: 「設定や手続きが複雑そう…」

A: 多くの通信会社が切り替え手続きを無料サポートしてくれます。
また、段階的に変更することで負担を軽減できます。

Q: 「一時的に通信が使えなくなりませんか?」

A: 適切な手順で行えば、
通信断絶は最小限(数時間程度)に抑えられます。
事前にお客様への案内と代替手段を準備しておけば安心です。

まとめ:通信費最適化で経営効率アップ

通信費の削減は、サービス品質を向上させながら
確実に経費を下げられる効果的な方法です。

通信費削減の5つのメリット

  1. 即座に固定費削減:契約変更と同時に効果発現
  2. 継続的効果:一度最適化すれば毎月の効果が続く
  3. 業務効率向上:最新システムによる生産性アップ
  4. 競争力強化:デジタル化による差別化
  5. 投資原資確保:浮いた資金で更なる改善投資

成功する通信費削減の3つのポイント

  1. 現状の詳細把握:全契約と使用実態の正確な分析
  2. 段階的な最適化:リスクを抑えた計画的な変更
  3. 継続的な見直し:年1回の料金プラン再検討

年間40万円削減の活用例

削減効果を投資に回すと:
・新しい美容機器の導入
・デジタル予約システムの充実
・スタッフのIT研修費用
・店舗のWi-Fi環境強化
・非常時の運転資金確保

現代の美容室経営では、
通信環境は単なるコストではなく、競争力の源泉です。
適正な通信費で最大の効果を得ることが、
持続可能な経営の基盤となります。

今日からできること

  1. 現在の通信費総額を正確に把握する
  2. 実際の使用量と契約容量を比較する
  3. 格安SIMや光コラボの料金を調査する

賢い通信費削減で、
経営効率と競争力を同時にアップさせましょう。
まずは今日から、通信費の見直しを始めてみませんか?

6ヶ月後、きっとあなたも
「通信費を見直して本当に良かった!」と実感しているはずです。

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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