月商100万円と300万円の店主の決定的な思考の違い

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月商100万円と300万円の店主の決定的な思考の違い

同じ業界で、同じような立地で、同じような規模の店舗を経営しているのに、なぜ月商100万円の店と300万円の店があるのでしょうか?

その違いは、設備でも資金力でもありません。店主の思考パターンの違いなのです。

この記事では、月商の差を生み出す思考の違いを具体的に解説し、あなたがより高い売上を達成するための思考転換方法をお伝えします。

目次

思考が現実を決定する法則

まず理解してほしい重要な法則があります:

同じ考え方では、同じ結果しか得られない

月商100万円の店主が、今の考え方のまま300万円を目指すのは不可能です。なぜなら、月商100万円という結果は、その店主の思考パターンから生まれた行動の結果だからです。

結果を変えたいなら、まず思考を変える必要があります。

月商100万円店主の思考パターン

1. 制限思考

「お金がないから◯◯できない」

  • 「広告にお金をかけられない」
  • 「新しい設備を買えない」
  • 「スタッフを雇う余裕がない」
  • 「研修に参加するお金がない」

2. 時間がない思考

「忙しくて◯◯する時間がない」

  • 「新メニューを考える時間がない」
  • 「マーケティングを学ぶ時間がない」
  • 「お客様アンケートを分析する時間がない」
  • 「競合店の調査をする時間がない」

3. 現状維持思考

「今のままでも何とかなる」

  • 「景気が良くなれば売上も上がるだろう」
  • 「口コミで徐々に広がっていくはず」
  • 「常連客がいるから大丈夫」
  • 「特に変える必要はない」

4. 他責思考

「◯◯のせいでうまくいかない」

  • 「お客さんの財布の紐が固い」
  • 「近くに競合店ができた」
  • 「景気が悪い」
  • 「立地が良くない」

月商300万円店主の思考パターン

1. 投資思考

「お金を使って◯◯で回収する」

  • 「広告投資をして新規客を獲得しよう」
  • 「効率化設備で人件費を削減しよう」
  • 「優秀なスタッフに投資して売上を上げよう」
  • 「学習投資で知識とスキルを向上させよう」

2. 時間創出思考

「忙しいからこそ◯◯で効率化しよう」

  • 「時間がないから作業を見直して効率化しよう」
  • 「スタッフに任せて自分は戦略を考える時間を作ろう」
  • 「無駄な作業をやめて重要なことに集中しよう」
  • 「システム化して時間を生み出そう」

3. 改善成長思考

「もっと良くするために◯◯しよう」

  • 「お客様に喜んでもらうために何ができるか」
  • 「競合に勝つために何を改善すべきか」
  • 「売上を伸ばすためにどんな新企画ができるか」
  • 「チームのモチベーションを上げるには何をすべきか」

4. 自責思考

「自分が◯◯を変えれば結果が変わる」

  • 「お客様に選ばれる理由を作ろう」
  • 「競合との差別化ポイントを明確にしよう」
  • 「この状況でも成長できる方法を見つけよう」
  • 「立地のデメリットを克服する戦略を考えよう」

具体的な行動の違い

同じ状況に直面したとき、2つの思考パターンは全く異なる行動を生み出します。

シチュエーション1:新規客が減少している

月商100万円思考の行動:

  • 「景気が悪いから仕方ない」と現状維持
  • 既存メニューで価格を下げて対応
  • 特に積極的な対策は取らない
  • 売上減を経費削減で乗り切ろうとする

月商300万円思考の行動:

  • 新規客減少の原因分析を実施
  • ターゲット顧客のニーズ調査
  • 新しい集客方法のテスト実施
  • 既存客の満足度向上で口コミ増加を図る

シチュエーション2:競合店がオープン

月商100万円思考の行動:

  • 「競合ができたから客を取られる」と諦める
  • 価格競争に巻き込まれる
  • 特に対策を考えずに様子見
  • 愚痴や不満を周りに話す

月商300万円思考の行動:

  • 競合の強みと弱みを徹底分析
  • 自店の独自性を明確化
  • 競合にできないサービスを開発
  • 既存客との関係性をより深める施策を実行

シチュエーション3:スタッフが辞める

月商100万円思考の行動:

  • 「最近の若者は根性がない」と愚痴る
  • 同じような条件で新しいスタッフを探す
  • 特に職場環境の改善は考えない
  • 人件費削減を優先する

月商300万円思考の行動:

  • 退職理由を詳しくヒアリング
  • 職場環境の改善点を洗い出し
  • より良い労働条件と成長機会を提供
  • スタッフが長く働きたくなる仕組みを構築

思考転換のための実践方法

1. 言葉の置き換え練習

普段使っている言葉を意識的に変えてみましょう。

Before → After

  • 「お金がないから」→「限られた予算でどうするか」
  • 「時間がないから」→「効率的にやるにはどうするか」
  • 「◯◯のせいで」→「この状況で何ができるか」
  • 「無理だと思う」→「どうすれば可能になるか」

2. 毎朝の思考チェック

毎朝、以下の質問を自分に問いかけてください:

  1. 今日、制限思考になりそうな場面はどこか?
  2. その時、どう思考を転換するか?
  3. 今日、成長思考で取り組むことは何か?

3. 夜の振り返り習慣

夜寝る前に:

  1. 今日、月商100万円思考になった瞬間はあったか?
  2. その時、月商300万円思考ならどう考えたか?
  3. 明日は、どんな思考で一日を過ごすか?

投資対効果の考え方の違い

月商100万円思考:コスト思考

  • 「1万円の広告費は高い」
  • 「研修費5千円はもったいない」
  • 「新メニューの材料費がかかる」

月商300万円思考:ROI思考

  • 「1万円の広告で3万円の売上が見込める」
  • 「5千円の研修で月10万円の改善効果」
  • 「新メニューで客単価500円アップ」

同じ支出でも、見ている視点が全く違います。

時間の捉え方の違い

月商100万円思考:時間不足思考

  • 「やることが多すぎて時間がない」
  • 「忙しくて新しいことはできない」
  • 「現場に出ていないと回らない」

月商300万円思考:時間投資思考

  • 「今の時間の使い方を見直そう」
  • 「重要でないことをやめて時間を作ろう」
  • 「将来のために今、時間を投資しよう」

顧客との関係性の捉え方

月商100万円思考:受動的関係

  • 「お客さんが来てくれたらありがたい」
  • 「お客さんの要求に応えるのが仕事」
  • 「常連さんがいるから安心」

月商300万円思考:能動的関係

  • 「お客さんに積極的に価値を提供しよう」
  • 「お客さんの潜在ニーズを発見しよう」
  • 「新しいお客さんにファンになってもらおう」

実践ワーク:思考パターン診断

以下の状況で、あなたならどう考えるかチェックしてみてください:

ケース1:材料費が20%上昇した

A. 「仕入れ先のせいで利益が減る」 B. 「この機会にメニュー構成を見直そう」

ケース2:新しいサービスのアイデアがある

A. 「失敗したらお金の無駄になる」 B. 「小さくテストして改善していこう」

ケース3:スタッフのミスが続いている

A. 「最近のスタッフは注意力が足りない」 B. 「ミスが起きない仕組みを作ろう」

Bの回答が多いほど、月商300万円思考に近づいています。

思考転換のための環境づくり

1. 情報収集源を変える

  • 愚痴や不満の多い情報源から距離を置く
  • 成功事例や改善方法の情報を積極収集
  • 前向きで建設的な人との交流を増やす

2. 質問の習慣化

問題に直面したとき、以下の質問を習慣化:

  • 「この状況から何を学べるか?」
  • 「どうすればもっと良くできるか?」
  • 「この経験を次にどう活かすか?」

3. 成功者との接触

月商300万円以上を達成している経営者と積極的に交流し、その思考パターンを直接学びましょう。

まとめ:思考が変われば結果が変わる

月商100万円と300万円の差は、能力や運の差ではありません。思考パターンの差です。

今日から意識的に月商300万円思考を実践してみてください:

  1. 制限ではなく可能性を考える
  2. 問題ではなく解決策を考える
  3. 他責ではなく自責で考える
  4. コストではなく投資で考える

この思考の転換こそが、あなたの売上を次のレベルに押し上げる原動力となるのです。

次のステップ

思考パターンの重要性を理解したら、次は現状の延長線上で結果を変えようとする落とし穴について学びましょう。

次回の記事「『今の延長線上』で結果を変えようとする人の落とし穴」では、なぜ小手先の改善では大きな結果の変化が得られないのか、そして根本的な変化を起こすために必要なことについて詳しく解説します。


今日のアクション: 今日起こった出来事を1つ選んで、「月商100万円思考」と「月商300万円思考」の両方で考えてみてください。同じ出来事でも、思考が変わると見える景色が全く変わることを実感してください。この練習を続けることで、自然と月商300万円思考が身についていきます。

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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