時間がない人の共通点~考えないから時間がない法則

時間がない人の共通点~考えないから時間がない法則

「時間がないから何もできません」 「忙しくて目標なんて考える余裕がありません」

このような言葉をよく耳にします。しかし、これは大きな勘違いです。実は時間がないから考えられないのではなく、考えないから時間がないのです

この一見矛盾しているような法則を理解することで、あなたは時間の奴隷から時間の主人へと変わることができます。

目次

時間の正体を知る

まず、時間とは何かを正しく理解しましょう。

時間 = あなたがどういう人生を歩みたいかの表れ

誰にでも平等に与えられている24時間。しかし、この24時間の使い方によって、人生は大きく変わります。同じ24時間でも、その積み重ねが今のあなたの現実を作り、そして未来を作っていくのです。

時間の使い方の違いが生む格差

同じ業界で同じような条件でスタートした2人の経営者を比較してみましょう:

Aさん(目標を考えている人)の24時間

  • 朝:今日やるべきことを明確に把握してスタート
  • 日中:目標達成に直結する行動に時間を使う
  • 夜:明日の準備と今日の振り返りをして就寝

Bさん(目標を考えていない人)の24時間

  • 朝:とりあえず店に行って、その場で今日やることを考える
  • 日中:目の前のことに追われて、重要でない作業に時間を費やす
  • 夜:疲れてそのまま就寝、明日の準備なし

1年後、2人の結果は大きく異なります。

「考えないから時間がない」のメカニズム

1. 目的地なきカーナビの悲劇

カーナビに目的地を入力せずに運転したらどうなるでしょうか?

  • どこに向かっているか分からない
  • 効率的なルートが選べない
  • 無駄な道を通って時間を浪費する
  • 結局、目的地に到着できない

これがまさに、目標を考えずに生活している人の状態です。

人生のカーナビに目的地(目標)を入力していないから、無駄な時間を過ごし、結果的に時間が足りなくなるのです。

2. 優先順位の混乱

目標が明確でないと、すべてのことが同じ重要度に見えてしまいます。

  • 緊急だが重要でないことに振り回される
  • 重要だが緊急でないことを後回しにする
  • 結果として、本当に大切なことに時間を使えない

3. 無駄な悩み時間の発生

目標が不明確だと、その場その場で判断に迷います:

  • 「今日は何をしようか」と毎朝考える時間
  • 「これをやるべきか、あれをやるべきか」と迷う時間
  • 「本当にこれでいいのか」と不安になる時間

これらの思考のムダ時間が積み重なると、1日数時間にもなります。

静岡鉄道の教訓~時代と共に変わる時間の価値

講師のハワードジョイマンさんの地元には静岡鉄道があります。新清水から新静岡まで、電車なら21分、歩けば3時間半の距離です。

江戸時代の時間感覚

昔、電車がなかった江戸時代を想像してみてください:

  • 清水から静岡まで歩いて3時間半
  • 何かを届けるだけで往復7時間
  • つまり、1つのことをするのに1日がかかっていた

当時の人にとって、1つのことを成し遂げるのに1日かかるのが普通でした。

現代の時間感覚

現在は電車で21分。往復しても1時間程度です。つまり、昔は7時間かかっていたことが1時間で済むようになりました。

6時間の時間が生まれたのです。

しかし、なぜ現代人は忙しいのか?

技術の進歩で時間が短縮されたにも関わらず、現代人が「時間がない」と感じるのはなぜでしょうか?

答えは簡単です:効率化によって生まれた時間を、明確な目的なく使っているからです。

便利になった分、やることが増えて、結果的に忙しくなっているのです。

「考える時間」が最も重要な投資

多くの人は「考える時間」を無駄だと思っています。しかし、実際は正反対です。

考える時間は、最も重要で最も収益性の高い時間なのです。

考える時間の投資効果

1時間考える時間への投資が、その後の100時間を効率化することは珍しくありません。

具体例:飲食店の場合

  • 1時間かけて無駄なメニューを見直す
  • ワンコインランチ(利益率の低い商品)を廃止決定
  • 結果:毎日2時間の仕込み時間と材料費を削減
  • 年間効果:730時間の時間創出+コスト削減

この1時間の思考投資で、730時間の時間を生み出したのです。

実践:時間創出のための思考法

ステップ1:現状の24時間を見える化する

まず、自分の24時間の使い方を1週間記録してみてください:

  • 何時に起きて、何時に寝ているか
  • 仕事時間の内訳(現場作業、事務作業、移動時間など)
  • プライベートの時間の使い方
  • スマホやテレビを見ている時間

ステップ2:目標との関連性を分析する

記録した各活動について、以下を自問してください:

  • この活動は、自分の目標達成に直結しているか?
  • この時間の使い方は、理想の未来につながっているか?
  • もしこの活動をやめたら、何か問題が起こるか?

ステップ3:時間泥棒を特定する

以下のような「時間泥棒」を見つけて排除してください:

  • 何となく見ているSNSやネットサーフィン
  • 意味のない会議や打ち合わせ
  • 非効率な作業方法
  • 利益に貢献しない業務

時間の主人になるための3つの質問

毎日、以下の3つの質問を自分に投げかけてください:

  1. 「今日、自分が最も達成したいことは何か?」
  2. 「この活動は、その達成に直結しているか?」
  3. 「より効率的な方法はないか?」

これらの質問を習慣化することで、あなたは時間の奴隷から時間の主人へと変わることができます。

今日から始められる「考える時間」の作り方

朝の15分間

毎朝15分早く起きて、今日の目標と優先順位を考える時間を作ってください。この15分間の投資で、その日の8時間が劇的に効率化されます。

夜の10分間

寝る前の10分間で、今日の振り返りと明日の準備をしてください。この習慣により、翌日のスタートダッシュが全く変わります。

週末の1時間

週末に1時間、今週の振り返りと来週の計画を立ててください。この1時間が、来週の40時間の質を決定します。

まとめ:思考が時間を生み出す

「時間がないから考えられない」は完全な錯覚です。

正しくは:

  • 考えないから時間がない
  • 考えることで時間が生まれる
  • 思考への投資が最大のリターンを生む

今日から「考える時間」を意識的に作ってください。最初は抵抗を感じるかもしれませんが、1週間続ければその効果を実感できるはずです。

次のステップ

思考の重要性を理解したら、次は具体的な目標設定について学ぶ必要があります。

次回の記事「外部環境のせいにする人が絶対に成功しない理由」では、なぜ外部要因に責任転嫁する思考パターンが成功を阻むのか、そしてどうすれば主体的な思考に変われるのかについて詳しく解説します。


今日のアクション: 今すぐ15分間の「考える時間」を作ってください。スマホを置き、紙とペンを用意して、「自分が本当に実現したいことは何か?」について考えてみましょう。答えが出なくても構いません。「考える」という行為そのものが、あなたの時間創出の第一歩です。

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この記事を書いた人

コピーライター/店舗利益最大化コンサルタント
中小企業診断士(経済産業省登録番号 402345)
絵本作家(構想・シナリオ担当)

・有限会社繁盛店研究所 取締役
・株式会社繁盛店研究出版 代表取締役
・株式会社日本中央投資会 代表取締役
・繁盛店グループ総代表

1975年 静岡県清水市生まれ(現在:静岡市清水区)
自営業の家に生まれ、親戚一同も会社経営をしていることから、小さい頃より受付台にたち、商売を学ぶ。

大学入学と同時にお笑い芸人としての活動を経験。活動中は、九州松早グループの運営するファミリーマートのCMに出演。急性膵炎による父の急死により大学卒業後、清水市役所に奉職。

市役所在職中に中小企業診断士の取得を始める。昼間は市役所で働き、夜は診断士の受験勉強。そして、週末は現場経験を積むため無給でイタリアンレストランでの現場修行を経験。6年間の試験勉強を経て、中小企業診断士資格を取得。

取得を契機に7年目で市役所退職。退職後、有限会社繁盛店研究所(旧:有限会社マーケット・クリエーション)を設立。

お笑い芸人として活動していた経験から、小売店や飲食店、美容室、整体院の客数増加や店内販売活動に、お笑い芸人の思考法や行動スタイル、漫才の手法などを取り入れることで、クライアントの業績が着実に向上していく。

こうした実績を積み上がるに従い、信奉者が増える。独自の繁盛店メソッド「笑人の繁盛術」の考え方で、コンサルティングを行う。

発行するメールマガジンは、専門用語を使わない分かりやすい内容から、メルマガ読者からの業績アップ報告が多く、読者総数は1万人を超える。

会員制コンサルティングサポート「増益繁盛クラブ」を運営。人気テレビ番組ガイアの夜明けにも取り上げられるなど注目を浴びる。これまで北は北海道から南は沖縄、そして、アメリカからも参加する方がいるなど、多くの方が実践を続けている。

コンサルタントが購読する「企業診断」(同友館)からもコンサルタントに向けた連載を依頼されるなど、コンサルタントのコンサルタントとしても活躍中。

どんなに仕事が忙しくとも毎月1回の先祖のお墓参りを大事にしている。家族を愛するマーケッター。

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