「前任者が登録したGoogleビジネスプロフィール(以下GBP)のオーナー権限、どうやって自分に移せばいいんだろう?」
こんな場面に直面したことはありませんか。業態変更、スタッフの退職、フランチャイズの店舗引き継ぎ——オーナーが変わるタイミングは思いのほか多いものです。しかし引き継ぎの手続きを後回しにしていると、Googleマップ上の情報を誰も編集できない状態が続き、誤った営業時間や古い写真がそのまま表示され続けます。
さらに今回お伝えしたいのは、オーナー変更の「操作手順」だけではありません。引き継ぎのタイミングは、ポータルサイト(ホットペッパー・食べログなど)依存から抜け出す自前集客の仕組みを一から作り直す、絶好のチャンスでもあります。「掲載料が毎年上がっているのに、来るのはクーポン目当ての一見客ばかり」——そんな状況を変えるには、GBPを軸とした3本柱の集客基盤を引き継ぎと同時に整備することが最短ルートです。
この記事では、オーナー変更の具体的なステップと、引き継ぎ後にやるべき自前集客の立ち上げ方を、実践的な順番でお伝えします。
📋 この記事でわかること
- GBPのオーナー変更(引き継ぎ)を行う具体的な手順と注意点
- 引き継ぎ後に整備すべき「自前集客3本柱」の中身と立ち上げの順番
- ポータルサイトから卒業するための6ヶ月助走期間の使い方
- 引き継ぎ時に見落としやすいリスクと、その対処法
こんな方におすすめ
- ✅ 前任者や前オーナーが登録したGBPのオーナー権限を自分に移したい方
- ✅ 引き継ぎ後にポータルサイト依存を減らし、自前集客を軸にしたい方
- ✅ ホットペッパーや食べログの掲載料が重くなっており、やめるタイミングを探している方
- ✅ GBPの管理権限が誰にあるか分からなくなっており、整理したい方
- ✅ 店舗を複数運営していて、引き継ぎのたびに集客の仕組みがリセットされてしまう方

オーナー変更の前に確認すること:現状の権限を把握する
GBPのオーナー変更で最初につまずくのが、「そもそも今誰がオーナーなのか分からない」という状態です。前任の担当者が退職していたり、個人のGoogleアカウントで登録されていたりすると、引き継ぎ依頼すら送れなくなります。
チェックポイント①:現オーナーのアカウントが有効か確認する
GBPの管理画面(business.google.com)にアクセスし、対象の店舗プロフィールにログインできるGoogleアカウントが誰のものかを確認します。オーナー権限を持つアカウントが現在も有効であれば、そのアカウントから「ユーザーを追加」でオーナー権限を付与してもらうのが最もスムーズな方法です。
✅ ポイント:退職者の個人アカウントで登録されていた場合、本人に協力を依頼するか、Googleへオーナー権限の申請手続きを取る必要があります。まず「連絡が取れるか」を確認することが先決です。
チェックポイント②:Googleアカウントへのアクセス手段が残っているか
法人アドレスや共有アカウントで登録していた場合、メールアドレス自体は残っていてもパスワードが分からないケースがあります。Googleアカウントの回復オプション(電話番号・予備メール)が使える状態かを必ず確認してください。
✅ ポイント:アカウントの回復ができない状態でオーナー変更を進めようとすると、Googleへの申請が必要になり、対応に数週間かかることがあります。引き継ぎが決まった段階で早めに動くことが重要です。
チェックポイント③:店舗に「オーナー未確認」の表示が出ていないか
GBPはオーナー確認(=Googleから送られるハガキや電話での本人確認)が完了していないと、情報の編集が制限されます。引き継ぎの際には、オーナー確認が完了しているかをGoogleマップ上で確認しておきましょう。まだ済んでいない場合は、Googleビジネスプロフィールのはじめての登録方法と確認手順を参考に、先にオーナー確認を完了させてください。
✅ ポイント:オーナー確認が未完了のまま引き継いでも、情報更新ができないため集客効果は出ません。手順を抜かさず進めることが大切です。
引き継ぎの手続きを進めながら、「自分の店が今Googleマップ上でどう見えているのか」が分からないまま動いているオーナーさんは少なくありません。店舗の周囲25地点での検索順位と、近隣の同業との比較がその場で確認できます。Googleアカウントの連携なしで、店名と住所を入れるだけで無料で診断できます。
GBPのオーナー変更:3つのステップ
オーナー変更 STEP 1
現オーナーから「オーナー権限」を付与してもらう
現オーナーがGBPの管理画面にログインし、「ユーザーを管理」→「ユーザーを追加」から、新しいオーナーのGoogleアカウント(メールアドレス)を入力します。役割は「オーナー」を選択して送信します。新しいオーナーに招待メールが届いたら、承認することで権限が付与されます。その後、旧オーナーが自分のアカウントから離脱(削除)することで引き継ぎが完了します。
⚠️ よくある失敗:新しいオーナーを追加しただけで、旧オーナーのアカウントをそのまま残してしまうケース。退職した前任者のアカウントがオーナーのまま残っていると、情報の不正変更リスクが生じます。必ず旧オーナーをユーザーリストから削除することを確認してください。
オーナー変更 STEP 2
連絡が取れない場合:Googleへオーナー権限の申請を行う
前任者と連絡が取れず、GBPへのアクセス手段が一切ない場合は、Googleマップ上の店舗プロフィールから「このビジネスのオーナーですか?」をクリックし、オーナー確認の申請手続きを行います。既存のオーナーに7日間の通知が送られ、返答がなければ新たにオーナー確認を進められる場合があります。
⚠️ よくある失敗:既存のオーナーが通知に反応してプロフィールを「非公開」にしてしまうと、申請がリセットされることがあります。並行して前任者への連絡を試みることを推奨します。
オーナー変更 STEP 3
引き継ぎ後に情報を全件確認・更新する
オーナー権限が移ったら、営業時間・電話番号・住所・カテゴリ・写真・説明文を一通り確認します。特に営業時間は、前任者が祝日や季節対応を設定していないケースが多く、古い情報のまま放置されがちです。詳しくはGoogleマップの営業時間を正確に設定・変更する手順をご覧ください。
⚠️ よくある失敗:オーナー変更の手続きだけで満足してしまい、情報の中身を更新しないケース。引き継ぎ直後は「最後に更新された日」からの経過時間が長いほど、Googleの評価が下がっている可能性があります。引き継ぎ当日に投稿を1件上げるだけでもシグナルになります。
✓ ここまでのポイント
- オーナー変更は「権限の付与→旧オーナーの削除→情報の更新確認」の3ステップが基本。旧アカウントを残したままにしないこと
- 連絡が取れない場合はGoogleへの申請手続きを取るが、時間がかかるため早めの対応が重要
- 引き継ぎ直後にGBPの情報を全件更新することが、集客効果を取り戻す最初の一手になる
GBPの情報を更新したあと、「自店が商圏のどのエリアで上位に出ていて、どこで圏外なのか」を確認する手段がないまま進めてしまうと、手を打つ場所を間違えます。25地点の検索順位を地図で可視化し、次にやるべきことを絞り込めます。メールアドレスだけで登録でき、数分で完了します。
引き継ぎを「ポータル卒業」のスタートラインにする理由
オーナー変更が完了したとき、多くの店舗オーナーは「これで元通りになった」と感じます。しかしここで止まると、前任者が作った集客の仕組みをそのまま引き継ぐだけです。
引き継ぎ前の店舗がホットペッパーや食べログへの掲載を柱にしていたなら、その課題も一緒に引き継ぐことになります。「掲載料が毎年上がる」「クーポン目当ての一見客が多くリピートにつながらない」「やめたいけどやめたら客が来なくなりそうで怖い」——この悩みの根本は、自前集客の柱が育っていない状態でポータルに頼り続けていることです。
「ポータルから卒業したいなら、先に"受け皿"を作ることです。GBPが育っていない、LINEで繋がれていない、Instagramの投稿が止まっている——この状態でポータルをやめると、売上は確実に落ちます。卒業は"止める"のではなく、"乗り換える"イメージで進めてください。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客大全)
引き継ぎのタイミングは、仕組みをゼロから作り直せる数少ないチャンスです。前任者の運用をそのまま踏襲せず、この機会に自前集客の3本柱を立ち上げることを強く勧めます。
ポータル卒業のための「自前集客3本柱」を引き継ぎと同時に立ち上げる
ポータルサイトの掲載をやめるには、代わりとなる集客の柱を先に育てる必要があります。目安は6ヶ月の助走期間。この間にGBP・Instagram・LINEの3本柱を同時並行で仕込んでいきます。
柱① GBP(Googleビジネスプロフィール)のMEO最適化
MEO(Map Engine Optimization=Googleマップ上での検索順位を上げる施策)の起点はGBPです。引き継ぎ後すぐに取り組むべきは以下の3点です。
- 説明文をAI検索で拾われやすい言葉で書き直す
- 週1〜2回の頻度で投稿を更新し、「活動中の店舗」であることをGoogleに示す
- 届いたクチコミに48時間以内に返信し、評価の蓄積を継続する
投稿の書き方についてはGoogleビジネスプロフィールの投稿の書き方完全ガイドが参考になります。投稿の頻度・構成・文字数の目安を具体的に解説しています。
柱② Instagram連携によるサイテーション(=ネット上での言及)拡張
サイテーションとは、ウェブ上で店名・住所・電話番号が言及される数のことで、Googleのローカル検索評価に影響を与えます。Instagramのプロフィールに店舗情報を正確に記載し、投稿にGBPへの誘導を組み込むことで、ポータルに頼らないでも検索上のプレゼンスを高められます。
柱③ LINE公式・ニュースレターでのリピート設計
新規集客だけでは利益は残りません。来店してくれたお客様をLINE公式アカウントでつなぎ止め、次回来店を設計することが「売上より利益」を実現する核心です。クーポン目当ての一見客で売上を作ろうとすると、ポータルへの依存度は下がりません。LINE登録を促す仕組みと、定期的なニュースレター配信でリピート率を高めることが、ポータル卒業の最終条件です。
「コワーキングスペースを運営されているオーナーさんが、GBPを中心とした自前集客に切り替えて8ヶ月で売上が+589%になりました。工務店さんは年間受注が50件増え、学習塾さんは地方から首都圏への進出を実現されています。共通しているのは、ポータルに使っていた時間と費用を、GBPとLINEの仕組みづくりに振り向けたことです。」
ハワードジョイマン(中小企業診断士・MEO集客大全)
業種を問わず、自前集客の3本柱が機能し始めると、ポータルをやめることへの恐怖感は消えていきます。売上の数字ではなく、手元に残る利益が変わるからです。
まとめ:引き継ぎの手続きは「集客の仕組みを変える入口」として使う
GBPのオーナー変更は、操作としては難しくありません。しかし「引き継ぎが完了した=終わり」ではなく、そこからGBP・Instagram・LINEの3本柱を仕込み始めることが、ポータル依存を断ち切るための本当のスタートです。
特に引き継ぎ直後は、前任者の運用を踏襲するか見直すかを判断できる唯一のタイミングです。6ヶ月後にポータルの掲載料を削減できる状態にするために、今日からGBPの情報更新と投稿の再開を始めてください。
自店がGoogleマップ上でどの方角に強く、どのエリアで圏外になっているかを把握することも、引き継ぎ後の優先課題のひとつです。まずは現状を数字で確認することから着手してみてください。
クチコミへの返信文を毎回ゼロから考えていたり、投稿が後回しになったりしていると、引き継ぎ後のGBPは再び放置状態に戻ってしまいます。繁盛店MEOナビを使えば、クチコミの返信文作成・投稿の予約・順位の推移確認がひとつの画面で完結します。月額9,800円(税込・1店舗)で、繁盛店ポータルに無料登録後すぐに始められます。