紹介してもらいやすいお客さんの見つけ方と声かけ方法
なぜお客さまによって紹介してくれる確率が違うのか?
「同じように接客してるのに、紹介してくれる人とそうでない人がいる…」
「どのお客さまに紹介をお願いすればいいか分からない…」
実は、お客さまには
「紹介してくれやすい人」と「そうでない人」が
はっきり分かれているんです。
紹介してくれやすいお客さまの特徴:
【性格・人柄】
・面倒見が良い人(世話好き・親切)
・社交的で友達が多い人
・新しいものを人に教えたがる人
・感動を共有したがる人
【ライフスタイル】
・仕事で人と接する機会が多い人
・ママ友とのつながりが多い人
・趣味のサークルに参加している人
・SNSを積極的に使っている人
【美容室への関わり方】
・毎回満足して帰る人
・美容師との会話を楽しむ人
・定期的に通ってくれる人
・髪型を褒められることが多い人
紹介率の驚くべき差:
【紹介してくれやすいお客さま】
紹介率:35-50%(10人中3-5人が紹介)
平均紹介人数:年間2.3人
紹介のタイミング:施術後1週間以内
紹介成功率:85%(来店に結びつく)
【紹介しにくいお客さま】
紹介率:5-8%(10人中0-1人が紹介)
平均紹介人数:年間0.2人
紹介のタイミング:なかなかしない
紹介成功率:45%(話だけで終わる)
→紹介しやすい人は7倍も紹介してくれる!
【実例】紹介しやすいお客さまを見つけて月20件の紹介を獲得した美容室
美容室J店の「お客さま選別」成功事例:
改善前の状況:
- 全てのお客さまに同じように紹介依頼
- 月間紹介件数:平均3件
- 紹介依頼の成功率:12%
- スタッフの疲労感:高い
改善後の成果(4ヶ月後):
【紹介件数の劇的向上】
月間紹介件数:3件 → 20件(667%増加)
紹介依頼成功率:12% → 42%(250%向上)
1人あたり平均紹介数:0.15人 → 0.8人(433%向上)
紹介からの売上:月18万円 → 月95万円(428%増加)
【効率性の大幅改善】
無駄な紹介依頼:80% → 20%(75%削減)
スタッフのストレス:大幅軽減
お客さまとの関係:より良好に
紹介依頼への抵抗感:ほぼ解消
【お客さま分析の成果】
紹介しやすい客の特定:150名中45名を特定
特定客への集中アプローチ:効率3倍向上
お客さま満足度:4.2/5 → 4.7/5(向上)
リピート率:68% → 82%(向上)
どうやって見つけたのか:
- お客さま観察チェックリスト作成(性格・行動パターン分析)
- 過去の紹介実績データ分析(誰が紹介してくれたか)
- 会話内容からの判断基準(友人関係・社交性・価値観)
- SNS・ライフスタイル情報収集(アクティブ度・影響力)
- 段階的アプローチの実施(確実性の高い人から順番に)
紹介しやすいお客さまの見分け方
【性格・人柄で見分けるポイント】
施術中の会話で分かる紹介向きな性格:
【世話好き・面倒見が良いタイプ】
「友達が○○で困ってて、私がアドバイスしたの」
「同僚の相談によく乗ってるんです」
「家族のことはいつも私が仕切ってます」
「みんなのまとめ役をやることが多くて」
【社交的・友達が多いタイプ】
「この前友達10人でランチしたんです」
「ママ友とよく集まるんですよ」
「職場の人とプライベートでも遊びます」
「SNSで友達とよくやり取りしてます」
【新しいもの好き・情報発信好きタイプ】
「最近見つけた良いお店があって」
「これ使ってみて良かったから、みんなに教えたの」
「新しいカフェとか、すぐ友達に教えちゃいます」
「InstagramとかLINEでよく情報シェアします」
【感動を共有したいタイプ】
「すごく良い映画だったから、友達にも勧めました」
「この前の旅行、みんなに写真見せまくってます」
「良いものは独り占めしたくないんです」
「嬉しいことがあると、すぐ誰かに話したくなります」
避けた方が良い性格・特徴:
【内向的・プライベート重視タイプ】
「友達はそんなに多くないです」
「家にいるのが一番好きです」
「あまり人と群れるのは苦手で」
「プライベートな話はあまり...」
【批判的・否定的な思考のタイプ】
「でも、友達は満足しないかも」
「みんな忙しいから迷惑かな」
「うちの周りの人は美容室にこだわらないし」
「失敗したら私の責任になっちゃう」
【完璧主義・慎重すぎるタイプ】
「100%確実じゃないと不安です」
「もし何かあったらどうしましょう」
「責任が重すぎて怖いです」
「みんなの好みが違うから難しいです」
【ライフスタイル・環境で見分けるポイント】
紹介しやすいライフスタイルの特徴:
【職業・仕事環境】
・接客業(美容師・販売・カフェ等)
・教師・保育士(人と接する仕事)
・営業・企画(コミュニケーション重視)
・医療・福祉(人の世話をする仕事)
・経営者・管理職(リーダーシップがある)
【家族・プライベート環境】
・子育て中のママ(ママ友ネットワーク)
・共働き夫婦(職場の人間関係が豊富)
・実家暮らし(家族・親戚とのつながり)
・地域活動参加(自治会・PTAなど)
・趣味サークル参加(共通の友人多数)
【SNS・デジタル活用度】
・Instagram・FacebookなどSNS活用
・LINE・LINEグループを頻繁に使用
・口コミサイト・レビューをよく投稿
・写真をよく撮る・シェアする習慣
会話から分かるライフスタイルチェック:
【友人関係の豊富さ】
「今度、友達と○○に行くんです」
「ママ友とランチ会があって」
「職場の先輩たちと飲み会です」
「高校時代の友達とまだ付き合いがあって」
【社交性・アクティブ度】
「週末はいつも予定があって忙しいです」
「色んなイベントに参加するのが好きで」
「新しい人との出会いが楽しいです」
「みんなでワイワイするのが好きです」
【情報収集・発信習慣】
「ネットでお店を調べるのが好きです」
「Instagram見てて気になったんです」
「友達から教えてもらったお店があって」
「口コミとか参考にします」
お客さまタイプ別・効果的な声かけ方法
【世話好きタイプへの声かけ】
世話好きな人の心に響く声かけ方法:
【お困りの人を助けるアプローチ】
「○○さんって、いつもお友達の相談に乗ってらっしゃいますよね」
「同じような髪の悩みで困ってる方、周りにいませんか?」
「○○さんの優しさで、きっと喜んでもらえると思うんです」
「お役に立てる方がいらしたら、ぜひお力になりたいです」
【頼られる存在として持ち上げる】
「○○さんのアドバイスって、きっと説得力がありますよね」
「○○さんが勧めてくれるなら安心って思ってもらえそう」
「信頼されてる○○さんだからこそ、お友達も聞いてくれるはず」
「みんなから頼りにされてる○○さんにお願いしたいんです」
【具体的な困りごとを提示】
「くせ毛で毎朝大変そうな方、いませんか?」
「白髪染めで失敗して困ってる方、周りに?」
「結婚式前で髪型に悩んでる方はいらっしゃいませんか?」
「子育てで美容室に行けてない方、お知り合いに?」
世話好きタイプへの効果的なタイミング:
【施術中の自然な流れ】
お客さまが友達の話をした時
「○○さんって本当に友達思いですね」
→「そういえば、同じような悩みの方いませんか?」
【仕上がり確認時】
「今日も素敵になりましたね」
「○○さんのお友達も、きっと同じように美しくなりたいはず」
→「お困りの方がいたら、ぜひご相談ください」
【お会計・お見送り時】
「いつもありがとうございます」
「○○さんのような優しい方のお友達にもお会いしたいです」
→「何かお手伝いできることがあれば」
【社交的タイプへの声かけ】
社交的な人への効果的なアプローチ:
【仲間意識を刺激するアプローチ】
「○○さんのお友達って、きっとおしゃれな方が多いでしょうね」
「同じような年代の方で、髪のことで悩んでる方いませんか?」
「○○さんのお友達なら、きっと素敵になりますよ」
「みんなで同じ美容師さんっていうのも素敵ですよね」
【グループの中心として持ち上げる】
「○○さんって、グループの中心的存在ですよね」
「きっとみんな○○さんの意見を参考にしてるはず」
「○○さんが勧めるお店なら、みんな安心ですね」
「○○さんから教えてもらえるなんて、お友達は幸せです」
【楽しさ・共有感を演出】
「お友達と一緒に美容室の話で盛り上がりそう」
「みんなでビフォーアフターを見せ合うのも楽しそう」
「同じ美容師さんだと、話も合いますよね」
「お友達同士で美容室トークも弾みそうです」
社交的タイプに響く特別感の演出:
【限定感・特別感の提供】
「○○さんのお友達限定で、特別なサービスがあるんです」
「お友達紹介の特典、今月は特に充実してまして」
「○○さんだからこそ、特別にご案内したいんです」
「普通はご案内してないんですが、○○さんなので」
【先取り情報の共有】
「実は新しいメニューを始める予定で」
「○○さんのお友達には、先行でご案内したくて」
「まだ公開してない技術があるんです」
「○○さんのグループには特別にお教えしますね」
【情報発信好きタイプへの声かけ】
情報発信好きな人への戦略的アプローチ:
【情報価値を強調するアプローチ】
「○○さんって、いつも良い情報をお持ちですよね」
「きっとお友達も○○さんの情報を楽しみにしてるはず」
「新しい美容室情報って、みんな知りたがりますよね」
「○○さんが教えてくれる情報って、いつも的確ですもんね」
【発見・共有の喜びを刺激】
「○○さんが見つけた素敵な美容室として」
「お友達に『良いところ知ってる』って言えますね」
「○○さんの美容室センスを、ぜひシェアしてください」
「みんなが知らない良いお店って、教えたくなりますよね」
【SNS・口コミでの拡散を期待】
「InstagramやLINEで紹介していただけたら嬉しいです」
「ビフォーアフターの写真、シェアしていただけますか?」
「○○さんの投稿、いつも参考にしてる方多そうですね」
「口コミでの評価も、とても大切にしてるんです」
紹介依頼を断られにくい話法とタイミング
【断られにくい依頼の組み立て方】
相手のメリットを先に伝える話法:
【Step 1:相手を褒める・認める】
「○○さんって、本当にお友達思いですよね」
「いつも周りの方を大切にされてて素敵です」
「○○さんのようなセンスの良い方の周りには...」
【Step 2:友達のメリットを強調】
「同じような悩みの方がいらしたら」
「きっとお喜びいただけると思うんです」
「○○さんと同じように美しくなってもらいたくて」
【Step 3:気軽さ・安心感を伝える】
「もしいらっしゃれば、で大丈夫です」
「無理にとは言いませんが」
「気が向いた時で全然構いませんので」
【Step 4:具体的なメリット提示】
「お友達にも特典をご用意してまして」
「○○さんにも感謝の気持ちを込めて」
「どちらにもお得になるようになってます」
プレッシャーを与えない表現方法:
【OK例:軽やかな表現】
「もしよろしければ」
「お時間のある時にでも」
「気が向いたら」
「無理のない範囲で」
【NG例:重い表現】
「ぜひお願いします」
「必ずご紹介ください」
「今度絶対連れてきて」
「約束してください」
【OK例:選択肢を与える表現】
「いらっしゃれば」
「もしお困りの方がいたら」
「タイミングが合えば」
「ご都合が良ければ」
【NG例:決めつける表現】
「必ずいるはず」
「きっと困ってる人がいる」
「絶対紹介したくなる」
「みんな来たがる」
【最適なタイミングの見極め方】
ベストタイミング1:満足度が最高潮の瞬間:
【仕上がり確認時】
お客さま:「わぁ、すごくきれい!」
美容師:「○○さん、本当に素敵になりましたね」
→「お友達もきっとびっくりされますよ」
→「同じような変身をしたい方、いらっしゃいませんか?」
【施術中の感動体験】
お客さま:「髪質が変わった感じがします」
美容師:「○○さんの髪に合う方法が見つかって良かったです」
→「同じような髪質で悩んでる方、周りにいませんか?」
【技術への賞賛をもらった時】
お客さま:「さすがプロですね!」
美容師:「ありがとうございます、嬉しいです」
→「お困りのお友達がいらしたら、お力になりたいです」
ベストタイミング2:リラックスした会話の中:
【施術中の自然な流れ】
お客さま:「友達と○○に行く予定なんです」
美容師:「いいですね、お友達とのお出かけ」
→「髪型、きっと褒められますよ」
→「お友達で髪のことで悩んでる方いませんか?」
【プライベートな話をしてくれた時】
お客さま:「ママ友とランチしたんです」
美容師:「楽しそうですね、どんなお話を?」
→「ママさんって、髪のケアが大変ですよね」
→「同じような方がいらしたら、ご相談ください」
避けるべきタイミング:
【お客さまが急いでいる時】
「今日は時間がなくて」
「次の予定があるので」
→この時の紹介依頼は逆効果
【不満や愚痴を言っている時】
「最近疲れてて」
「色々大変で」
→相手の気持ちに寄り添うことを優先
【初回来店時】
まだ信頼関係ができていない
満足度も不明な状態
→2回目以降が適切
断られた時の対処法と関係修復
【断られた時の適切な反応】
断られても関係を悪くしない対応:
【即座の理解・共感】
お客さま:「ちょっと難しいかも...」
美容師:「そうですよね、全然大丈夫です」
「お忙しいでしょうし、無理は言えませんよね」
「○○さんのペースで全然構いませんので」
【プレッシャーを完全に取り除く】
「本当に気が向いた時で大丈夫ですからね」
「お友達のことを考えてくださっただけで嬉しいです」
「無理にお願いするつもりは全くありませんので」
「○○さんに負担をかけるつもりはありません」
【話題を自然に変える】
「それより、今日の髪型どうですか?」
「お手入れ方法、ご説明しますね」
「次回はどんなスタイルにしましょうか?」
「何か他にご質問はありませんか?」
断られた理由別の対応方法:
【理由:友達に迷惑をかけたくない】
「もちろんです、お友達が第一ですもんね」
「迷惑になるようなことは絶対したくありません」
「○○さんのお気持ちがよく分かります」
→「もし何かお困りのことがあれば、いつでもご相談を」
【理由:責任を負いたくない】
「そうですよね、責任重いですもんね」
「全然プレッシャーに感じないでください」
「私たちがしっかり対応しますので安心してください」
→「○○さんには何も責任はありませんから」
【理由:タイミングが合わない】
「タイミングって大切ですもんね」
「無理に急ぐ必要は全くありません」
「いつか機会があれば、で十分です」
→「○○さんのペースで大丈夫ですので」
【関係修復と今後の接客】
断られた後の接客で気をつけること:
【絶対にやってはいけないこと】
・再度しつこく紹介をお願いする
・不機嫌な態度を見せる
・サービスの質を下げる
・「なぜダメなのか」を問い詰める
【やるべきこと】
・いつも通りの丁寧な接客を続ける
・お客さまとの関係をより大切にする
・満足度をさらに高める努力をする
・自然な会話を心がける
【長期的な関係構築】
・お客さまの満足度を最優先にする
・信頼関係をより深く築く
・時間をかけて気持ちが変わるのを待つ
・無理強いしない姿勢を示し続ける
時間が経ってからの再アプローチ:
【3ヶ月後の自然な再アプローチ】
「○○さん、いつもありがとうございます」
「最近、同世代の方のご相談が増えてまして」
「もし何かお役に立てることがあれば」
→前回の件は一切触れず、新しい話として
【半年後の軽やかな提案】
「○○さんの髪、いつ見ても素敵ですね」
「お友達から『どこの美容室?』って聞かれませんか?」
「そういう時は遠慮なく教えてくださいね」
→断られた過去は水に流して
【1年後のフレッシュな関係】
時間が経って関係性も変化
お客さまの状況も変わっている可能性
全く新しい気持ちで自然に声をかける
今すぐできる紹介しやすいお客さま発見アクション
Week 1:お客さま分析・リスト作成
- [ ] 既存客の性格・ライフスタイルを観察・記録開始
- [ ] 過去に紹介してくれたお客さまの特徴分析
- [ ] 「紹介しやすそうな客」「そうでない客」の仮リスト作成
- [ ] スタッフ全員で情報共有・判断基準の統一
Week 2:声かけ方法・話法の練習
- [ ] お客さまタイプ別の声かけ方法を練習
- [ ] 断られにくい話法・表現方法の習得
- [ ] 適切なタイミング・避けるべきタイミングの確認
- [ ] スタッフ間でロールプレイング実施
Week 3:選別アプローチ・実践開始
- [ ] 紹介しやすそうなお客さまに絞って声かけ開始
- [ ] お客さまの反応・結果を詳細に記録
- [ ] 成功パターン・失敗パターンの分析
- [ ] アプローチ方法の微調整・改善
Week 4:効果測定・継続改善
- [ ] 1ヶ月間の成果測定(紹介件数・成功率)
- [ ] お客さま分析の精度向上・リスト更新
- [ ] 効果的だった声かけ方法の標準化
- [ ] 来月の改善目標設定・継続的な精度向上
まとめ:効率的な紹介獲得で美容室経営を安定化
紹介しやすいお客さまを見つけることで、
効率的で自然な紹介獲得が可能になります。
効率的な紹介獲得の4つのポイント:
- お客さまの性格・ライフスタイルの正確な見極め(観察・分析・特徴把握)
- タイプ別の効果的な声かけ方法の習得(世話好き・社交的・情報発信好き)
- 適切なタイミングと断られにくい話法(満足度MAX・プレッシャーなし)
- 長期的な関係構築と継続的な改善(信頼関係・PDCA・精度向上)
今日から実践してほしいこと:
- 来店するお客さまの性格・特徴を意識して観察する
- 「世話好きそうだな」「社交的だな」という印象をメモする
- 満足度の高いお客さまに「お友達で困ってる方いませんか?」と聞いてみる
- 断られても関係を悪くしない対応を心がける
お客さまを見極める目を養って、
効率的で自然な紹介システムを作り、
安定した美容室経営を実現しましょう!
紹介獲得・お客さま分析で
安定経営を実現する美容室運営のコツは、
まだまだあります。
分からないことがあれば、
いつでもお気軽にご相談ください!
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