美容室の電気代を半分にする節約テクニック

美容室の電気代を半分にする節約テクニック

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電気代、こんなに高くて大丈夫?

美容室を経営している山田さん(仮名)から、
こんな相談を受けました。

「先生、最近電気代がヤバいんです…
月に8万円も来るんですよ!
売上は順調なのに、電気代でかなり利益が削られて…
何とかならないでしょうか?」

実は、美容室の電気代は工夫次第で大幅に削減できます。
山田さんのお店では、簡単な改善を行っただけで、
3ヶ月後には電気代が月4万円まで下がりました。

今日は、その具体的な方法をお教えします!

なぜ美容室の電気代は高いのか?

美容室の電気代が高い3つの理由

1. ドライヤーなどの高出力機器

  • ドライヤー:1台で約1,200W
  • アイロン:約100〜200W
  • パーマ機:約1,000W
  • これらが同時に動くと、かなりの電力消費

2. 長時間の照明

  • 営業時間10時間以上点けっぱなし
  • 明るさが重要なので、高出力の照明が必要
  • 店内だけでなく、看板照明も一日中

3. 空調設備の稼働

  • 夏は冷房、冬は暖房が必須
  • お客様の快適性のため、温度管理は欠かせない
  • 髪を濡らすので、湿度管理も重要

あなたのお店の電気代、適正ですか?

美容室の電気代目安(月額)

  • 小規模(1〜2席):2〜4万円
  • 中規模(3〜5席):4〜7万円
  • 大規模(6席以上):7〜12万円

もしこれより大幅に高い場合は、改善の余地が大いにあります!

即効性抜群!今すぐできる節約テクニック

テクニック1:ドライヤーの使い方を変える

現状の問題

  • お客様一人に対してドライヤーを長時間使用
  • 複数のドライヤーを同時使用
  • 不要な時も電源を入れたまま

改善方法

【使用時間短縮術】
1. タオルドライを徹底する(髪の水分を80%除去)
2. 毛束を細かく分けて効率的に乾かす
3. 冷風を活用してスタイリングを固定

【同時使用を避ける】
1. 施術スケジュールを調整
2. ドライヤー使用時間をずらす
3. 1台ずつ順番に使用する工夫

節約効果 月額電気代:約5,000円〜8,000円削減

テクニック2:照明を見直す

LED照明への交換

交換前後の比較

蛍光灯40W × 10本 = 400W
    ↓
LED18W × 10本 = 180W
約55%の電力削減!

LED導入のメリット

  • 電気代が半分以下になる
  • 寿命が10倍長い(交換コスト削減)
  • 発熱が少ない(冷房効率アップ)
  • 明るさも十分確保

投資回収期間
LED照明の初期投資:約10万円
月額削減額:約8,000円
→約1年で回収完了!

テクニック3:待機電力をカットする

意外と知らない待機電力の正体

美容室でよく忘れがちな待機電力

  • パーマ機:使っていない時も電源ON
  • 卓上ライト:お客様が帰った後もつけっぱなし
  • 音響機器:常時スタンバイ状態
  • 電気ポット:保温し続ける

改善方法

【電源管理ルールを作る】
1. 使用後は必ず電源OFF
2. コンセントから抜く習慣をつける
3. タイマー付きコンセントを活用
4. スタッフ全員でルール共有

節約効果 月額電気代:約3,000円〜5,000円削減

中級編:設備改善で大幅削減

エアコンの効率化作戦

フィルター清掃の威力

清掃前:月額電気代15,000円
    ↓(月1回清掃)
清掃後:月額電気代12,000円
3,000円の削減効果!

温度設定の最適化

  • 夏:28度設定(お客様には扇風機で体感温度調整)
  • 冬:20度設定(ひざ掛けなどでおもてなし)
  • 1度の調整で約10%の電力削減

サーキュレーター活用法

  • エアコンの風を効率的に循環
  • 体感温度を2〜3度改善
  • 電気代は扇風機程度(月300円程度)

断熱対策で根本解決

簡単にできる断熱改善

窓の断熱

  • 断熱フィルムを貼る(1万円程度)
  • 厚手のカーテンに変更
  • 夏場の直射日光をカット

ドアの隙間対策

  • ドア下の隙間テープ
  • 自動ドアの調整
  • エアカーテンの設置

節約効果 月額電気代:約4,000円〜6,000円削減

上級編:契約・設備の根本見直し

電力会社の切り替え

新電力会社への切り替えメリット

従来の電力会社

  • 基本料金:高め
  • 従量料金:一律
  • 特典:なし

新電力会社(美容室向けプラン)

  • 基本料金:安い
  • 従量料金:使用量に応じて割引
  • 特典:ガスとセット割引など

実際の削減例

切り替え前:月額75,000円
切り替え後:月額63,000円
年間144,000円の削減!

デマンド監視システムの導入

デマンド監視とは?
30分間の平均使用電力を監視し、
上限を超えそうになったら警告するシステム

導入効果

  • 基本料金の大幅削減
  • 電力使用の意識向上
  • ピーク時の電力制御

導入コストと効果

  • 初期費用:20〜30万円
  • 月額削減:1〜2万円
  • 約1年半で回収

実際の成功事例

Dサロンの電気代改革

改革前の状況

  • 月額電気代:82,000円
  • 5席の中規模サロン
  • 築10年の店舗

実施した対策

  1. LED照明への全面交換
  2. エアコンフィルター月1回清掃
  3. 待機電力カット徹底
  4. 新電力会社への切り替え
  5. ドライヤー使用時間短縮

改革後の結果

  • 月額電気代:41,000円(50%削減!)
  • 年間削減額:492,000円
  • 投資回収期間:約8ヶ月

オーナーのコメント
「最初は半信半疑でしたが、こんなに削減できるなんて…
年間50万円近く浮いたお金で、新しい機器も購入できました!」

スタッフと一緒に取り組む節約習慣

みんなで取り組む節約ルール

朝の開店時

  • [ ] 必要な照明だけ点灯
  • [ ] エアコンの設定温度確認
  • [ ] 前日の電源OFF確認

施術中

  • [ ] 使わない機器の電源OFF
  • [ ] ドライヤーは使用直前にON
  • [ ] 照明は必要な場所だけ

閉店時

  • [ ] 全ての電源OFF確認
  • [ ] コンセント抜き確認
  • [ ] エアコンタイマー設定

スタッフのモチベーションアップ作戦

節約成果の見える化

  • 月ごとの電気代をグラフ化
  • 削減金額を掲示
  • 目標達成時の小さなご褒美

節約アイデアコンテスト

  • スタッフから節約アイデア募集
  • 良いアイデアには感謝の気持ちを
  • 実際に効果があった場合は表彰

今すぐ始められる節約アクションプラン

今週やること

月曜日

  • [ ] 現在の電気代を確認(3ヶ月分)
  • [ ] 主要機器の消費電力をチェック

火曜日

  • [ ] LED照明の見積もりを取る
  • [ ] エアコンフィルターを清掃

水曜日

  • [ ] 待機電力カットのルール作成
  • [ ] スタッフと節約方針を共有

木曜日

  • [ ] ドライヤー使用時間短縮を実践
  • [ ] 新電力会社の資料請求

金曜日

  • [ ] 1週間の成果をチェック
  • [ ] 来週の改善点を検討

1ヶ月後の目標設定

短期目標(1ヶ月)

  • 電気代20%削減
  • スタッフ全員の意識改革
  • 基本的な節約習慣の定着

中期目標(3ヶ月)

  • 電気代40%削減
  • LED照明導入完了
  • 新電力会社切り替え完了

長期目標(6ヶ月)

  • 電気代50%削減達成
  • 年間節約額30万円以上
  • 他の経費削減にも応用

よくある質問と解決法

Q: 「LED照明に変えると暗くならない?」

A: 現在のLED照明は十分明るく、色味も自然です。
むしろ発熱が少ないので、お客様も快適に過ごせます。

Q: 「節約しすぎてサービス品質が下がらない?」

A: お客様の快適性を損なわない範囲での節約なので大丈夫です。
むしろ効率的な運営で、より良いサービスが提供できます。

Q: 「初期投資が心配…」

A: 多くの改善は無料〜数万円で可能です。
LED照明などの投資も1年程度で回収できるので、
長期的には必ずプラスになります。

Q: 「スタッフが面倒がって続かないのでは?」

A: 最初は習慣化するまで声かけが必要ですが、
効果が見えてくると自然に続けてくれるようになります。

まとめ:電気代削減は利益率改善の近道

美容室の電気代削減は、
売上を上げなくても利益を増やせる確実な方法です。

電気代削減の5つのメリット

  1. 即座に利益改善:削減した分がそのまま利益に
  2. 継続的効果:一度改善すれば毎月効果が続く
  3. 環境に優しい:CO2削減にも貢献
  4. スタッフの意識向上:コスト意識が身につく
  5. お客様にもメリット:快適な環境維持

段階的な取り組みがポイント

【第1段階】無料でできる節約(今すぐ)
使用方法の改善、待機電力カット

【第2段階】小額投資の節約(1ヶ月後)
LED照明、断熱対策

【第3段階】本格的な改善(3ヶ月後)
電力会社切り替え、システム導入

今日からできること

  1. 現在の電気代をチェックする
  2. 待機電力をカットする習慣を始める
  3. スタッフと節約目標を共有する

電気代の削減は「塵も積もれば山となる」です。
小さな改善の積み重ねが、大きな成果につながります。

年間50万円の電気代削減ができれば、
新しい機器を購入したり、
スタッフの待遇改善に使ったり、選択肢が大きく広がります。

まずは今日から、電源を切る習慣から始めてみませんか?
半年後、きっとあなたも
「電気代を見直して本当に良かった!」と思っているはずです。

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 代表取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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