外部環境のせいにする人が絶対に成功しない理由
「コロナのせいで売上が落ちた」 「景気が悪いから仕方ない」 「うちの業界は特殊だから」 「政治が悪い」
このような言葉を口にしたことはありませんか?もしあるなら、今すぐその思考パターンを変える必要があります。なぜなら、外部環境のせいにする人は絶対に成功できないからです。
この記事では、なぜ外部要因への責任転嫁が成功を阻むのか、そして主体的思考に変わるための具体的方法をお伝えします。
外部要因思考の罠
1. コントロール不可能なものに意識が向く
外部環境のせいにする人の共通点は、自分でコントロールできないものに意識を向けていることです。
コントロールできないもの:
- 景気・政治・社会情勢
- 競合他社の動向
- お客様の行動
- 天候・自然災害
- 業界の慣習
これらについて考えている時間は、完全に無駄です。なぜなら、どれだけ考えても変えることができないからです。
2. 解決策を考えなくなる
「◯◯のせいだから仕方ない」という思考は、思考停止状態を生み出します。
原因を外部に求めた瞬間、人は解決策を考えることをやめてしまいます。そして、現状に甘んじることを正当化してしまうのです。
3. 被害者意識が成長を阻む
外部要因のせいにする人は、無意識のうちに被害者のポジションに立ちます。
被害者は:
- 受け身の姿勢になる
- 他人に依存する
- 自分で状況を変える力があることを忘れる
- 愚痴や不満が増える
この状態では、成長も成功も不可能です。
同じ環境でも結果が違う理由
同じ外部環境にいても、成功する人と失敗する人がいるのはなぜでしょうか?
コロナ禍での明暗
2020年のコロナ禍で、多くの飲食店が苦境に立たされました。しかし、その中でも明暗が分かれました。
失敗パターン(外部要因思考):
- 「コロナのせいで客が来ない」
- 「政府の対応が悪い」
- 「いつ元に戻るか分からないから何もできない」
- 現状維持で耐えることだけを考える
成功パターン(主体的思考):
- 「この状況で何ができるか?」
- 「お客様のニーズはどう変わったか?」
- 「新しいサービス形態を試すチャンスだ」
- テイクアウト・デリバリー・オンライン販売に積極転換
同じ「コロナ」という外部要因に対して、思考と行動が正反対だったのです。
景気の波での差
景気が悪い時期でも成長する企業があります。その違いは:
外部要因思考の企業:
- 「景気が悪いから売上が落ちる」
- 「景気が回復するまで待つ」
- コスト削減のみに集中
- 守りの姿勢で現状維持
主体的思考の企業:
- 「この状況でも必要とされる商品・サービスは何か?」
- 「競合が弱っている今がシェア拡大のチャンス」
- 攻めの投資を継続
- イノベーションで新市場を開拓
主体的思考への転換方法
1. 言葉を変える
まず、使う言葉から変えていきましょう。
NGワード:
- 「◯◯のせいで」
- 「◯◯だから仕方ない」
- 「でも」「だって」
- 「どうせ無理」
推奨ワード:
- 「この状況で何ができるか?」
- 「どうすれば解決できるか?」
- 「この機会をどう活かすか?」
- 「自分にできることは何か?」
2. コントロール可能領域に集中する
自分がコントロールできる領域とできない領域を明確に分けて、コントロール可能な領域にのみ意識を向ける習慣をつけましょう。
コントロール可能な領域:
- 自分の思考と行動
- 商品・サービスの改善
- 接客・サービスの質
- 価格設定・コスト管理
- 販促・マーケティング活動
- スタッフ教育・チームワーク
コントロール不可能な領域:
- 景気・政治・社会情勢
- 競合の戦略
- お客様の最終判断
- 天候・災害
- 業界全体のトレンド
3. 「なぜ」を5回繰り返す
問題が起きた時、外部要因のせいにする前に「なぜ」を5回繰り返してみてください。
例:売上が落ちた場合
- なぜ売上が落ちたのか? → お客様の来店頻度が下がったから
- なぜ来店頻度が下がったのか? → 魅力的な新メニューを提供していないから
- なぜ新メニューを提供していないのか? → メニュー開発に時間を割いていないから
- なぜ時間を割いていないのか? → 他の作業に追われているから
- なぜ他の作業に追われているのか? → 作業の優先順位を決めていないから
この分析により、自分でコントロール可能な根本原因が見えてきます。
実際の成功事例
事例1:地方の小さな美容室
状況: 大手チェーン店が近くにオープン、客足が激減
外部要因思考なら: 「大手が来たから客を取られた。個人店では太刀打ちできない」
実際の主体的対応:
- 大手にはできない細かいサービスに特化
- 既存客との関係性を深める接客に変更
- SNSで個性的な発信を開始
- 地域密着のイベント企画
結果: 1年後、売上は大手出店前を上回る水準に回復
事例2:コロナ禍の居酒屋
状況: 緊急事態宣言で営業時間短縮、宴会需要消失
外部要因思考なら: 「コロナと政府のせいで商売できない。補助金をもらって耐えるしかない」
実際の主体的対応:
- 家庭向け惣菜・弁当事業を即座に開始
- オンライン飲み会用のセットメニュー開発
- 昼間の時間を使った料理教室事業
- 地域配達サービスの導入
結果: 新事業が軌道に乗り、コロナ前より利益率が向上
主体的思考を身につける日常習慣
朝の自問自答
毎朝、以下の質問を自分に問いかけてください:
- 今日、自分がコントロールできることは何か?
- 昨日の問題のうち、自分で改善できる部分はどこか?
- 今日、1つでも前進するために何をするか?
夜の振り返り
夜寝る前に:
- 今日、外部要因のせいにした瞬間はなかったか?
- そのとき、自分でできることは他になかったか?
- 明日は、よりコントロール可能な領域に集中するために何をするか?
週次レビュー
週末に:
- この1週間で外部要因のせいにしたことをリストアップ
- それぞれについて、自分でできることを最低3つ考える
- 来週は、その自分でできることに集中する
主体的思考がもたらす5つの変化
1. 解決策思考になる
問題を見つけたとき、原因探しではなく解決策を考える習慣がつきます。
2. 行動量が増える
「自分でできること」に集中するため、自然と行動量が増えます。
3. 学習意欲が高まる
現状を変えるために、新しい知識やスキルを積極的に学ぼうとします。
4. ストレスが減る
コントロールできないことを考えなくなるため、無駄なストレスが減ります。
5. 周りから信頼される
愚痴や不満を言わず、建設的な提案をする人として信頼されるようになります。
まとめ:成功者の共通点は主体的思考
成功している人に共通しているのは、どんな状況でも自分でコントロールできる領域に集中する思考習慣です。
外部環境は確実に存在します。しかし、その環境に対してどう反応するかは、100%あなたが決められることなのです。
今日から、外部要因のせいにする言葉を使うのをやめてください。代わりに「この状況で自分にできることは何か?」を常に自問してください。
この思考の転換こそが、あなたを成功に導く最初の、そして最も重要なステップなのです。
次のステップ
主体的思考の重要性を理解したら、次は具体的な思考パターンの違いについて学びましょう。
次回の記事「月商100万円と300万円の店主の決定的な思考の違い」では、実際の数字の差がどのような思考の差から生まれるのかを具体的に解説します。
今日のアクション: 今日1日、「◯◯のせいで」という言葉を使わないチャレンジをしてください。もし使いそうになったら、すぐに「この状況で自分にできることは何か?」に言い換えてください。たった1日の意識的な変化が、あなたの人生を変える始まりになります。
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